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おうちデート バカ殿編

本編との繋がりは一切ありません。

攻略キャラとお姉ちゃんが恋人設定。

二人とも大学生くらい

糖分過剰。

お姉ちゃんがデレ。

キャラ崩壊。

本編との繋がりは一切ありません。(大事な事なので以下略)

 一之宮いちのみや石榴ざくろが用事を済ませて部屋に戻ると、葛城かつらぎ真梨香まりかは先ほどと同じ体制でソファに座っていた。俯いて、膝に乗せた本を一心不乱に読んでいる。ソファの背もたれから柔らかな丸みを帯びた肩の線が見え、その首筋に石榴の視線が吸い寄せられる。

 普段は降ろしている髪を、今日は緩くアップにしている為、白く日焼けとは無縁の項が晒されている。後れ毛が一筋、二筋零れているのも何やら扇情的だ。


「おい…」


 石榴は声をかけながら背後に近付いて、その項に唇を寄せた……途端、真梨香は悲鳴を上げて顔を上げる。その後頭部は勢いをつけて石榴の額を直撃した。ゴンっと鈍い音が響く。

 しばらくの間二人して痛みに悶絶していたが、先に立ち直ったのは真梨香の方だった。


「いった~~~…石榴先輩、いきなり何するんですか?」

「いや、それはこっちの台詞だ。お前、恋人に向かって頭突きとかどういう了見だ」


 額を抑えつつ悶絶していた石榴も真梨香の言葉に涙目で抗議する。思えば初対面から彼女には顔面を攻撃されている気がする。その粗雑な扱いは、付き合ってからも変わることは無い、いやむしろ恋人になってからの方が粗略に扱われてはいないだろうか。


「だいたいお前、ここがどこで、今どういう状況かわかってるのか?」

「?? 先輩のお部屋で、本を読んでいました」

「おう。お前が来たのが昼過ぎだ。…さて、今は何時だと思う?」


 そう言われて真梨香はやっと周囲を見渡す。窓からは夕暮れが赤い光となって差し込み、壁にかかった時計はこの部屋に来てから4時間は経過していることを示していた。真梨香の表情が流石に気まずげに引きつる。


「あ~……先輩のお部屋の蔵書量、すごいですよね。希少な絶版本とかもいっぱいだし…つい?」

「そうかそうか、楽しんでもらえて結構……とか、俺が言うと思うか?」

「……ですよね~…」


 久しぶりのお部屋デートで4時間まるっと放置された男は猛禽を思わせる鋭い目を細めて、真梨香の隣に腰を下ろすとその肩を抱き寄せた。真梨香はその視線に危険なものを感じて体を離そうとするが、更に強引に抱き寄せられた。


「この俺を放置した罰として、倍の時間は俺に構って貰わないとなあ?」


 ほとんど膝の上に抱き上げられるような体勢で、低く色気を乗せた声で囁きかけられ、真梨香の頬が朱に染まる。


「ば、倍の時間って…今からそんな時間までいたら夜中じゃないですか」

「ならいっそ3倍だ。…なに、朝まで可愛がってやる」

「い…いやいや…流石にお泊りとか無理ですよ…ほら、家族が心配しますし…」

「お前の家にならもう連絡は入れておいたぞ。あの小さいのが何やらわめいていたから伝言だけ言って切ったが」

「……先輩、それ、死亡フラグです」


 真梨香はおそらく怒り狂っているであろう妹を思い、蒼白になる。しかし目の前の恋人は気にすることなく、真梨香の頬や首筋に不埒な動きで触れてくる。こうなってはもう説得しても無駄だと身をもって知っている。このままでは明日には二人そろって妹の前で正座させられるだろう。いや、正座は真梨香だけで、石榴は竹刀の餌食となっているかもしれない。


「あの、せめて私からも家に一度連絡を…」


 できるだけ被害を最小限に留めたいと妥協案を提示してみる。


「後でな」

「後でって…いつでしょうか?」


 嫌な予感に恐る恐るお伺いを立てる。それに対して、高飛車で傲慢なお殿様はこう返してきたのだった。


「とりあえず、お前が今更帰るなど言えない状態になってからだな」

安定の暴行を受けるバカ殿。もはやお約束の域です。

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