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モブ、信じる。

「リリアンちゃん、彼女の知識は本物なの?」

疑われるのも想定の内です、ラフィー義母様は医療の進歩には賛成為さるでしょうが眉唾物の怪しい民間医療等も沢山見てきている筈ですからね、アリシアさん自体のこれまでの事を考えても学園の成績があまりよろしくないのに、何故医療知識だけ信じられるのか、となるのは当然の事です。

「ラフィー義母様、私が実験台になります」

彼女は学園の時の彼女と同じではありません、また人の命を雑に扱う方ではないという事も分かっていますから。

「そう・・・、リリアンちゃんは信じてるのね」

流石に転生話をする訳にはいきません

「彼女は、()()大丈夫ですから」


「そうそうリリアンさん、私が聞いていたアリシアさんと現在のアリシアさんの印象がかなり異なるのだけど、何かしたのですか?」

「それはわたくしも思っていたわ、学園の影からの報告書で受けた印象と、現在勉強中の彼女がどうしても結び付かないのだけど」

「大した事はしていません、これまで全ての行いの事実を提示して現実を見て貰っただけです、ちょっとだけ脅しましたけど」

「脅した、って、このままだと・・・の話?」

「それもありますね、あと頃合いを見計らってヴィーに部屋に入って貰ったのです、睨みを利かせて入り口で仁王立ちに」

「それは、効くわね・・・、我が息子の事ながら悲しい事に」

ええ、乙女ゲームの世界が基になっているせいか、この国の美醜の基準は細身の長身、面持ちは優男、金髪碧眼が美なのに対し、ヴィルヘルム様はかなりの筋肉質に長身、銀髪に面持ちはドスの効いたものですからね、私の好みど真ん中なのですが理解者が少ないです、ギャップ萌えも備えていてあんなに可愛いのに・・・。

「そういう事のお願いをしておいて何ですが、ヴィーはあんなに可愛いのに」

「それは、きっとリリアンちゃんしか分からないわ、ヴィルを振り回すだけならルークとエリザも出来るけど、可愛いと評するのは貴女だけよ」

むう、解せぬ。

「まあ、良いでしょう、影を信用していない訳ではありませんが直接見てわかる事もあります、彼女を信じる事は未だ出来ませんが、それを信じるリリアンちゃんを信じましょう」

「ありがとうラフィー義母様!」


――――――――――――――――――――――――――


「とまあ、こんな感じね、」

今日はララ、ルル、ライラとお茶しています。

基本的に引きこもりなので暇なんです

「リリ」「本当に面白い」

「リリアン、貴女のその謎の高速度の人生の出来事は何なの」

「何なの、って、なに?」

「あのね、あの規模の結婚式も驚きだったのに、あれだけ接触を避けて来たアリシア・ロックの家庭教師になるわ、それなりに仲良くなっているわ、と思ったら妊娠してる、貴女何か憑いてるの?って思えるくらいには色々な事起き過ぎよ」

「「リリ、人生楽しそうね」」

「結婚式の規模は私が決めた訳じゃないし、アリシアさんはルーク義兄様にあんな風に言われて断ったら後味悪いじゃない、仲良くなったのは、まあ不可抗力よ、妊娠だって授かりものだし、私の支配下にないでしょう」

「妊娠なんて、やる事やってれば出来るのだから、ある意味貴女の支配下にあるじゃない」

「そんな事言ったってしようがないでしょ、逆算したら初夜付近に()()()()みたいで、ライラこそ初夜に避妊出来るの」

「うっ、それは」

貴族の初夜に避妊なんてしたら、貴方と子供を作るつもりはありません、と言うようなものよ。

いえ、そもそも私は沢山子供欲しいのだから何も問題ありませんが・・・

「事がやたらと集中しているからおかしな感じだけど、ヴィーと結婚するならあの規模は納得だし、結婚したら()()()()が有るのだから子だって出来るでしょ、アリシアさんの件があったから立て込んでるように見えるけど・・・」

「それは、そうだけど、あの期間って本当なの?」

()()()()とは、周りが空気を読みまくる()()()()なのですが、ライラは顔を真っ赤にして聞いてきます。

「ライラ」「興味津々」

「ライラえっち」

「「むっつり」」

口々にからかわれて更に赤くなるライラ

「な、だ、だってっ、気になるでしょ!」

あら、素直。


「・・・本当よ、聞きたい?」


「・・・」

みんな無言で頷いてます


「・・・!」

「・・・!?」

「・・・?」

「!!」

ごにょごにょ

「っ!」

「・・・」

「嘘っ」

「そんな」

ごにょごにょ



具体的な事は言いませんが

期間中は使用人とは必要最小限の接触しかない事

お風呂から出るとベッドメークが終わっていた事

屋敷内全体が醸し出す「分かってます」空気


「ほ、本当なのね、マナーの授業で言っていたけど、冗談だと思っていたわ」

「多分、家と人にもよると思うけどね、制度自体はあって無いようなものじゃない?今の内に嫁ぎ先のお母様か侍女長に確認していたら良いと思うわ」


あの時は色々と凄かったです、私が地面に足付いたの1ヶ月で1時間も無かった気がします

ヴィルヘルム様が全部お姫様抱っこ(エスコート)状態でした。

私は失念していて、実際その時になるまでどうなるか考えていませんでしたからね。


「それにしてもリリ大変」

「王家の子」

「そうねぇ・・・、でも最悪が重なった未来だし、無いと思うわよ、それより学園はどう?」

「「リリの話でいっぱい」」

「えっ!何で!」

「1の月に王宮舞踏会で成人婚約婚姻、結婚式発表、2の月に結婚式、その後あちらこちらで仲睦まじくお出掛け目撃談、今は5の月で妊娠発覚、貴女半年経たない内にこれだけ話題振り撒いておいて話に上がらないと思うの?」

「・・・」

「しかもリリアン、正式に学園辞めてないじゃない、休学中と言っても在学中には変わりないのだし、その辺りどうなってるの?」

「それだけど、多分今年度中に辞める、と思う?」

「何で貴女が疑問形なのよ」

「やー、色々込み合って最終判断の話し合いしてないのよね、身籠ったから辞めると思う」

「リリお母さん」

「出産お母さん」

「それもそうね、それにリリアンの事だから子供は自分でみるのでしょう?」

「それは勿論そうね」

貴族となると、子を産んで後は乳母を雇って侍女達に任せきりとかも普通にありますが私は自分で子育てします。

寧ろ他の人に任せる事が出来ないと思います。


「このまま行くと、私達が学園を卒業する頃には2人目産んでいそうよね」

冗談混じりに言い、笑うライラ

「リリなら」「3人行ける」

ララとルルは私を何だと思っているのかしら?

「流石にそんなポンポコ妊娠しないと思うけど」

3期生2の月に妊娠、学年上がって4期生の12の月に出産予定、まさか産んで即は無いわよね、確か母体がどうとか体力の問題とかあるから、間が空く筈。

5期生6期生丸々2年あるわ・・・

いえ、まさかよ、まさか。


「「「「・・・」」」」


全てはフラグという事に今は誰も思い至らない。



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