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033~輝く月は夜闇に迷う旅人を照らす~

 本日2話目の投稿です。

 読み飛ばしにご注意ください。

 **********

 

 

 

 1日の業務を終えたダッキは自室へ戻ると、すぐに部屋着へと着替えてベットへと倒れこんだ。ギルドには更衣室が備わっているのだが、寮が近いこともあり自室で着替える職員は多い。

 

「いや~、今日も疲れました。ですが、あの2人の嬉しそうな笑顔を見えたので満足です」

 

 仰向けになり、誰もいない部屋の天井へと語りかけるダッキ。

 

「1年近くエルピスさんの担当をしてきましたが、あんなに嬉しそうなエルピスさんを見たのは初めてです。今までは時折、笑顔を浮かべることはあってもそれは愛想笑い。心の底から嬉しそうに笑顔を浮かべていたのは今日が初めて……いえ、そういえばアリスちゃんとパーティを組んだ日も僅かでしたが、嬉しそうな表情を浮かべていましたね。パーティを組む前からだったので、希少種を倒して帰ってくる道中にアリスちゃんと何かあったのでしょうか」

 

 語るダッキは嬉しそうに微笑んでいる。

 

「それに正体不明のアリスちゃんも同時期に嬉しそうな表情を浮かべていましたから、2人にとって嬉しいできごとがあったのかもしれませんね」

 

 そこまで言い切り、表情を真剣なものへと変化させたダッキ。

 

「正体不明の不思議な少女。ギルド職員の私ですら知らなかったステータスの秘匿方法と情報端末によるステータス閲覧権利の設定まで行える少女。さらにギルド長の知り合いとなれば……明らかにこのギルド創設の関係者。それにエルピスさんは通りかかった上位の冒険者が倒しただろうと言っていた新たな希少種、どう考えてもアリスちゃんが倒してますよね」

 

 深く何かを考えるようにダッキは天井を見つめていたが、表情を微笑みに戻して再び口を開く。

 

「……私が考えてもしかたのないことですか。それよりもエルピスさんの嬉しさを隠そうとして隠せない様子も印象的でした。クールなイメージがあったのですが、一気に書き換えられましたよ。まあ、使えなくなっていた魔法が再び使えるようになり、同時にスキルも発現していればしかたがないですよね。私でも大いに浮かれていたでしょうから」

 

 ベットから起き上がり、窓へと向かうダッキ。

 

「ランク1で複数のスキルを発現させてみせた少女に、ランク2でスキルを発現、さらには魔法が使えない状態から使えるまでに復帰した少女。今年は凄まじい年になりそうです」

 

 そこまで言い切り"遮音結界を解いた"ダッキは窓を開け、月輝く夜空を見上げる。

 

「『輝く月は夜闇に迷う旅人を照らす』。ローダンセ、あなたはいったいどうしてしまったのでしょうか。私はあなたを待っているのですよ?」

 

 悲しそうな表情から紡がれたその言葉は、夜闇へそっと溶け込んでいった。

 

 

 

**********

 

 

 

 星々のカーテンで空が隠された頃、アイリスは開け放たれた自室の窓から空を見上げていた。

 

「まったく、あの子は私の好みを知っている」

 

 そう呟いたアイリスは嬉しそうに微笑んでいる。

 

「もう少し時間がかかるだろうけど、私はあなたを待っている。私と似たあなたが乗り超えるのを」

 

 まるで誰かの手を待ち望むかのように、甲が下を向くその手は星々が煌めく空へと伸ばされた。

 

 

 

**********

 

 

 

 ◇基本情報

 名称:エルピス 種族:ハーフエルフ 性別:女性

 所属:アルフヘイム

 称号:

 ◇ステータス

 ランク:2

 筋力:15 生命力:12 器用さ:15 素早さ:15 魔力:6 精神力:15 魔力操作:5

 スキル:望まれた過去の自分<<レストレーション>>、耐性追加<<レジスト>>

 

 ◇望まれた過去の自分<<レストレーション>>

  1.強く望む時、自身に下記の影響を及ぼす。

   ・過去最高の状態に修復される。この際、ステータスは影響を受けない。

  2.常時、自身に下記の影響を及ぼす。

   ・治癒

  3.任意で下記の影響を及ぼす。

   ・接触対象の治癒

   ・接触対象の修復

 

 ◇耐性追加<<レジスト>>

  1.下記の耐性を増強する。

   ・毒

 

 ◇基本情報

 名称:アイリス 種族:- 性別:-

 所属:アースガルズ

 称号:

 ◇ステータス

 ランク:1

 筋力:3 生命力:1 器用さ:4 素早さ:4 魔力:4 精神力:2 魔力操作:5

 スキル:乗り越える者<<ブレイブリー・ハート>>、隣を歩む駆け出し魔王<<サイド・ウォーク>>、解析者<<カドル・アナライザー>>、魔力特性<<オリジン・マナ>>

 

 ◇乗り越える者<<ブレイブリー・ハート>>

  1.あらゆる苦難を乗り越える者に下記の影響を及ぼす。

   ・苦難に陥っている際の成長率が大幅に上昇

  2.苦難に心折れた者に下記の影響を及ぼす。

   ・全ステータス大幅減少

   ・全スキル封印

   ・耐性破棄

   ・五感封印

   ・治癒不可

   ・魔力回復不可

   ・魔法スロットへの干渉不可

   ・加護無効

   ・強制気絶

 

 ◇隣を歩む駆け出し魔王<<サイド・ウォーク>>

  以下の条件を満たす相手に加護を与えることができる。

   1.パーティ、あるいはクラスタを組んでいる

   2.一定以上のプラス感情を抱いている

   3.ともに苦難を乗り越えている

  与える加護は以下の通り

   1.常時、下記の影響を及ぼす。

    ・成長率増加

    ・魔力回復量上昇

   2.任意で下記の影響を及ぼす。

    ・<<ギフト>>『ブレイブリー・ピース』の付加。

  与えられる<<ギフト>>『ブレイブリー・ピース』の効力は以下の通り。

   1.あらゆる苦難を乗り越える者に下記の影響を及ぼす。

    ・苦難に陥っている際の成長率が上昇

   2.苦難に心折れた者に下記の影響を及ぼす。

    ・全ステータス大幅減少

    ・全スキル封印

    ・耐性破棄

    ・治癒不可

    ・魔力回復不可

    ・魔法スロットへの干渉不可

    ・強制気絶

 

 ◇解析者<<カドル・アナライザー>>

  1.様々な対象を解析可能。

 

 ◇魔力特性<<オリジン・マナ>>

  1.発現特性は以下の通り。

   ・『貯蔵』

 

 

 

**********

 最後までご覧頂きありがとうございました。 

 練習用に書き上げた読み切り作品なので、これで一旦完結となります。


 2章から先も既に考えているのですが、投稿しており完結していない2作品に加えて継続練習用3人称の作品を1つ追加したいと考えていますので、これも含めると他のものを完結まで描き上げる自信がないのです。

 そのため他の作品が完結するかある程度、落ち着いたら続きを投稿するかもしれません。全体構成を考えていて書きたいと想った部分はかなり先ですので。

 もし私が続きを投稿した上で機会があれば、こんな作品もあったなと続きを僅かでもご覧いただけると嬉しいです。

 最後までお読みくださりありがとうございました。

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