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モブ、手合わせする。

ヴィルヘルム様と手合わせする事になりました

と言っても護身術のおさらいと騎士視点のレクチャーですね、私はロッテ先生に一通り教わったと言っても基本は逃げる事に重点を置いたもので、ヴィルヘルム様には逃げられない状況下での立ち回りを教えて頂きます。

ヴィルヘルム様はラフな格好に木刀、私は野営の時の装備にナイフ程の短い木の棒になります

令嬢が武器を持つ事など有りませんが、素手での抵抗などほぼ無意味という事でナイフ装備の想定、まあ実際その状況になっても傷付けられないと思います。

ヴィルヘルム様にも

「リリーが人を傷付けられるとは思っていない、此処で覚えて貰いたいのは時間の稼ぎ方だ、令嬢とは言えナイフを持たれれば万が一がある、つまり相手は対応が慎重になる、誰かが応援に来るまで睨み合いが続けば助かるし、切っ先を相手から外さないだけでも充分に牽制になる」

ふむふむ。

「但し、女性に抵抗されたと言うだけで逆上する輩も居る、相手を観察し最適の選択肢を選ぶ事が重要だ、正直に言えばこれは最後の手段だ、会敵などしない方が良いからな、やはり基本はマイヤール夫人の教え通りに隠れる逃げるが1番良い」

ですよね、結局の所は男性に令嬢が勝てる訳がないのです。

掴まれたら終わります、以上です。


「所でマイヤール夫人からはどういった内容の護身術を教わったのだ?」

「えっと、まず平手を・・・」

「平手?」

「はい、女性を襲う輩は抵抗として繰り出した平手をわざと受ける傾向にあるとの事で、相手の耳に向けて垂直に、こう、パンと止めるように打つと教わりました」

「む、中々本気の・・・」

意外と実践的な指導に驚いているヴィルヘルム様

まあ、多分鼓膜破れますものね・・・

「相手の動きが鈍って居る内に逃げろ、と

後は、急所攻撃を少々」

「き、急所攻撃・・・」

「はい、貴族の令嬢を襲う輩に情は不要、躊躇せずに全力で、と」

木人の股間を踏み砕いてました、と言うと

「うっ、、」

ドン引きですね、まあ本気攻撃です、後者は決まればまともに動ける方は居ないでしょう。

まあ、でもこれらが有効になる事などないでしょうね、所詮素人です、危ないので逃げるが1番です

そもそもそこまで追い込まれる事もないでしょう、ヴィルヘルム様の話では私にも王家の影とやらが付いているらしいですからね。



そんな事を思っていた時期が私にも有りました・・・

こういう事をフラグというのでしょう


賊です、学園に。

結果から言うと私は何もありません、教室に皆様押し込まれて待っていたら、あっという間に騎士団が駆け付けて賊を制圧したようです。

モブですからね!


実はこれはどうやらイベントだった様で、騎士団が駆け付ける前にヒロインちゃんが

「これ、・・・、イベント・・・、でも、、ううん、・・・好感度、1番・・・、、」

ぼしょぼしょ何か言ってます、単語を拾った感じでは

これはイベント、好感度1番の方と何かあるようです

すると、第二王子とヒロインちゃんが賊に連れて行かれました。

はあー、こういうゲーム強制力イベントとか止めて欲しいです、貴族の学園に賊が侵入なんて基本はありえませんからね。

普通の令嬢は賊の侵入だけで十分恐怖を感じてますよ、もう!

ララとルルは平気そうです、私は、まあ漠然とした不安を感じていますが護衛も付いているらしい、と知っていますし、騎士団の皆様も信頼していますからね。

実際、あっという間に制圧しましたし流石です!

その日は学園は即解散となり、2週間程の休校になりました

警備体制の見直しとその準備だそうです。

お兄様が来て教えてくれました

「アン、怪我も何も無さそうだね、良かった一緒に帰ろう」

ぎゅっとハグしてきます、うん久々のお兄様のハグ、暖かくて昔から慣れたお兄様の匂いが安心します

「お兄様も何事も無いようで良かったです」

お互いの無事を確認していると

「相変わらず仲の良い兄妹ね」

「そうしていると恋人のようよ?」

ララとルルが言って来ます

「そうかしら、これが普通ではない?」

「「それはないわ」」

もうこの年頃の兄妹はそうそうハグなどしないと

「えー」

「「まあ、仲が良い事は、良い事よ」」

と言いながらララとルルもお互いにぎゅっとしてます

「ふふ、そうね」

「さ、皆帰ろう、家族も心配しているから、顔見せて安心させないと」


そうして我が家に着くと、出迎えに何故かヴィルヘルム様が

「リリー!」

「ぐえっ」

ヴィー、締めす、ぐえええ・・・

抱き締められたと思えば力が強過ぎて死にそうです。

空気が肺から絞り出されて顔が胸板に押し付けられて、声出せません

手、腕ごと抱き締められて出ません

(ぐええええ、ヴィー止めて、お兄様助けて・・・)


「リリー、無事で本当に良かった」

「ヴィルヘルム様、アンを締めてます」

「・・・」

「何度、乗り込もうと思ったか」

「ヴィルヘルム様ー!締めてますって」

「・・・」

「影が付いて居ると知っていても生きた心地がしなかった」

「ヴィルヘルム様!!アンが!!」

「・・・」

「リリー?」

「・・・」

「リリー!?」

ちーん、です。

気付けば意識を無くし、賊が来た時より死を身近に感じました・・・

ヴィーやり過ぎです。

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