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麗しき赫き雪  作者: 姫凪
5/9

第五話

『ガタガタ…』


 

「…っでさ、高島のやつ俺にけんか売っといて負けてやがんの」


「あっははだっさぁー」



小屋に着いた当初は皆不安でいっぱいだった


吹雪の夜に凶悪な殺人鬼が潜んでいたら…


冬眠していない熊でも来たらどうしよう…とか


真冬のスキー場といえば思いつく恐い話をそれぞれ思い浮かべていたから


沈静が続いていた


身体を動かさないでいるせいか火があるのに寒いそんな中だった



「おいなんかしゃべろうぜ このままだと俺ら死んじまいそうだ」



彪の問いかけに沙姫が答えた


 

「子供の頃の思い出話とかしない?これなら長く話せそうじゃん」



思い出話は笑えるものが多くだいぶ心も身体も温まってきた


 


『ガタン』


「なぁそろそろまじでやべーんじゃねぇの?」



冷静だった迅が慌てている


流斗達のことでだ


到着予定時間は7時ごろだったのに今は8時30分をまわっている


響達のときも1時間ほど遅れてきたが迅は落ち着いていた


なぜこんなにも心配しているのか


その理由は約30分ほど前に見たことが原因だった



「なんか面白いテレビやってないかな?」



愛がテレビのチャンネルをまわしていた


ここが田舎のせいもあるのかテレビは遅れて放送されるため


ドラマ、アニメ、バラエティ番組など見たことのあるものばかりで面白いものは無かった



「ねぇ愛ちゃん結構前のものだけどゲームする?」



麻喜が奥の方からテレビゲームを持って来てくれた


愛がお礼をいい受け取る時だった



『…次のニュースです。由崎町にある銀行に強盗が入りました犯人はまだ逃走中…」



「おい!ちょっと待て由崎町って…どこでしたっけ?」


「この近くよ」

 


奏芽はなんお表情もなしにいったなぜなら外は大吹雪


もし犯人がこの近くにいたとしてもこの宿に来ることはまず無いからだ



『ドサッ』



外から物音がした屋根から何かが落ちたような音



「きゃ!何の音?」


「クスッ馨ちゃんそこまで驚かなくても…屋根に積もっている雪が落ちただけよ」



馨がびっくりするのも無理はない


もしあの音がさっきの強盗だと思うと…


それから30分後


もしお客様と強盗犯が合っていたら?


もしお客様が殺されたりなんかしてたら?


宿にいる人は気が気じゃなかった…

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