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ダリア先生は守護者

はい。ダリア先生の独り言



 何となく気になる(にんげん)が居た。






 クルイウィル家守護者


 それが私の今の立場。守護者になる前の事は憶えていない。そもそも前があったのかどうかも、最早どうでも良い。


 当代クルイウィル家の末っ子が学園に上がるのに合わせて、私も学園に入り込む事になった。学生として潜入しろとか言われなかっただけマシか。

 まあ良い。退屈はしのげるだろう。


 そうしていざ入ってみると、末っ子と同年代にちょっと風変わりな(むすめ)が居るのに気付いた。他の学園関係者もすぐに目を付けたようだ。

──伯爵家令嬢 アリサ・テッド・アリシア

 別に素行に問題があるわけではない。ただ変わっているだけ。令嬢らしからぬ御令嬢。

 所作も言葉遣いも、まあ令嬢だ。きちんと教育されてきたのが分かる嬢さんだ。しかし、たぶんだが物の考え方が違うのだと思う。いや、価値観その物が違うのか?

 学園に()()()貴族令嬢の多くは、所謂(いわゆる)男あさりが目的の大部分を占めているのが大前提。勿論例外も居る。そういった令嬢は勉学に励むのが普通。

 だが、アリサ・テッド・アリシアは、何と言うか……そのどちらの価値観にもしがみついていない感じだ。その割には成績は良い方なのがまた嫌味だな。成績は、中の上から上の下を揺蕩(たゆた)っている感じだ。異性にはあまり興味無さそうでもある。全く無いのではなく、見目良い者を老若男女関係無しに観賞用として愛でている。これが一番語弊の少ない表現ではなかろうか?


 誘蛾灯の如く女性(一部男性)を引き付ける我等がラ・ジオラス・クルイウィルが相手でも態度が変わる事もない。そういった意味では稀なる人物とは云える。

 他の令嬢達は怪しげな効果を持たせた魔道具を直接末っ子に渡そうとしては失敗してるのにな。毎回お花畑令嬢の邪魔も骨が折れる。はぁぁ。


 そういえばロッカー騒ぎの時も、長男を見ただけで持ち主を推理してたな。頭お花畑の御令嬢でないのは、あの推理で立証されたようなものだ。

 そればかりか、印を末っ子に入れさせた後は、鬱陶しげにしているくらいだ。


 ふふ……っ。クルイウィル家(うち)に欲しくなってしまったな。順当に末っ子の嫁候補か? いやそれだと本家から外れてしまう。確か長男も次男もまだ相手が居なかったな。本家に引き入れるなら長男しか居ないわけだが、年齢差は……七つか。許容範囲だな。

 三兄弟(こどもたち)には何も言わず、まず当主に話を通さないとな!






 



 

ちょっと頑張って捩じ込んだ回。


ダリア先生=家付き守護者は

日本の座敷童子的な役付け設定で出発。

現在、良く分からない妖怪擬きになりつつある………。

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