第十四章(2):神様とのお茶会、そしてまさかの真実
宝珠の眩い光に包まれ、私たち五人が転移したのは、本当に驚くほど穏やかで、信じられないくらい美しい場所だった。
ここが、神界?
ガイア様の、あの「すべてを支配するぞ」という冷たい雰囲気とは全く違う。
温かい、全てを包み込むような光があふれ、心地よい風が、まるで「よく来たね」と祝福のように吹いている。
そして、私たちを迎えてくれたのは、エリアスという名の神様だった。
穏やかで、優しそうな雰囲気の神様だ。
柔らかな光を纏い、優しい微笑みを浮かべている。
私たちを見ると、すぐに「いらっしゃい」という感じで優しく歓迎してくれて、まるでお客様をもてなすみたいに、美しい庭園に、あっという間にティーテーブルを用意してくれたんだ。
神様とお茶会なんて!
それ、神話の世界でしかありえないことじゃないか。
「君たちが来るのを待っていたよ。遠い世界からよく来てくれたね」
エリアス様は、自身を「世界の均衡を司る、少しばかりマイナーな神だよ」と言った。
なんだか、大きな創造に関わるガイア様とは違って、中立の立場を取っていたみたいだ。
私たち勇者たちは、神様相手に恐縮しつつも、エリアス様が淹れてくれた美味しい紅茶と、見たこともないような綺麗なお菓子をいただいた。
神様相手に緊張してお腹が空かないかと思ったけれど、すごく美味しい。
あっという間に全部食べてしまった。
そして、エリアス様は、私たちに、この世界の、そして私の、驚くべき真実を語り始めたんだ。
エリアス様が言うには、こうだ。
「創造神ガイアはね、君たちがいるこの世界を創った頃、ほぼ同時に、セラフィナ、君の元の世界である現代日本のある世界も創っていたんだ。そして、その時、君たち勇者がいる世界を創った時の『かけら』が、ガイアの手に付いたまま、君の元の世界を創ってしまった。その結果、セラフィナである君の魂の『かけら』がこぼれ落ち、君の元の世界の君、佐倉花の魂に宿ったのさ。だから、佐倉花である君と、セラフィナである君は、同じ魂を分け合った存在なんだよ。そして、佐倉花が剣道の師範の娘として剣道に長けていたのも、聖剣の使い手セラフィナとしての魂の影響だったんじゃないかな」
「え? 私と、佐倉花、同じ魂?」
エリアス様の言葉に、私の頭の中は完全に「?」でいっぱいだ。
転生者だと思っていたけれど、セラフィナと佐倉花の魂が?
神様のスケールが壮大すぎて、理解が追いつかない。
さらに、エリアス様は語る。
「私ね、ガイアが創った五光の勇者の世界、そして君たち五光の勇者のことが、昔から大好きで、『推し』だったんだ。だから、君たちの物語、セラフィナ君が佐倉花として前世で読んでいた、『魔法使いの王ルシアンと四人の勇者の物語』を、『えありす』というペンネームで書いていたんだよ!」
「ええええええええっ!? エリアス様が! 私の元の世界で流行っていた、あの『えありす』先生!?」
私は、驚きのあまり、持っていたティーカップをガチャンと音を立てて落としそうになった。
あの、私が夢中になって読んでいた、ルシアン様が主人公の物語の作者が、目の前にいる神様だったなんて?!
しかも、私の「推し」であるルシアン様や、私たち五光の勇者の「推し」だったなんて!
神様にも推しがいたんだ!
しかも、それが私たち!
なんだこれ、情報量が多すぎて脳みそがショートしそうだ。




