やっぱり魔力ってロマンだよな!
湖で修行を初めてから3日間は上がった身体能力の検証をしていた。
底が見えない体力を使って筋力やら走力やらを調べた。詳しい数字はわからないが、この世界に来る前の俺と比べたら桁違いに全能力が上がってた。
そして今日の俺はとある事について頭を捻っていた。
スライムさんとの戦闘後、俺は少なくない傷を負った。だがその傷は一時間しない内にすべて完治した。けれど、
その一時間は何故か一日中激しく動き回っても一切疲れない筈のこの身体が初めて息切れを起こした。
そこで俺の天才的頭脳は一つの説を唱えた。
もしかしてこの身体、不思議なエネルギーで動いてる?、と。考えてみればおかしい事ばかり、普通の人間はご飯食べたり水飲まないと動けない所か普通に死ぬ。
だったらなんで俺の身体動けてんの話じゃん? 多分だけどさこの身体は俺のじゃない。
外見とか声とか記憶とか思考とかはさ、同じなんだろうけど。でも明らかに元いた世界の《《人間》》とは違う、そんな直感。知らんけど。
俺のいた世界の人間が何かを食べて生きるように、この異世界の生き物も何か別の方法を使って生きている。そんな感じ。
まぁ例えば魔力みたいのなのとか! 俺の身体を動けるようにしたあの謎の光球! あれ絶対に魔力的な何かだろ! 俺が読んでた漫画でも何回か見た事あるような気がするし。
例えば、この世界に来てすぐの俺は生きる為に必要な最低限のエネルギーしかなかったから、動けなかった。そして時間が経ち、不意にやってきた謎の光球によるエネルギー(魔力的な何か)の供給で、運良く俺は動くのに必要なエネルギーを手に入れた事により動けるようになったんだと思う。
それで傷の治りと息切れはどう関係してるだって話よ。
ここからは俺の推測なんだけど。
この身体の中には魔力(仮)が流れてて、この世界で俺が生きていく為に必要な身体機能に自動でエネルギー分配が行われてる。
俺が異常に回復が早いのは体力に割り振ってたエネルギーを俺が怪我した時だけ、回復力を上げる為に身体が自動で切り替えて使ってるんだと思うんだよね。まぁだから怪我の治りは早いが一時的に身体は息切れを起こす的な感じ? だと思う。
そして、もし漫画やアニメの魔法使いのように魔力量的なのが存在する場合。魔力回復の方法を見つけなければまた俺は寝たきりになってしまう可能性がある。そして、俺がきた時何日も動けなかった事を考えると自然回復はまず無い。
だとすると突発的に発生するあの光球を探し回るか、ゲームの王道で言うならモンスターを倒してゲットするとかか。
しかし、どちらも同じ理由で今の俺には試せない。下手に動き回ればスライムさんやいるかもしれない異世界の住人たちに襲われるかもしれないからだ。
そう、どちらを試すにしてもパワーがいるって訳だ! そして、天才的頭脳を持つ俺は! そのパワー手に入れる方法をすでに一つ考えている!
その方法。
それはエネルギー分配を自動ではなく任意に切り替える、だ!! つまり、フィクションの世界でいう魔力コントロールってやつを覚えようと思う。
魔力を意識的に操れるようになれば、戦闘で使う筋力などを飛躍的に上げれる可能性がある。
魔力があるのか、分配されてるか、とかは俺の考えでしかない。だが俺には謎の確信がある。だって異世界だぜ? ここ。
そして、最初にする事は決めてある。
俺の中に流れてる可能性のある魔力をどうにかして見つける事からだ!!
具体的な方法はまだないが、コレばかりはもう時間をかけて地道にだ。
「てことで、早速始めるぜ!」
最初はイメージをする事からはじめる。そして探し出す! 俺を次のステージへと上げる、生命の源を!!
まぁ、魔力と言っても俺が言ってるだけの曖昧なもの。けれど、俺はその曖昧さを補強できるだけの何かを既に持っている。そう、それは俺の目の前現れ、俺の身体に入ってきた光球、アレだ。
俺はあの光球と似たような感覚を探し出し、動かせるようにする。そうすれば俺の勝ちだ。
──十分後
「なんかできたわ……」
そう俺はたった十分で魔力の感覚を掴む事に成功した。俺的にかなりの日数かかると思ってたんだけどな。 もしかして、俺って天才!? いや確実に天才だわ……。
いや、違うな。
光球が体内に入り込んで来た時の熱、あれを覚えてたのがラッキーだった。アレのおかげですぐに気づけた。
体温とは違う。意識しなければ深く集中しないと絶対に気付けない。光球と似た熱を放ち、細動脈よりも細く心臓を中心に身体中に張り巡らされた特殊器官とその中に流れる未知のエネルギー。
俺の考えは正解だったらしい。
恐らくこれが俺を次のステージへ押し上げる。
────魔力の源だ!!!




