脱出!
二人の合体技、お見事でした。
地味君は口から泡やら水やらを吹き出しながら痙攣してる。
「やったな!」「おうっ!」
二人で健闘を讃えあってるけど、これはフラグでは?
でも地味君は立ち上がって来ない。
さてさて、後はソフィ待ちかな?
後はこの場を二人に任せて出て行こう。
「おい、坊主。」
「ふぇ?」
「お前も良くやった。」
「そうだな、君がこれだけの実力者とは思っていなかった。」
「いえいえ、お二人には敵いませんよ。」
「謙遜するな、状況を的確に見極めてサポートしてくれただろ?だからな、もし良かったら…」
マズい
俺たちとパーティでもシャルウィーダンス?みたいなやつだこれ。
「俺たちと一緒に、」
「あ、頭が…誰か…た、す…」
地味君が頭を抱えて痙攣している。
頭に何か文様が浮かび上がってるな、何かの契約の影響か?
っていうか間違いなくマッチョになった奴案件だよね。
「何がどうなってるんだ?」
「近寄ってはいけません!ここは僕に任せて下さい!」
というわけで、“フォーマット”
ふむふむ
解析の感じだと、契約は自身の体をオーガ系の魔族に近づけて、最終的には本当に魔族になっちゃうって感じの奴だな。
恐らくはソフィが黒幕を倒しちゃったから魔族化が強制的に進行しようとしていたんだろう。
あのままほっとけば1分もしないうちにオーガか鬼人族か何かになってたね。
地味君は白目を剥いてチーンとなっているが命に別状は無い。
よし、このまま勢いで消えてしまおう。
「お、おい…どうなんだ?」
「これはいけませんね…このままでは彼の命は助かりません。しかし、僕の力なら…」
地味君に手を翳し、即席魔法“フラッシュバン”を発動。
強力な光で皆の視界を奪う。
そして俺自身はサングラスを着用。
「うおっ!?坊主、大丈夫なのか!?」
「ガストンさん、この人の事、頼みますね。」
「お、おいっ!?お前まさか!?」
「この人に掛けられた呪いは強力です。でも見過ごすことはできません。」
「やめろ!他人の為に自分の命まで張るこたぁねぇだろ!」
「大丈夫、僕が死ぬわけ無いじゃないですか、一応言ってみただけですよ。それじゃ、よろしく頼みますね。」
言いながら出来るだけ音を立てないようにギルドを脱出、した所で仰向けに伸びているクモ(ソフィ)を発見。
こっそりこっちの様子を覗いてて、まともにフラッシュを浴びたか。
そのまま街の外まで移動し、誰にも見られていないことを確認して、
「もう変身解いて良いぞー。」
「目が、目がぁぁ…」
「あれ中々強力だろ?いざという時に使えるかもしれない。問題は、」
「何も見えぬ、何も見えぬのじゃ。」
「仲間を巻き込む可能性があることだな。」
数分後
「あー、やっとしっかり見えるようになった。」
「待ってればとりあえずは大丈夫な魔法だからな。」
「あんな危険な魔法を開発するとは、ローガン、侮れん奴。」
「まぁまぁ、それじゃ次はどこにいこうかねぇ?」
「次は私も人間形態が良い!」
「よーし、じゃあ次はそんな感じで。」
まぁ、ガストンさんのことが気にならないわけでは無いけど、これもまた人生だ。
何かあったらまた会う事もあるだろう。
「そういえば、黒幕って俺の知ってる人?どっかで恨みでもかったかな?」
「受付のエミリーって女。あっちも人間に化けた魔族だったよ。」
「マジか…妙な質問してくる事もあったしなぁ、そうかぁ。」
「そう言えば、戦闘中に技を叫ぶと気持ち良いな、ローガンの言ったとおりだった。」
「だろー。次は必殺技を叫びながらキメだな。」
さて、次は王都でも行ってみようかな?
それとも別の所に行こうかな?




