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第4章:可能性の代償

麻痺のショックがゆっくりとカエルの神経系から抜け落ちていき、後に氷のような痺れを残した。


彼は冷たい石の床から身を起こし、荒い息をつく。

周囲では、松明の揺らめく炎が長く踊るような影を落とし、排水室の湿気をオレンジと黒のグラデーションに染め上げていた。


狐の獣人(フォックス・マン)は追撃してこなかった。

彼は安全な距離を保ち、その鋭く知的な目で、ネズミの微細な表情の変化一つ一つを観察している。

磨き上げられた鋼の警棒を自身の太ももで軽く叩き、規則的なリズムで静寂を刻んでいた。


「力を出し惜しみしているな」


ボスが口を開いた。ほんの少し前までの嘲笑は消え失せている。

ヴェインは、長く騙され続けるような愚か者ではなかった。


「栄養失調のネズミが、第7区画の頂点捕食者たちを屠れるはずがない。お前は、その哀れな外見の下に本性を隠している。私に見せてみろ」


カエルは立ち上がった。筋肉は痛むが、頭は冴え渡っている。


「あんたの部下を殺すためにここへ来たんじゃない」松明のパチパチという音の上に、カエルの嗄れた声が響く。「俺は話をしに来た。この地獄から抜け出したい。第二階層へ行く方法を知る必要があるんだ」


フォックス・マンの耳がピクッと動いた。

純粋な好奇心の閃きが、彼の視線を横切る。


「逃亡だと? 野心的だな」


計算高い笑みが彼の唇を歪めた。


「よかろう。お前が求める答えをすべてやろう。上の世界のこと、すべて教えてやる。だが、条件が一つある。お前にそこへ到達するだけの器があることを証明しろ。お前が本当は何者なのか、私に見せるんだ」


カエルに二度言わせる必要はなかった。

賭けの条件は提示され、アナベルの自由はこの瞬間に懸かっている。

彼は、自身の内に眠る生物学的な悪夢へと身を委ねた。


それは流れるような変化ではなかった。

大腿骨が吐き気を催すような音を立てて砕け、伸びる。筋繊維がほんの数分の一秒で引き裂かれては再び結びつき、強靭で筋骨隆々な兎の足へと膨張した。


ボスの目が見開かれた。倒れた部下『ナンバー3』と全く同じ変異を目の当たりにし、純粋な不信感が走る。


ボスがそのあり得ない光景を処理するよりも早く、カエルは跳躍した。

運動エネルギーの推力が彼を致命的な発射体へと変える。だが、ヴェインは歴戦の強者だった。

残像を残すほどの動きで、狐は正面からの強襲をサイドステップで躱し、カエルの無防備な側面に破壊的な一撃を見舞うべく警棒を振り上げた。


完璧な一撃になるはずだった。

しかし、彼は間違っていた。


空中で、カエルは『第二の恐怖』を引き金を引いたのだ。


背中の肉が引き裂かれる。

肩甲骨から巨大な黒い羽毛の翼が爆発するように広がり、松明に照らされた空中に熱い血のしぶきを降らせた。

残酷で絶望的な羽ばたきと共に、カエルは自身の軌道を完全に変える。

突風が埃と炎を巻き上げ、彼を上方へと運び、狐の致命的な一撃を軽々と回避した。鋼の警棒が空を切る音が鳴る。


頭上で、重厚な羽ばたきの音が広大な部屋に響き渡った。

カエルは空中に浮かび、炎の光を背に受けている。

彼はボスを見下ろした。ネズミの毛皮、ウサギの足、そしてフクロウの翼を持つ、怪物的なシルエットとなって。


ヴェインはゆっくりと顔を上げた。

警棒を握る手がわずかに滑る。彼の冷静で傲慢な仮面は砕け散り、絶対的で、麻痺するような魅了の表情に取って代わられた。


『第2区画の記録文書が語っていたのは、これのことか?』

彼は目を細め、内心で呟いた。


狐の頭脳は即座に、冷酷な戦術的明晰さをもって猛回転を再開する。

彼は魔法の怪物を見ているのではない。生物学的なプロトタイプを見ているのだ。


『私の先任者たちを喰らったというわけか。だが、奴はパッチワークだ。速いが、粗削りすぎる』


ボスはしゃがみ込み、流れるような、不自然なほど落ち着いた動きを見せた。

泥の中から拳大の尖った石を拾い上げる。重さを量ることすらしない。

そのまま投擲とうてきした。


動きはほとんど見えなかった。

石は弾丸のような速度で空気を切り裂き、暴力的な風圧が着弾に先行する。


空中で停止していたカエルは反応しようとしたが、翼の制御はまだ不器用だった。フクロウの捕食本能と、彼の血の中に強制的に共存させられたウサギの被食本能の間の内なる闘争に阻まれていたのだ。

軌道を修正する時間はなかった。


バキッ。


石は、吐き気を催すほどの力で右翼の繊細な関節を粉砕した。

骨が折れ、血しぶきと共に羽毛の雲が爆発する。鋭く焼けるような痛みがカエルの肩を貫いた。

バランスが崩壊する。

彼は致命的な勢いを殺すためにきりもみ状態で落下し、湿った石に激突して滑り止まった。右翼が不自然に折れ曲がった角度で垂れ下がっている。


息をつく暇すらなく、フォックス・マンが彼の上にいた。

重いブーツがカエルの胸に真っ直ぐ降り下ろされ、彼を泥の中へと押し潰す。カエルの肺から空気が乾いた音と共に抜け出た。


「お前には力がある」狐は冷たく、臨床的なトーンに声を落とした。「だが、お前の動きはスカベンジャー(腐肉漁り)のそれだ。洗練さに欠けている。この肉の交響曲を指揮するための経験が足りない」


カエルは抵抗をやめた。胸の重みは絶対的だった。

ボスの冷静で捕食的な顔を見上げていると、視界がぼやけ始めた。

今回ばかりは、彼は暗闇に抗わなかった。体は限界だった。


第8区画の静かな庭を想う。アナベルを想う。


『ごめん……』

心臓が冷たく空虚な空間へと沈んでいくのを感じながら、彼は思った。

『君に自由を与えるのは、俺じゃないみたいだ』


押し潰すような諦めの波が彼を洗う。

彼はぐったりと力を抜き、目を閉じ、最後の一撃を待った。


「なんだ、その目は?」


フォックス・マンの声が、刃のように静寂を切り裂いた。

カエルは混乱して目を開けた。ボスは面白さと純粋な戸惑いが入り混じった表情で彼を見下ろしている。


「諦めたのか?」狐は首を傾げた。「まさか、私が君を殺したいと思っているとでも? それとも……この下の階層にいる他の野蛮人たちのように、私が君を喰うつもりだとでも?」


乾いた、軽蔑するような笑い声が響いた。


ボスはカエルの胸からブーツをどけ、一歩下がって警棒をホルスターに収めた。

奇妙で計算高い強さを持った目で彼を見つめている。

そして無言のまま、手袋をはめた手を差し出した。


カエルは躊躇した。折れた翼が心拍のたびに疼いていたが、その手を取った。

狐は驚くほどの力で彼を引っ張り起こした。


「君の肉には興味はないよ、ネズミ君。私が興味があるのは、君の潜在能力だ」


ヴェインは再びジャケットを整えながら言った。


「第二階層への道は、散歩のようなものじゃない。そこは垂直に伸びる墓場だ。そしてそこへ到達するためには、私には君と全く同じ『武器』が必要なんだ。ついてこい」


二人は迷宮のようなトンネルを進んだ。

カエルが折れた翼の骨を皮膚の下に無理やり引き戻し、苦痛に耐えながら元の姿に戻る歩みの中で、ヴェインはこの地獄の地政学について説明した。


「第三階層はただの混沌じゃないんだ、キメラ。通行料に基づく脆い生態系だ」ヴェインは理路整然とした声で始めた。「毎週、私は第6区画に通行料を払っている。食料、物資、そして不可侵の約束。その代わり、(ベア)は自分のコンクリートの向こう側に留まる。だが、今日は……」


彼は前方の主要な交差点を指差した。


「今日は奴が取り立てに来る日だ。いつもなら、交渉には私の『フクロウ』を行かせていた。君が私の部下を奪ったのだから、君が私の背中を守ることになる」


「なぜ、俺にそんなことを言う?」痛みに息を詰まらせながら、カエルは尋ねた。


「私が死ねば、空への地図も私と共に死ぬからだ」狐は素っ気なく答えた。


巨大な排水の交差点に到着した。

カエルは頭上のパイプに登り、ネズミの感覚を震わせる。

姿を見る前に、その匂いがした。生臭い麝香じゃこう、腐りかけた肉、そして食物連鎖の頂点に立つ捕食者の重く金属的な匂い。


暗闇の中から、熊の獣人(ベア・マン)が姿を現した。

彼は高密度で圧縮不可能な筋肉の山であり、毛皮は汚れで固く結びつき、その目は残忍で原始的な飢えでギラギラと光っていた。

彼が一歩踏み出すたびに、天井の埃が振動する。

彼はヴェインから五歩離れたところで立ち止まり、彼を見下ろした。


「遅いぞ」ベアはすり潰された石のような声で唸った。そして、小さな目を細め、狐の背後の空っぽの影を値踏みする。「それに、一人か。お前の飼い犬どもはどうした、ヴェイン? 闇に飲まれでもしたか?」


空気が電気を帯びた。

20フィート上空の錆びたはりにしゃがみ込んだカエルは、息を殺した。

ベア・マンはトンネルを満たすような、濡れた喉鳴りのような笑い声を上げた。


ヴェインは瞬き一つせず、ボロボロのコートのポケットに両手を突っ込んでいる。


「取引は有効だ、ベア」


「取引だと?」巨人は咆哮し、その姿勢を恐ろしい攻撃態勢へと変化させた。巨体の下で筋肉が隆起する。「お前から恐怖の匂いはしないが、ヴェイン……弱さの匂いがするぞ。この機会を逃す手はないな!」


戦角笛のような咆哮と共に、ベア・マンは突進した。

短剣ほどの大きさの爪が硬い石の床に溝を刻み、第7区画のボスを消し去るべく襲いかかる。

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