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二人の魔法師と五つの魔導書  作者: 手鞠 凌成
二章 彼ら、彼女ら
18/23

リーサルト

ついに、戦闘訓練が終了し、学園の日常回へとこじつけることが出来ました。ここまで読んでくださった皆さん。

ありがとうございます。

ですが、本題はここからですね。

戦闘こそ少なくなるものの、次は「キャラの深堀」について触れていくので、もっと物語は苛烈を極めると思いますので、どうか応援を。

前書きはここまでにしておいて、さてさて。本編スタートです!

↓↓↓

 ――怒涛の戦闘訓練が終わった翌日。レスティアとクロネスは校長室へと呼び出されていた。

 今、二人の目の前には恰幅な体形に、無精ひげを生やしたラルネスが映っている。

 その隣には校内で有名な美人秘書。キュレイソが静かにたたずんでいた。

 

 異様な気まずさと、静謐な空気がこの部屋を占める。

 

 そんな沈黙がやがて緊張となり、クロネスはこくりと唾を飲み込んだ。

 レスティアも、校長から何を言われるのだろうかと身構え、自然と体に力が籠る。

 と、どこまでも広がる空を眺めていたラルネスが、ゆっくりとこちらを振り向いた。

 優しい顔から覗く鋭い双眸が二人を射抜くと、口を開く。


「君たちを呼んだとは他でもない。今回の戦闘訓練についてだが……先に問おう。なにか、心当たりはあるかね?」


 威圧感を放つ言葉がクロネスとレスティアの耳に届き、更に身体を強張らせる。


 クロネスはそのラルネスの言っている意味がなんとなくわかった。わかったが、その威圧感と重圧な雰囲気がクロネスにのしかかり、喉に引っかかったように声を出すことができなかった。


 どうしようかと逡巡していると、「はい。承知しています」とすぐ横から声が上がった。

 クロネスはちらりと横目でみやると、少し離れた距離にレスティアが真剣な面持ちで前を見据えている。校長室の天井につる下がっている荘厳なシャンデリアと、負けず劣らずの美しさを持つレスティア。金色の長髪が光に反射し輝きを放つ。


 一切の迷いが無い青い瞳には、全てを受け止めるような覚悟があった。


 ラルネスは顎をさすりながら「ほう、それはなにかね?」とわざとらしく促す。


 レスティアは喉を鳴らし、声にだす。


「私たちが、戦闘訓練に必要なフラッグを消滅させてしまったことです」


「そうだね。クロネス君はどう思うのかね?」


ラルネスは目をクロネスの方へと移動させる。


 ぎっくと一瞬びくらせクロネスは恐る恐る、下へ向けていた目線を上げる。


 ラルネスの姿が瞳に映ると、今度こそ逃げられないと本能的に感じ取ったクロネスは頷き。


「は、はい……。お、俺たちがフラッグを消滅させてしまったことだと思います」


 と、応えた。



 ――あの山頂で、クロネスとレスティアが対峙し、強力な技を放った後。山頂にあったはずの木々は諸々削り取られ、隕石が衝突したかのように巨大なクレーターが出来上がっていた。


 そして、クロネスとレスティアの本気の魔術と魔法をまともに受けた【巨体神の六手(ルディエト・ゴーレム)】は、二人の威力に耐え切れず消滅してしまったのだ。……その中にあるフラッグもろとも。


 力を使い切った二人はクレーターの端に倒れている所を、駆けつけた教師に発見されすぐに保護。


 そのまま保健室へと連れていかれ、一日中医療を受け続けることとなったのだ。


 重度な疲労と、酷使し過剰にふるった魔術・魔法のせいで魔力が枯渇し、あと少ししたら魔力欠乏症で危ない所までいっていたそうだ。安静を図るため二人は保健室で過ごすこととなった。


 だが、その間は眠り続けているため、クロネスとレスティアが目が覚め、保健室にいたことをお互い知ったのはつい今朝方だったりする。


 そうして身体に何か異常が無いか最終確認された二人は、保健室の先生に動いてよしとの許可が下りたと共に、直行で校長室へと召集された訳である。


 

 ――クロネスも、今回の件に関しては、何も言い訳することはできなかった。実際に戦闘訓練なのにあんなに大きな惨事を起こしたのも事実だし、なによりも仲間と一緒に協力するというのに、自分の欲望に刈られ自己勝手な判断で行動してしまった。完全に自分が悪いのだ。


 だから、朝からずっとそんなことをしてしまった罪悪感い苛まされ、チーム――ドゴル、クリス、キャロスに謝りたい気持ちで一杯だった。


「……とりあえず、そうだね。今回の戦闘訓練は皆で協力し、一緒に行動することが目標だった。

最後の敵も、チームと協力して倒せればよかったんだろうね。それに、クロネスくんとレスティアさんがフラッグを壊してしまったせいで、意味がなくなってしまった。確かにお前たちは校内では随一を誇るだろうね。それについては自信を持っていいだろう、だが、戦闘だとどうだ? そんなのに過信して周りを疎かにしてしまう。あくまでも〝模擬戦闘〟だ。本当の戦いとなったらお前たちが役に立つだろうね。けど、それだけではダメだ。ここまで戦えたお前たちならそこは承知の上だろう」


 ラルネスの言っていることは正しい。皆と協力してからこそ、本当の勝利を掴めるというのは、〝あの時〟の頃から知っていたはずだったのだ。それなのに――


 クロネスは拳握り、怒りで震え出す。自分勝手な行動したのは自分の所為だ。許されるべきではないだろう。無意識に唇を噛み締めていた。


「……まあよい。お前たちの戦闘は一応観させてもらった。しかしながら、よくぞ【巨体神の六手(ルディエト・ゴーレム)】を倒せたもんだな。あれに関しては感心したぞ。だが、これからは気を付けるようにね。こっちだて、山に修復に費用がかさんじゃうんだからさ」


 厳格な表情とは打って変わって、今度が朗らかな笑みを浮かべた。校長というだけあって、やはり威厳はあるようだ。

 

「では、解散していいよ。まだ授業はあるだろうから。一校時には間に合うようにね」


 そう言われたので、クロネスとレスティアは「失礼しました」と礼をし、独特な彫刻の施されている重厚な扉を押し開け、出ようとしたその去り際に「あ、朝食を摂るんだったら、一応学食には許可を通してあるからそっちで食べてね!」という声を背中で聞きつつ、この場を後にした。


 

投稿が色々遅れて申し訳ありません。

暇ができたので、できたら投稿しようと思います。

毎日投稿が出来れば良いのですが、中々することが出来ず……すみません。

読んでくださった皆さんありがとうございました。

感想ややって欲しいことがあったら何かお知らせください。読んでくださった、また観覧してくださった皆さんには感謝感激です! 何かあれば連絡ください。

(もしかしたら、この結果が気に食わない人もいるかもしれません。ですけどここから盛り上がると思うので、少々お待ちください。また、ここからは日常回となるので、基本ほのぼのとした展開が多めです)

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