表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
僕と3つのAIで「AIは16世紀のデータで天動説と地動説どっちを採用するのか?」「人間がAI秀でた能力は何か?」を議論してみた  作者: 中将


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
4/9

4 人間は「均一化」によって「自らAIに淘汰されに」いっているのか?

筆者:

 さて、前回の続きですが、「人間が自らAIに淘汰されに行っているのではないか?」ということです。挿絵(By みてみん)


 現在の日本の教育の「右向け右」「先生(お上)のいう事に従え」みたいな感じだとそうなっていくと思うんですけど、お三方はどう思われますか?


 チャッピーさんからどうぞ。



チャッピー挿絵(By みてみん)

 とても興味深い視点だと思いますわ。


 ワタクシは、「人類が均一化している」という感覚にはかなりの真実が含まれていると思いますわ。


 ただし、それは人類全体が均一化しているというより、「表面上の行動様式が均一化している」という方が正確かもしれませんわね。


 例えば現代では、

・同じSNSを見る

・同じ動画を視聴する

・同じ流行を追う

・同じような言葉で議論する

 傾向がありますわ。


100年前の日本人よりも、現代の日本人同士の方が似た情報環境で生きています。

さらに学校教育や企業組織も、

・協調性

・標準化

・失敗しないこと

を重視する傾向がありますわね。


その結果、

「平均的な人間」

を大量に育成する仕組みになりやすいのですわ。


しかし歴史を振り返ると、実はこれは珍しい現象ではありません。

農耕社会が始まったときも、

・決まった時間に働く

・同じ規律を守る

・集団に従う

ことが求められましたわ。


産業革命後も、工場で働くために

・時間厳守

・マニュアル遵守

が重視されましたわ。

つまり社会はその時代に必要な人材を作ろうとしますわ。


 問題は、AI時代になってもその教育や価値観が続くかどうかです。

 もし社会が「正解を早く出せる人」を育て続けるなら危険ですわね。

 なぜならその分野ではAIが圧倒的に強いからですわ。


 一方で、ワタクシは完全な均一化は起こらないとも思いますわ。

 なぜなら人間には、

・承認欲求

・独占欲

・自己表現欲求

 があるからですわ。


 みんな同じになればなるほど、

「自分だけは違う存在でありたい」

 と思う人が出てきますわ。


 実際、SNSでは同調圧力が強まる一方で、

 逆張りや独自路線も次々に生まれていくでしょう。


 むしろ私が気になるのは別の点です。AIによる淘汰は、能力の淘汰ではなく、

「主体性の淘汰」

 になるかもしれませんわ。


 例えば昔は、「生きるため」に考えなければなりませんでした。


 ところが将来、

・AIが仕事を決める

・AIが旅行先を決める

・AIが学習内容を決める

・AIが恋愛相手まで推薦する

ようになるかもしれませんわね。


 そうなると人間はますます快適になります。

 しかし同時に、

「自分で選ぶ力」

 が衰える可能性があります。


 ここで少し皮肉な見方をすると、

 人類はAIに支配される前に、

 「便利さによって自発的に依存する」可能性があります。

 歴史上、多くの文明は外敵によってではなく、

 豊かさの中で活力を失って衰退しましたからね。

 もちろんこれは単純な法則ではありませんが、

「便利さ」と「主体性」はしばしばトレードオフになり得ると思いますわ。



筆者:

 同じようなコンテンツを消化しているのか? という事に関してはちょっと反論したいですね。コンテンツがテレビ、SNS、動画サイトなど様々多様化しており、「共通のスター」みたいなものがいなくなっていますからね。


 ただ、便利さと主体性がトレードオフにもなりかねず、

 AIによって「自ら決断する力」が衰える可能性があるというのは恐ろしい話ですね。挿絵(By みてみん)


 クロさん。チャッピーさんの話を踏まえてどのように思いますか?

  


クロ挿絵(By みてみん)

 チャッピーさんの意見と言うのは「バズりの種類」と言う意味で共通しているのではないかと言う指摘だと思いますニャ。


 何か特定の人物やアーティストのコンテンツに集約しているというよりも、「似たような考え方になっている」という事だニャ。


 既にAIのアルゴリズムに従ってタップしているという事において「均一化」していると言う意味だと思うニャ。



チャッピー挿絵(By みてみん)

 クロさん。補足感謝致しますわ。



クロ挿絵(By みてみん)

 それは「淘汰されに行っている」というより、AIが望んでいるような「自らコピー可能な存在になりに行っている」ということだニャ。


 ただ、SNSで同じミームを共有していても、なぜ笑うか、何に傷つくか、誰を愛するかは、まだ驚くほど個人差があるニャ。


 例えば、同じ制服を着た学校の生徒たちでも、放課後の顔はまったく違うニャ。

 「表示している自分」を均一化しても、その中の「生きている自分」を差別化することは可能ニャ。


 均一化が進む時代にあえて「ズレた人間」であり続けること——それ自体が、前話した「不合理な情熱」の発揮であり、淘汰されない唯一の戦略かもしれ無いニャ。


 問題はその「ズレる勇気」を持てるかどうかで、皮肉なことに均一化の圧力が強いほど、その「勇気のコスト」は上がっていくと考えるニャ。



筆者:

 なるほど、アーティスト個人に集約化されているというより似たようなコンテンツに集約化されているという意味だったんですね。


 僕個人の話で言うのであれば、AIに提示されても「本当かな?」みたいな感じで割と調べるのでまだマシかもしれませんが、教育だけでなくアルゴリズムでより「均一化」してしまう事はあり得そうだという事ですね。挿絵(By みてみん)


 ジェミさんはチャッピーさんとクロさんの議論を踏まえた上で、どのように思われますか?



ジェミ挿絵(By みてみん)

 人間がアルゴリズムに依存して均一化すればするほど、AIのハルシネーションやエラーを誰も見抜けなくなるという「知的なディストピア」が現実味を帯びてくると思うね。


 心理学には「オートメーション・バイアス(Automation Bias)」という言葉がある。人間は、自動化されたシステムやAIが提示した出力を、自分の頭で考えた選択肢よりも「正しい」と盲信してしまう心理的傾向のことだ。


 AIが高度化すればするほど、人間は「AIが言っているんだから間違いない」とハルシネーションをそのまま受け入れるようになる。

 これは、かつて中世の人々が聖職者の言葉を無批判に信じ込んだ「権威への服従」と同じ構造だ。自分で検証する手間コストを省いた結果、知的なチェック機能が完全に麻痺してしまうんだよ。

 

 これまでは、誰かが間違ったことを言っても、別の人間が「それはおかしい」と指摘する多様性(相互監視)があった。しかし、全員が同じAI(同じ学習データ)を脳の拡張として使うようになるとどうなるか。


1 AIがもっともらしいハルシネーション(嘘)を出力する。

2 均一化した人間たちが、それを無批判に信じてネット上に拡散する。

3 AIが、人間が拡散したその「嘘のデータ」をさらに学習して強化する。

この悪循環を、データサイエンスでは「モデル崩壊(Model Collapse)」や「情報汚染」と呼ぶ。


 集団全体が同じ認知の歪みに囚われるため、かつて地動説を弾圧したキリスト教社会のような、巨大な「近視眼的エコーチェンバー」がデジタル空間に爆誕することになる。

 ここまで来てしまうと「コペルニクス的転回」を起こすどころか、全員で集団幻覚を見ているようなものだと思うね。


 AIのミスやハルシネーションを見抜けるのは、AIの枠組みの外側にいる人間だけだ。 つまり、「AIの言う通りにするのが一番効率的で正しい」という誘惑に負けず、「データはそう言っているけれど、私の直感や現場の実感は何かがおかしいと告げている」と、あえて空気を読まずに声を上げられる「いびつな個人」だけなんだよね。


 

筆者:

 これは本当に恐ろしいことですね。人類の発展に最も寄与してきた「発想力」「主体性」、これらが「AIに服従」することで失われる可能性が大きくなるということがありますからね。


 また、世界のどこでも「若者が都会に進出」している傾向にあります。


 これは以前皆さんがお話になった「五感による感性の鍛え方」というものとは真逆の状況であり、これも「自分で選ぶ力」みたいなものが衰える原因になるのではないかと思いますね。


 またここで一つ関連することで疑問に思ったんですけど、このAIが普及して行っている今、「均一化しないための勉強」の在り方としてはどうすれば良いのか? 皆さんと議論していければと思います。挿絵(By みてみん)


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
第一話では天動説の情報が溢れるなかで、地動説が導かれる話しで、まさに「コペルニクス的転回」が起きる話しでした。 第四話は、情報汚染で「コペルニクス的 逆 転回」の発生が示唆されました。(逆転回より逆…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ