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Chapter6卒業編♯40 √文芸部(波音物語)×√軽音部(ライブ)-夏鈴ト老人ハ大掃除ニツキ=好きにしろ、決別する海

向日葵が教えてくれる、波には背かないで


Chapter6卒業編 √文芸部(波音物語)×√軽音部(ライブ)-夏鈴ト老人ハ大掃除ニツキ=好きにしろ、決別する海


登場人物


滅びかけた世界


ナツ 16歳女子

ビビリな面も多く言葉遣い荒い。勤勉家。母親が自殺してしまい、その後は一人で旅を続けていたがスズと出会い行動を共にするようになった。


スズ 15歳女子

マイペース、ナツと違い勉強に興味なし。常に腹ペコ。食べ物のことになると素早い動きを見せるが、それ以外の時はのんびりしている。

ナツと共に奇跡の海を目指してやって来た。


老人 男

ナツの放送を聞いて現れた謎の人物。元兵士の男。緋空浜の掃除を一人でしている。Narumi Kishiと彫られたドッグタグを身に付けているがその正体は・・・


中年期の明日香 女子

老人ともう一人の兵士を見送りに来た、中年期頃の明日香。


七海 女子

中年期の明日香と同じく、老人ともう一人の兵士を見送りに来た少女。年齢は15、16歳。


老人と同世代の男兵士1 男子

中年期の明日香、七海に見送られていた兵士。老人、レキ、男兵士2と同じ隊に所属していた。


レキ 女子

老人たちと同じグループの若い女兵士で、年齢は25歳前後。老人、男兵士1、男兵士2と同じ隊に所属していた。老人とは親しかった様子。


老人と同世代の男兵士2 男子

中年期の老人、男兵士1、レキと同じ隊に所属している兵士。






滅んでいない世界


貴志 鳴海(なるみ) 18歳男子

波音高校三年三組、運動は得意だが勉強は苦手。無鉄砲な性格。両親を交通事故で失っている。歳の離れた姉、風夏がいるが仕事で忙しいため実質一人暮らし状態である。文芸部副部長。 Chapter4の終盤に菜摘と付き合い始めた。


早乙女 菜摘(なつみ) 18歳女子

波音高校三年三組、病弱で体調を崩しやすい、明るく優しい性格。文芸部部長。鳴海と付き合っている。生徒会選挙の直後に原因不明の病に襲われ、現在は入院中。


白石 嶺二(れいじ) 18歳男子

波音高校三年三組、鳴海の悪友、不真面目なところもあるが良い奴。文芸部のいじられキャラである。高校卒業後は上京してゲームの専門学校に通うことを考えている。


天城 明日香(あすか) 18歳女子

波音高校三年三組。成績も良くスポーツ万能、中学生の時は女子ソフトボール部に所属していた。ダラダラばかりしている鳴海と嶺二を何かと気にかけては叱る。文芸部部員。夢は保育士になること。最近は受験前のせいでストレスが溜まっている。なんだかんだで響紀とは良い関係。


南 汐莉(しおり)15歳女子

波音高校に通っている一年生、文芸部と軽音楽部の掛け持ちをしている。バンド”魔女っ子少女団”のメインボーカルで歌とギターが得意。20Years Diaryという日記帳で日々の行動を記録している。Chapter5の終盤に死んでしまう。


一条 雪音(ゆきね)18歳女子

波音高校三年三組、才色兼備な女生徒。元天文学部部長で、今は文芸部に所属。真面目な性格のように見えるが・・・


柊木 千春(ちはる)女子

Chapter2の終盤で消えてしまった少女で、嶺二の想い人。


三枝 響紀(ひびき)15歳女子

波音高校一年生、軽音楽部所属。バンド魔女っ子少女団のリーダー兼リードギター担当。クールで男前キャラ、同性愛者、 Chapter3で明日香に一目惚れして以来、彼女に夢中になっている。


永山 詩穂(しほ)15歳女子

波音高校一年生、軽音楽部所属。バンド魔女っ子少女団のベース担当。基本はマイペースだが、キツい物言いをする時もある。


奥野 真彩(まあや)15歳女子

波音高校一年生、軽音楽部所属。バンド魔女っ子少女団のドラム担当。バンドの賑やかし要員。


早乙女 すみれ45歳女子

菜摘の母、45歳には見えない若さ美しさを保つ。優しい、とにかく優しい。


早乙女 (じゅん)46歳男子

菜摘の父、菜摘とすみれを溺愛しており二人に手を出そうとすれば潤の拳が飛んでくる。自動車修理を自営業でやっている。永遠の厨二病。


神谷 志郎(しろう)43歳男子

波音高校三年の教師。鳴海、菜摘、嶺二、明日香、雪音の担任。担当教科は数学。文芸部顧問。Chapter5の終盤に死んでしまう。


荻原 早季(さき)15歳女子

Chapter5に登場した正体不明の少女。


貴志 風夏(ふうか)24歳女子

鳴海の6つ年上の姉、忙しいらしく家にはほとんど帰ってこない。智秋と同級生で親友関係。いつの間にか看護師の仕事を始めている。


一条 智秋(ちあき)24歳女子

雪音の姉。妹と同じく美人。謎の病に苦しんでいたがChapter3の終盤にドナーが見つかり一命を取り留めたものの、再び体調を崩し現在は入院中。


双葉 篤志(あつし)18歳男子

波音高校三年二組、天文学部副部長。雪音とは幼馴染み。


有馬 (いさむ)64歳男子

波音町にあるゲームセンター“ギャラクシーフィールド”の店主。千春が登場したゲーム、”ギャラクシーフィールドの新世界冒険”の開発者でもある。なお現在の”ギャラクシーフィールド”は儲かっている。


細田 周平(しゅうへい)15歳男子

野球部に所属している一年生。Chapter5では詩穂に恋をしていた。


貴志 (ひろ)

鳴海の父親、事故で亡くなっている。菜摘の父、潤と高校時代クラスメートだった。


貴志 由香里(ゆかり)

鳴海の母親、事故で亡くなっている。菜摘の母、すみれと高校時代クラスメートだった。


神谷 絵美(えみ)29歳女子

神谷の妻。Chapter5では妊娠していた。


波音物語に関連する人物






白瀬 波音(なみね)23歳女子

波音物語の主人公兼著者。妖術を使う家系『海人』の末裔、そして最後の生き残り。Chapter4の終盤、妖術を使い奈緒衛の魂を輪廻させ、自らの魂も輪廻出来るようにした。


佐田 奈緒衛(なおえ)17歳男子

波音の戦友であり恋仲。優れた剣術を持ち、波音とは数々の戦で戦果をあげた。Chapter4の終盤に死んでしまった人物。


(りん)21歳女子

波音、奈緒衛を慕う女中。緋空浜の力を持っており、遥か昔から輪廻を繰り返してきた。波音に輪廻を勧めた張本人。体が弱い。奈緒衛と同じくChapter4の終盤に死んでしまった人物。


明智 光秀(みつひで)55歳男子

織田信長と波音たちを追い込み凛を殺した。


織田 信長(のぶなが)48歳男子

天下を取るだろうと言われていた武将。


一世(いっせい) 年齢不明 男子

ある時波音が出会った横暴で態度の悪い男。

Chapter6卒業編♯40 √文芸部(波音物語)×√軽音部(ライブ)-夏鈴ト老人ハ大掃除ニツキ=好きにしろ、決別する海


◯1443波音高校体育館/三年生を送る会会場(昼前)

 ◯1420、◯1421、◯1422、◯1423、◯1426、◯1428、◯1430、◯1432、◯1434、◯1437、◯1439、◯1440、◯1441、◯1442と同日

 ◯1441の続き

 体育館の中には全校生徒が集まっており、その中には三年の双葉や一年の細田周平もいる

 体育館には大きなテーブルとパイプ椅子が並べられており、テーブルの上にはお菓子やジュースが置いてある

 一般生徒たちはテーブルに向かってパイプ椅子に座り、飲み食いをしながらステージを見ている

 朗読劇用の波音物語を持って体育館のステージの上に立っている鳴海、明日香、汐莉、雪音

 鳴海、明日香、汐莉、雪音は波音物語の朗読を行っている

 鳴海、明日香、汐莉、雪音の前にはマイクスタンドが置いてある

 鳴海、雪音のことを青色の照明が照らしている

 鳴海、明日香、汐莉、雪音の後ろにはリードギター、サイドギター、ベース、ドラム、その他機材が置いてある 

 体育館の電気はステージの照明以外消えている

 下手側のステージの袖に響紀、詩穂、真彩がいる

 響紀、詩穂、真彩は袖からステージを見ている

 嶺二は体育館二階の調整室にいる

 千春は体育館の後ろの方で鳴海たちの朗読を聞いている

 千春の位置からはちょうど体育館二階の調節室の窓ガラスが見えている

 千春は刃の欠けた剣を持っている

 千春の姿は誰にも見えていない

 生徒会に所属している何人かの生徒たちと、神谷を含む教師たちが体育館の壁際に集まっている

 生徒会の生徒と、教師たちの何人かはマイクを持っている


鳴海「(朗読劇用の波音物語を読みながら大きな声で)切腹の途中だったのだぞ!!!!」

雪音「(朗読劇用の波音物語を読みながら)分かっておる・・・」

鳴海「(朗読劇用の波音物語を読みながら大きな声で)だったら何故切腹を中断したんだ!!!!」


◯1444緋空寺/境内(昼前)

 ◯1420、◯1421、◯1422、◯1423、◯1426、◯1428、◯1430、◯1432、◯1434、◯1437、◯1439、◯1440、◯1441、 ◯1442、◯1443と同日

 ◯1442の続き

 緋空寺の境内にいる菜摘と早季

 寺は人の手入れが全くされていない

 寺の屋根の一部分は壊れている

 雑草が生い茂り、かつて舗装されていたであろう道は砂利で荒れ果てている

 手水舎に水は入っていない

 寺の賽銭箱はひっくり返っている

 菜摘は目を瞑っている

 菜摘は右手を開き、早季の方へ真っ直ぐ伸ばしている

 早季は制服を着て日本刀を菜摘に向けている


雪音「(朗読劇用の波音物語を読みながら 声)私はそなたに死んで欲しくない・・・生きて欲しい」

鳴海「(朗読劇用の波音物語を読みながら 声)お、俺だって・・・死にたくねえよ・・・(少し間を開けて)俺は波音の側にいたいんだ・・・」


 早季の方へ真っ直ぐ伸ばしている菜摘の右手のひらの近くに、細長いナイフのような物が現れる

 細長いナイフは宙に浮かんでおり、少しずつ刃が伸びて行く

 宙に浮かんだナイフはゆっくり反り始め、刃先の逆側には柄のような物が出来る

 宙に浮かんだ細長いナイフのような物は、柄を含めると90cmほどの大きさになっている

 宙に浮かんでいるのは抜刀された状態の日本刀

 宙に浮かんでいる日本刀は、刃の伸びが止まり完璧に整えられている

 日本刀の柄を握る菜摘


早季「(刀を菜摘に向けたまま)妖術を学びましたか」


 菜摘は目を開ける


早季「(刀を菜摘に向けたまま)後悔することになりますよ・・・菜摘・・・」

菜摘「(大きな声で)私は・・・絶対に後悔しない!!!!だってこれは私が決めた運命だから!!!!」

早季「(刀を菜摘に向けたまま)あなたの奥底には白瀬波音の魂が眠っています・・・ですが、肉体は病弱な子供と変わりません」

菜摘「そんなことは関係ないよ。私は何があっても早季ちゃんに勝たなきゃいけないんだ」

早季「(刀を菜摘に向けたまま)勝って・・・どうするつもりですか・・・・」

菜摘「みんなを運命から解放する」

早季「(刀を菜摘に向けたまま)愚かな子供ですね・・・」

菜摘「愚かなのは早季ちゃんの方だよ!!!!私はみんなを・・・早季ちゃんを助けたいのに!!!!」

早季「(刀を菜摘に向けたまま)菜摘、自分が何をしようとしているのか理解していますか」

菜摘「(大きな声で)分かってるよ!!!!私は壁を壊すんだ!!!!魂の壁を!!!!時の壁を!!!!人ならざる者の壁を!!!!そしてみんなを運命から救うんだ!!!!」


 少しの沈黙が流れる


早季「(刀を菜摘に向けたまま)そんなことをしたら・・・菜摘は死にます」

菜摘「(大きな声で)私のことなんてどうでも良いよ!!!!」


◯1445波音高校体育館/三年生を送る会会場(昼前)

 ◯1420、◯1421、◯1422、◯1423、◯1426、◯1428、◯1430、◯1432、◯1434、◯1437、◯1439、◯1440、◯1441、 ◯1442、◯1443、◯1444と同日

 ◯1443の続き

 体育館の中には全校生徒が集まっており、その中には三年の双葉や一年の細田周平もいる

 体育館には大きなテーブルとパイプ椅子が並べられており、テーブルの上にはお菓子やジュースが置いてある

 一般生徒たちはテーブルに向かってパイプ椅子に座り、飲み食いをしながらステージを見ている

 朗読劇用の波音物語を持って体育館のステージの上に立っている鳴海、明日香、汐莉、雪音

 鳴海、明日香、汐莉、雪音は波音物語の朗読を行っている

 鳴海、明日香、汐莉、雪音の前にはマイクスタンドが置いてある

 鳴海、明日香、汐莉、雪音のことを青色の照明が照らしている

 鳴海、明日香、汐莉、雪音の後ろにはリードギター、サイドギター、ベース、ドラム、その他機材が置いてある 

 体育館の電気はステージの照明以外消えている

 下手側のステージの袖に響紀、詩穂、真彩がいる

 響紀、詩穂、真彩は袖からステージを見ている

 嶺二は体育館二階の調整室にいる

 千春は体育館の後ろの方で鳴海たちの朗読を聞いている

 千春の位置からはちょうど体育館二階の調節室の窓ガラスが見えている

 千春は刃の欠けた剣を持っている

 千春の姿は誰にも見えていない

 生徒会に所属している何人かの生徒たちと、神谷を含む教師たちが体育館の壁際に集まっている

 生徒会の生徒と、教師たちの何人かはマイクを持っている


汐莉「(朗読劇用の波音物語を読みながら)奈緒衛様、大事な者はまだ残っておりますよ」

鳴海「(朗読劇用の波音物語を読みながら)自分自身とかな・・・」

汐莉「(朗読劇用の波音物語を読みながら)奈緒衛様!!」

鳴海「(朗読劇用の波音物語を読みながら)な、何だよ急に大きな声を出して・・・」

汐莉「(朗読劇用の波音物語を読みながら)奈緒衛様にはまだ波音様がいるではありませんか!!」

鳴海「(朗読劇用の波音物語を読みながら)あ、ああ・・・そうだな・・・」

汐莉「(朗読劇用の波音物語を読みながら)奈緒衛様と波音様は家族になって、互いに守り合うのです!!」


◯1446緋空寺/境内(昼前)

 ◯1420、◯1421、◯1422、◯1423、◯1426、◯1428、◯1430、◯1432、◯1434、◯1437、◯1439、◯1440、◯1441、 ◯1442、◯1443、◯1444、◯1445と同日

 ◯1444の続き

 緋空寺の境内にいる菜摘と早季

 寺は人の手入れが全くされていない

 寺の屋根の一部分は壊れている

 雑草が生い茂り、かつて舗装されていたであろう道は砂利で荒れ果てている

 手水舎に水は入っていない

 寺の賽銭箱はひっくり返っている

 菜摘は日本刀を持っている

 早季は制服を着て刀を菜摘に向けている

 話をしている菜摘と早季


菜摘「私は・・・みんなを救えれば・・・死んでも良いんだ・・・」

早季「(刀を菜摘に向けたまま)死ねるなら地球の未来のために死にましょう・・・菜摘と南汐莉が犠牲になって、人類を変えるんです」


 菜摘は日本刀を構えたまま首を横に振る


菜摘「汐莉ちゃんを巻き込む必要はないし、それにそんなことをしても救えない人たちが大勢いるよ・・・」

早季「(刀を菜摘に向けたまま)ならば輪廻した先でもう一度代償を払ってもらいます」


 少しの沈黙が流れる


菜摘「早季ちゃんの計画で本当に地球は救われるの・・・?」


◯1447滅びかけた世界:道路(昼過ぎ) 

 ◯1208、◯1209、◯1211、◯1220、◯1221、◯1226、◯1233、◯1235、◯1239、◯1241、◯1243、◯1246、◯1251、◯1253、◯1255、◯1259、◯1261、◯1263、◯1265、◯1275、◯1277、◯1290、◯1294、◯1296、◯1297、◯1298、◯1299、◯1415、◯1419、◯1425、◯1427、◯1433、◯1435と同日

 ◯1433の続き

 老人が運転している荷台のある黒くて大きなピックアップトラック型の車が波音高校に向かっている

 老人の隣の助手席には老人のライフルが置いてある

 車の荷台にはショッピングモールから盗んだ楽器、スポーツ用品、様々な電化製品、映画のDVD、海で遊ぶ道具、スケートボードと、波音博物館から盗んだ日本刀、槍、薙刀などが山のように積まれている

 車の荷台に積まれた日本刀は、◯1248、◯1250、◯1252で千春が見ていた物であり、◯1389で波音が使用していた日本刀と同じ物

 建物の多くは損壊していて、草木が生い茂っている

 道路はガタガタで、時々車が大きく揺れる


菜摘「(声)鳴海くんや明日香ちゃんが幸せな日々を過ごせるって言える・・・?」


◯1448緋空寺/境内(昼前)

 ◯1420、◯1421、◯1422、◯1423、◯1426、◯1428、◯1430、◯1432、◯1434、◯1437、◯1439、◯1440、◯1441、 ◯1442、◯1443、◯1444、◯1445、◯1446と同日

 ◯1446の続き

 緋空寺の境内にいる菜摘と早季

 寺は人の手入れが全くされていない

 寺の屋根の一部分は壊れている

 雑草が生い茂り、かつて舗装されていたであろう道は砂利で荒れ果てている

 手水舎に水は入っていない

 寺の賽銭箱はひっくり返っている

 菜摘は日本刀を持っている

 早季は制服を着て刀を菜摘に向けている

 話をしている菜摘と早季


菜摘「多分だけど・・・私と汐莉ちゃんの力を使っても、早季ちゃんが思ってるような良い未来にはならないよ・・・」


◯1449波音高校体育館/三年生を送る会会場(昼前)

 ◯1420、◯1421、◯1422、◯1423、◯1426、◯1428、◯1430、◯1432、◯1434、◯1437、◯1439、◯1440、◯1441、 ◯1442、◯1443、◯1444、◯1445、◯1446、◯1448と同日

 ◯1445の続き

 体育館の中には全校生徒が集まっており、その中には三年の双葉や一年の細田周平もいる

 体育館には大きなテーブルとパイプ椅子が並べられており、テーブルの上にはお菓子やジュースが置いてある

 一般生徒たちはテーブルに向かってパイプ椅子に座り、飲み食いをしながらステージを見ている

 朗読劇用の波音物語を持って体育館のステージの上に立っている鳴海、明日香、汐莉、雪音

 鳴海、明日香、汐莉、雪音は波音物語の朗読を行っている

 鳴海、明日香、汐莉、雪音の前にはマイクスタンドが置いてある

 鳴海、明日香、汐莉、雪音のことを青色の照明が照らしている

 鳴海、明日香、汐莉、雪音の後ろにはリードギター、サイドギター、ベース、ドラム、その他機材が置いてある 

 体育館の電気はステージの照明以外消えている

 下手側のステージの袖に響紀、詩穂、真彩がいる

 響紀、詩穂、真彩は袖からステージを見ている

 嶺二は体育館二階の調整室にいる

 千春は体育館の後ろの方で鳴海たちの朗読を聞いている

 千春の位置からはちょうど体育館二階の調節室の窓ガラスが見えている

 千春は刃の欠けた剣を持っている

 千春の姿は誰にも見えていない

 生徒会に所属している何人かの生徒たちと、神谷を含む教師たちが体育館の壁際に集まっている

 生徒会の生徒と、教師たちの何人かはマイクを持っている


明日香「(朗読劇用の波音物語を読みながら)怖気付いた織田軍の家臣たちは奈緒衛の元から逃げて行った。(少し間を開けて)ここからは三人で移動を続けるしかない。三人で・・・」

鳴海「(朗読劇用の波音物語を読みながら)すまない ・・・本当にすまない ・・・みんな逃げ出してしまった・・・」

雪音「(朗読劇用の波音物語を読みながら)良いのだ・・・奈緒衛が無事ならそれで良いのだ」

汐莉「(朗読劇用の波音物語を読みながら)このように三人で寄り添っていられるのなら・・・私めは幸せでございます」

鳴海「(朗読劇用の波音物語を読みながら)波音・・・凛・・・俺たちは明日からどうすれば良い?」

汐莉「(朗読劇用の波音物語を読みながら)緋空に行くのはいかがでしょうか?私めと波音様の故郷です」

雪音「(朗読劇用の波音物語を読みながら)緋空か・・・もう長いこと訪ねておらぬわ」

鳴海「(朗読劇用の波音物語を読みながら)緋空は結構遠いよな・・・行き甲斐はありそうだけど・・・」

汐莉「(朗読劇用の波音物語を読みながら)長旅になるでしょう。けれどその方が楽しいではございませぬか」

雪音「(朗読劇用の波音物語を読みながら)良かろう。三人で何もかもやり直すのだ、あの地まで追手が来るとは思えぬからな」

明日香「(朗読劇用の波音物語を読みながら)波音たちは音羽川を下り、緋空浜を目指すことにした。(少し間を開けて)音羽川は自然の楽園で、人の気配もない。戦とは無縁の地で、心を休め、時折川で遊びながらも三人は旅を続けた。幸い、放置された民家が数軒残っていたため、寝床には苦労さずに足を進めることが出来た」

鳴海「(朗読劇用の波音物語を読みながら)音羽川もここで終わりか・・・」

汐莉「(朗読劇用の波音物語を読みながら)山の道へ進みましょう・・・ゲホッ・・・ゲホッ・・・」

鳴海「(朗読劇用の波音物語を読みながら)しかし凛・・・山は病人が通るような道ではないだろう・・・」

汐莉「(朗読劇用の波音物語を読みながら)私めのことはお気になさらないでください・・・奈緒衛様・・・」

雪音「(朗読劇用の波音物語を読みながら)凛よ、山ではなく町を通り抜ける方法もある。薬師にだって診てもらえるのだ」

汐莉「(朗読劇用の波音物語を読みながら大きな声で)町には行きませぬ!!!!今お二人とって町がどれほど危険なのかご理解していないのですか!!!!」

雪音「(朗読劇用の波音物語を読みながら)危険は百も承知。私は理解した上で町を通るべきだと言っておるのだぞ」

汐莉「(朗読劇用の波音物語を読みながら)ならば尚のこと、危険の割合が少ない山の道で行くべきです」

明日香「(朗読劇用の波音物語を読みながら)確かに町は危険が多い。女の武士は歩いているだけで目立つだろう、捕まれば問答無用で打ち首になるのが町だ・・・だが山の道も安全とは言えない。木々に邪魔をされて時間を失えば、長期戦の移動になる・・・そうすれば凛の体は・・・(少し間を開けて)波音は苦渋の決断で、山の道を選んだ」

鳴海「(朗読劇用の波音物語を読みながら)想像以上に・・・険しい道だ・・・」

雪音「(朗読劇用の波音物語を読みながら)人が寄り付かない・・・わけだな・・・」

汐莉「(朗読劇用の波音物語を読みながら)この道なら・・・追う側も・・・地獄でございましょう・・・」

明日香「(朗読劇用の波音物語を読みながら)山の道は楽ではなかった。どこもかしこも大木に囲まれ、しっかり確認していないと迷子になる。足場は盛り上がった木の根と湿気を含んだ泥のせいで、歩き辛い。当然民家なんて存在していなかった。寝る時は木々に寄り掛かるしかない。波音、奈緒衛、凛はそんな道を来る日も来る日も進んでいた」


◯1450緋空寺/境内(昼前)

 ◯1420、◯1421、◯1422、◯1423、◯1426、◯1428、◯1430、◯1432、◯1434、◯1437、◯1439、◯1440、◯1441、 ◯1442、◯1443、◯1444、◯1445、◯1446、◯1448、◯1449と同日

 ◯1448の続き

 緋空寺の境内にいる菜摘と早季

 寺は人の手入れが全くされていない

 寺の屋根の一部分は壊れている

 雑草が生い茂り、かつて舗装されていたであろう道は砂利で荒れ果てている

 手水舎に水は入っていない

 寺の賽銭箱はひっくり返っている

 菜摘は日本刀を持っている

 早季は制服を着て刀を菜摘に向けている

 話をしている菜摘と早季


早季「(刀を菜摘に向けたまま)挑戦してみましょう菜摘・・・子供たちと地球の未来を救えるか・・・」

菜摘「もし失敗したらどうするの?」

早季「(刀を菜摘に向けたまま)失敗・・・?失敗が分かりません・・・失敗が怖いんですか・・・」

菜摘「私は私の救いたい人たちのために命を捨てるのは構わないけど、早季ちゃんの計画には乗れないよ」


◯1451滅びかけた世界:道路(昼過ぎ) 

 ◯1208、◯1209、◯1211、◯1220、◯1221、◯1226、◯1233、◯1235、◯1239、◯1241、◯1243、◯1246、◯1251、◯1253、◯1255、◯1259、◯1261、◯1263、◯1265、◯1275、◯1277、◯1290、◯1294、◯1296、◯1297、◯1298、◯1299、◯1415、◯1419、◯1425、◯1427、◯1433、◯1435、◯1447と同日

 ◯1435の続き

 ナツは道路を歩いている

 ナツはスズが向かった方へ目指している

 建物の多くは損壊していて、草木が生い茂っている

 道路はガタガタで、亀裂が入っている場所もある


菜摘「(声)だって私が失敗したら・・・未来の子供・・・つまり何も悪くないのに・・・私の魂を背負っちゃった子が代償を払うことになるんでしょ・・・?」


◯1452緋空寺/境内(昼前)

 ◯1420、◯1421、◯1422、◯1423、◯1426、◯1428、◯1430、◯1432、◯1434、◯1437、◯1439、◯1440、◯1441、 ◯1442、◯1443、◯1444、◯1445、◯1446、◯1448、◯1449、◯1450と同日

 ◯1450の続き

 緋空寺の境内にいる菜摘と早季

 寺は人の手入れが全くされていない

 寺の屋根の一部分は壊れている

 雑草が生い茂り、かつて舗装されていたであろう道は砂利で荒れ果てている

 手水舎に水は入っていない

 寺の賽銭箱はひっくり返っている

 菜摘は日本刀を持っている

 早季は制服を着て刀を菜摘に向けている

 話をしている菜摘と早季


早季「(刀を菜摘に向けたまま)その子供が誰なのか・・・(少し間を開けて)知ってます・・・」

菜摘「えっ・・・?」


 少しの沈黙が流れる


早季「(刀を菜摘に向けたまま)私は初めて人が涙を流した瞬間を見たことがあります・・・その人は私の先生で・・・数学を愛していました・・・」


◯1453波音高校体育館/三年生を送る会会場(昼前)

 ◯1420、◯1421、◯1422、◯1423、◯1426、◯1428、◯1430、◯1432、◯1434、◯1437、◯1439、◯1440、◯1441、 ◯1442、◯1443、◯1444、◯1445、◯1446、◯1448、◯1449、◯1450、◯1452と同日

 ◯1449の続き

 体育館の中には全校生徒が集まっており、その中には三年の双葉や一年の細田周平もいる

 体育館には大きなテーブルとパイプ椅子が並べられており、テーブルの上にはお菓子やジュースが置いてある

 一般生徒たちはテーブルに向かってパイプ椅子に座り、飲み食いをしながらステージを見ている

 汐莉、響紀、詩穂、真彩が朗読劇用のオリジナルソング2を演奏している

 汐莉はリードギター、響紀はサイドギター、詩穂はベース、真彩はドラムを演奏している 

 ボーカルは汐莉が担当している

 汐莉たちの前にはマイクスタンドが置いてある

 白色、青色、緑色、オレンジ色の照明が汐莉、響紀、詩穂、真彩のことを次々に照らしている

 体育館の電気はステージの照明以外消えている

 下手側のステージの袖に鳴海、明日香、雪音がいる

 鳴海、明日香、雪音は袖からステージを見ている

 嶺二は体育館二階の調整室にいる

 千春は体育館の後ろの方で汐莉たちの演奏を聴いている

 千春の位置からはちょうど体育館二階の調節室の窓ガラスが見えている

 千春は刃の欠けた剣を持っている

 千春の姿は誰にも見えていない

 生徒会に所属している何人かの生徒たちと、神谷を含む教師たちが体育館の壁際に集まっている

 生徒会の生徒と、教師たちの何人かはマイクを持っている

 神谷はニヤニヤ笑いながら歌っている汐莉のことを見ている


早季「(声)彼は家族に愛されることを望みながら・・・家族を殺したいほど憎んでいたんです・・・でも彼の周りにいる人たちは、彼の心を破壊し続けました・・・そんな時・・・彼には娘が出来て・・・」


◯1454緋空寺/境内(昼前)

 ◯1420、◯1421、◯1422、◯1423、◯1426、◯1428、◯1430、◯1432、◯1434、◯1437、◯1439、◯1440、◯1441、 ◯1442、◯1443、◯1444、◯1445、◯1446、◯1448、◯1449、◯1450、◯1452、◯1453と同日

 1452の続き

 緋空寺の境内にいる菜摘と早季

 寺は人の手入れが全くされていない

 寺の屋根の一部分は壊れている

 雑草が生い茂り、かつて舗装されていたであろう道は砂利で荒れ果てている

 手水舎に水は入っていない

 寺の賽銭箱はひっくり返っている

 菜摘は日本刀を持っている

 早季は制服を着て刀を菜摘に向けている

 話をしている菜摘と早季


早季「(刀を菜摘に向けたまま)涙を流しました・・・可哀想な彼に・・・娘を愛することも、娘から愛されることもありません・・・」


 少しの沈黙が流れる


菜摘「その人が・・・私の魂を持つ子の父親・・・?」

早季「(刀を菜摘に向けたまま)そうです・・・誰だか分かりますね・・・?」


 再び沈黙が流れる


菜摘「神谷先生まで・・・私たちの運命に巻き込まれてるなんて・・・」

早季「(刀を菜摘に向けたまま)人の世界は狭いんです・・・狭い中で、他者を支配しようとしてるんですよ・・・そしてそこには必ず暴力があります・・・白瀬波音・・・佐田奈緒衛・・・凛・・・柊木千春・・・貴志鳴海・・・白石嶺二・・・一条雪音・・・一条智秋・・・神谷志郎・・・貴志紘・・・(少し間を開けて)菜摘・・・あなたも・・・」


 菜摘は持っていた強く日本刀を握り締める


早季「(刀を菜摘に向けたまま)狭い世界の中で、暴力がうごめいています・・・復讐は戦争と同じです・・・一度暴力の連鎖が始まれば、人の知能は犬以下になるでしょう」


◯1455波音高校体育館/三年生を送る会会場(昼前)

 ◯1420、◯1421、◯1422、◯1423、◯1426、◯1428、◯1430、◯1432、◯1434、◯1437、◯1439、◯1440、◯1441、 ◯1442、◯1443、◯1444、◯1445、◯1446、◯1448、◯1449、◯1450、◯1452、◯1453、◯1454と同日

 ◯1453の続き

 体育館の中には全校生徒が集まっており、その中には三年の双葉や一年の細田周平もいる

 体育館には大きなテーブルとパイプ椅子が並べられており、テーブルの上にはお菓子やジュースが置いてある

 一般生徒たちはテーブルに向かってパイプ椅子に座り、飲み食いをしながらステージを見ている

 汐莉、響紀、詩穂、真彩が朗読劇用のオリジナルソング2を演奏している

 汐莉はリードギター、響紀はサイドギター、詩穂はベース、真彩はドラムを演奏している 

 ボーカルは汐莉が担当している

 汐莉たちの前にはマイクスタンドが置いてある

 白色、青色、緑色、オレンジ色の照明が汐莉、響紀、詩穂、真彩のことを次々に照らしている

 体育館の電気はステージの照明以外消えている

 下手側のステージの袖に鳴海、明日香、雪音がいる

 鳴海、明日香、雪音は袖からステージを見ている

 嶺二は体育館二階の調整室にいる

 千春は体育館の後ろの方で汐莉たちの演奏を聴いている

 千春の位置からはちょうど体育館二階の調節室の窓ガラスが見えている

 千春は刃の欠けた剣を持っている

 千春の姿は誰にも見えていない

 生徒会に所属している何人かの生徒たちと、神谷を含む教師たちが体育館の壁際に集まっている

 生徒会の生徒と、教師たちの何人かはマイクを持っている

 神谷は変わらずニヤニヤ笑いながら歌っている汐莉のことを見ている

 少しすると汐莉たちが演奏を終え、汐莉たちを照らしていた照明が全て消える

 汐莉たちを照らしていた照明が消えた瞬間、神谷は笑わなくなる

 響紀、詩穂、真彩がステージの下手側の袖に行き、交代して鳴海、明日香、雪音がステージに出る

 鳴海、明日香、汐莉、雪音はライブに使っていたマイクスタンドを少し前の方へ持って行く

 雪音のことを白色の照明が照らし始める


雪音「(朗読劇用の波音物語を読みながら)既に光秀と家臣たちは山の中か・・・」


 白色の照明が雪音に続いて鳴海、明日香、汐莉のことを照らし始める


明日香「(朗読劇用の波音物語を読みながら)光秀は波音たちが緋空浜を目指していると見越し、山へ潜行していた。(少し間を開けて)時間はない。波音は先回りをして奈緒衛の元へ急いだ」

鳴海「(朗読劇用の波音物語を読みながら)凛は無事なのか?」

雪音「(朗読劇用の波音物語を読みながら)うむ、何とか一命は取り留めたが・・・」

汐莉「(朗読劇用の波音物語を読みながら)申し訳ございません・・・な、波音様・・・奈緒衛様・・・」

鳴海「(朗読劇用の波音物語を読みながら)何故凛が謝るんだ」

汐莉「(朗読劇用の波音物語を読みながら)少々・・・体が疲れて・・・」

雪音「(朗読劇用の波音物語を読みながら)川辺で休むと良い、凛」

汐莉「(朗読劇用の波音物語を読みながら)はい・・・」

明日香「(朗読劇用の波音物語を読みながら)波音たちに時間はなかった。凛の命は消えかえ、光秀は数多の家臣を引き連れ波音たちの近くにまで迫っている。(少し間を開けて)薄暗い夜の山では、戦で嗅ぎなれた血の匂いが生暖かい風によって運ばれて来ていた・・・」


◯1456森(500年前/夜)

 ◯1424、◯1436、◯1438と同日

 曇り空

 月が雲に隠れていて、周囲は薄暗い

 山の道を進んでいる波音、奈緒衛、凛

 森の中にはたくさんの大きな木が育っている

 山の道は険しく、太く大きな木の根が地面から盛り上がっている

 凛のペースに合わせてゆっくり歩いている波音と奈緒衛

 奈緒衛が一頭の馬を連れている

 馬には荷物が乗せてある

 夜風が吹き草木の揺れる音が聞こえる


奈緒衛「蛍やスズムシがどこにもいないなど珍しいな・・・」

波音「ああ、やけに薄気味悪い夜だ・・・」

凛「油断なさらないで。嫌な予感がします」


 時間経過


 濃い霧が出ている

 周囲を見ている凛

 

凛「(周囲を見ながら)この世の終わりのようです・・・」


 立ち止まる波音と奈緒衛


波音「静かに」


 正面の木から明智軍の武士5人が出て来る

 明智軍の武士たちは5人とも日本刀を抜刀している

 日本刀を鞘から抜く波音と奈緒衛

 波音が持っている日本刀は、◯1248、◯1250、◯1252で千春が波音博物館で見ていた物であり、滅びかけた世界の老人が盗んだ日本刀と同じ物

 日本刀を構える波音と奈緒衛


波音「(日本刀を構えたまま)凛は下がっておれ」


 凛は頷き後ろに下がる


◯1457緋空寺/境内(昼前)

 ◯1420、◯1421、◯1422、◯1423、◯1426、◯1428、◯1430、◯1432、◯1434、◯1437、◯1439、◯1440、◯1441、 ◯1442、◯1443、◯1444、◯1445、◯1446、◯1448、◯1449、◯1450、◯1452、◯1453、◯1454、◯1455と同日

 ◯1454の続き

 緋空寺の境内にいる菜摘と早季

 寺は人の手入れが全くされていない

 寺の屋根の一部分は壊れている

 雑草が生い茂り、かつて舗装されていたであろう道は砂利で荒れ果てている

 手水舎に水は入っていない

 寺の賽銭箱はひっくり返っている

 菜摘は日本刀を持っている

 早季は制服を着て刀を菜摘に向けている

 話をしている菜摘と早季

 菜摘は日本刀を構える


菜摘「(日本刀を構えたまま)どう言われようが、私の意志は変わらないよ!!私はみんなを運命から救ってみせる!!早季ちゃんのことも!!」

早季「(刀を菜摘に向けたまま)そのようですね・・・力に屈しないと理解出来ないとは・・・あなたは何と愚かな人間らしい・・・」


 刀を菜摘に向けるのをやめて構える早季


菜摘「(日本刀を構えたまま)行くよ!!早季ちゃん!!」


◯1458波音高校体育館/三年生を送る会会場(昼前)

 ◯1420、◯1421、◯1422、◯1423、◯1426、◯1428、◯1430、◯1432、◯1434、◯1437、◯1439、◯1440、◯1441、 ◯1442、◯1443、◯1444、◯1445、◯1446、◯1448、◯1449、◯1450、◯1452、◯1453、◯1454、◯1455、◯1457と同日

 ◯1355の続き

 体育館の中には全校生徒が集まっており、その中には三年の双葉や一年の細田周平もいる

 体育館には大きなテーブルとパイプ椅子が並べられており、テーブルの上にはお菓子やジュースが置いてある

 一般生徒たちはテーブルに向かってパイプ椅子に座り、飲み食いをしながらステージを見ている

 朗読劇用の波音物語を持って体育館のステージの上に立っている鳴海、明日香、汐莉、雪音

 鳴海、明日香、汐莉、雪音は波音物語の朗読を行っている

 鳴海、明日香、汐莉、雪音の前にはマイクスタンドが置いてある

 鳴海、明日香、汐莉、雪音のことを白色の照明が照らしている

 鳴海、明日香、汐莉、雪音の後ろにはリードギター、サイドギター、ベース、ドラム、その他機材が置いてある 

 体育館の電気はステージの照明以外消えている

 下手側のステージの袖に響紀、詩穂、真彩がいる

 響紀、詩穂、真彩は袖からステージを見ている

 嶺二は体育館二階の調整室にいる

 千春は体育館の後ろの方で鳴海たちの朗読を聞いている

 千春の位置からはちょうど体育館二階の調節室の窓ガラスが見えている

 千春は刃の欠けた剣を持っている

 千春の姿は誰にも見えていない

 生徒会に所属している何人かの生徒たちと、神谷を含む教師たちが体育館の壁際に集まっている

 生徒会の生徒と、教師たちの何人かはマイクを持っている

 鳴海たちが朗読している場面は、◯1456と完全に同じ


明日香「(朗読劇用の波音物語を読みながら)波音と奈緒衛は刀を抜いた。明智軍の武士の数は5人・・・凛を守りながら戦うしかない・・・(少し間を開けて)お主らは囲まれている。刀を収めよ、勝ち目はないのだ」


◯1459森(500年前/夜)

 ◯1424、◯1436、◯1438、◯1256と同日

 曇り空

 月が雲に隠れていて、周囲は薄暗い

 明智軍の武士たち5人に囲まれている波音、奈緒衛、凛

 波音たちの近くには一頭の馬がいる

 馬には荷物が乗せてある 

 濃い霧が出ている

 日本刀を構えている波音、奈緒衛

 波音が持っている日本刀は、◯1248、◯1250、◯1252で千春が波音博物館で見ていた物であり、滅びかけた世界の老人が盗んだ日本刀と同じ物

 凛は波音たちの後ろにいる


奈緒衛「(日本刀を構えたまま)誰がお前らみたいなクソ共の指示に従うかよ」


 明智軍の武士1が胸元から縦笛を取り出し吹き始める

 明智軍の武士1が笛を吹いている中、他の明智軍武士たちは日本刀で波音と奈緒衛に攻撃を仕掛ける


◯1460緋空寺/境内(昼前)

 ◯1420、◯1421、◯1422、◯1423、◯1426、◯1428、◯1430、◯1432、◯1434、◯1437、◯1439、◯1440、◯1441、 ◯1442、◯1443、◯1444、◯1445、◯1446、◯1448、◯1449、◯1450、◯1452、◯1453、◯1454、◯1455、◯1457、◯1458と同日

 ◯1457の続き

 緋空寺の境内にいる菜摘と早季

 寺は人の手入れが全くされていない

 寺の屋根の一部分は壊れている

 雑草が生い茂り、かつて舗装されていたであろう道は砂利で荒れ果てている

 手水舎に水は入っていない

 寺の賽銭箱はひっくり返っている

 日本刀を構えている菜摘と早季

 早季は制服を着ている

 緋空寺の境内にある鐘が大きな音を立てて鳴り響く

 菜摘は日本刀を構えたまま早季に向かって走り出す

 菜摘は早季に向かって日本刀を勢いよく振り下ろす


菜摘「(早季に向かって勢いよく日本刀を振り下ろしながら大きな声で)いっけえええええええええええええええええええええええええ!!!!」


 早季は菜摘が振り下ろしてきた日本刀を刀で受ける

 菜摘と早季の日本刀がぶつかった瞬間に火花が飛ぶ


◯1461波音高校体育館/三年生を送る会会場(昼前)

 ◯1420、◯1421、◯1422、◯1423、◯1426、◯1428、◯1430、◯1432、◯1434、◯1437、◯1439、◯1440、◯1441、 ◯1442、◯1443、◯1444、◯1445、◯1446、◯1448、◯1449、◯1450、◯1452、◯1453、◯1454、◯1455、◯1457、◯1458、◯1460と同日

 ◯1458の続き

 体育館の中には全校生徒が集まっており、その中には三年の双葉や一年の細田周平もいる

 体育館には大きなテーブルとパイプ椅子が並べられており、テーブルの上にはお菓子やジュースが置いてある

 一般生徒たちはテーブルに向かってパイプ椅子に座り、飲み食いをしながらステージを見ている

 朗読劇用の波音物語を持って体育館のステージの上に立っている鳴海、明日香、汐莉、雪音

 鳴海、明日香、汐莉、雪音は波音物語の朗読を行っている

 鳴海、明日香、汐莉、雪音の前にはマイクスタンドが置いてある

 鳴海、明日香、汐莉、雪音のことを白色の照明が照らしている

 鳴海、明日香、汐莉、雪音の後ろにはリードギター、サイドギター、ベース、ドラム、その他機材が置いてある 

 体育館の電気はステージの照明以外消えている

 下手側のステージの袖に響紀、詩穂、真彩がいる

 響紀、詩穂、真彩は袖からステージを見ている

 嶺二は体育館二階の調整室にいる

 千春は体育館の後ろの方で鳴海たちの朗読を聞いている

 千春の位置からはちょうど体育館二階の調節室の窓ガラスが見えている

 千春は刃の欠けた剣を持っている

 千春の姿は誰にも見えていない

 生徒会に所属している何人かの生徒たちと、神谷を含む教師たちが体育館の壁際に集まっている

 生徒会の生徒と、教師たちの何人かはマイクを持っている

 鳴海たちが朗読している場面は、◯1456、◯1459と完全に同じ


明日香「(朗読劇用の波音物語を読みながら大きな声で)海人の末裔が!!!!妖術を使う前に殺してやる!!!!」


◯1462森(500年前/夜)

 ◯1424、◯1436、◯1438、◯1256、◯1459と同日

 曇り空

 月が雲に隠れていて、周囲は薄暗い

 明智軍の武士たち5人と日本刀で戦っている波音、奈緒衛

 凛は波音たちから離れている

 波音たちの近くには一頭の馬がいる

 馬には荷物が乗せてある 

 濃い霧が出ている

 波音が使っている日本刀は、◯1248、◯1250、◯1252で千春が波音博物館で見ていた物であり、滅びかけた世界の老人が盗んだ日本刀と同じ物

 明智軍の武士1は縦笛を吹き続けている

 明智軍の武士2が刀を波音に振り下ろして来る

 波音は明智軍の武士2の刀をかわす


凛「(大きな声で)波音様後ろに!!!!」


 明智軍の武士3が後ろから刀で波音の背中を斬ろうする

 日本刀で明智軍の武士3の刀を受ける波音

 日本刀がぶつかり合うたびに火花が飛ぶ

 明智軍の武士2が明智軍の武士3の攻撃に加勢する

 明智軍の武士2と3の刀を日本刀で受けている波音


波音「(日本刀で明智軍の武士2と4の刀を受けながら)くっ・・・」


◯1463緋空寺/境内(昼前)

 ◯1420、◯1421、◯1422、◯1423、◯1426、◯1428、◯1430、◯1432、◯1434、◯1437、◯1439、◯1440、◯1441、 ◯1442、◯1443、◯1444、◯1445、◯1446、◯1448、◯1449、◯1450、◯1452、◯1453、◯1454、◯1455、◯1457、◯1458、◯1460、◯1461と同日

 ◯1460の続き

 寺は人の手入れが全くされていない

 寺の屋根の一部分は壊れている

 雑草が生い茂り、かつて舗装されていたであろう道は砂利で荒れ果てている

 手水舎に水は入っていない

 寺の賽銭箱はひっくり返っている

 緋空寺の境内で日本刀をぶつけ合っている菜摘と早季

 菜摘と早季の日本刀がぶつかるたびに火花が飛ぶ

 早季は制服を着ている

 早季は刀で菜摘を押し出す

 押し出された菜摘は早季から少し距離を取る

 日本刀を構え直す菜摘


早季「(刀を構えたまま)力がまだ制御出来ていませんね・・・菜摘よりも柊木千春の方が強かったです」

菜摘「(日本刀を構えたまま)ち、千春ちゃんと戦ったの!?」

早季「(刀を構えたまま)私が柊木千春を打ち負かしました」

菜摘「(日本刀を構えたまま)千春ちゃん・・・(少し間を開けて)千春ちゃんは私が救うんだ!!絶対に!!」


 早季は刀を構えたまま菜摘に向かって走り出す

 早季は素早く斬撃を繰り返す

 早季の斬撃を日本刀で受ける菜摘


早季「(刀を菜摘の日本刀にぶつけながら)彼女は人ならざる者です!!」

菜摘「(早季の刀を日本刀で受けながら大きな声で)そんなことは関係ないよ!!!!千春ちゃんは私の友達で家族なんだ!!!!」

早季「(刀を菜摘の日本刀にぶつけながら)柊木千春は奇跡の恩恵を受け過ぎてます!!」


◯1464波音高校体育館/三年生を送る会会場(昼前)

 ◯1420、◯1421、◯1422、◯1423、◯1426、◯1428、◯1430、◯1432、◯1434、◯1437、◯1439、◯1440、◯1441、 ◯1442、◯1443、◯1444、◯1445、◯1446、◯1448、◯1449、◯1450、◯1452、◯1453、◯1454、◯1455、◯1457、◯1458、◯1460、◯1461、◯1463と同日

 ◯1461の続き

 体育館の中には全校生徒が集まっており、その中には三年の双葉や一年の細田周平もいる

 体育館には大きなテーブルとパイプ椅子が並べられており、テーブルの上にはお菓子やジュースが置いてある

 一般生徒たちはテーブルに向かってパイプ椅子に座り、飲み食いをしながらステージを見ている

 朗読劇用の波音物語を持って体育館のステージの上に立っている鳴海、明日香、汐莉、雪音

 鳴海、明日香、汐莉、雪音は波音物語の朗読を行っている

 鳴海、明日香、汐莉、雪音の前にはマイクスタンドが置いてある

 鳴海、明日香、汐莉、雪音の後ろにはリードギター、サイドギター、ベース、ドラム、その他機材が置いてある 

 鳴海、明日香、汐莉、雪音のことを白色の照明が照らしている

 体育館の電気はステージの照明以外消えている

 下手側のステージの袖に響紀、詩穂、真彩がいる

 響紀、詩穂、真彩は袖からステージを見ている

 嶺二は体育館二階の調整室にいる

 千春は体育館の後ろの方で鳴海たちの朗読を聞いている

 千春の位置からはちょうど体育館二階の調節室の窓ガラスが見えている

 千春は刃の欠けた剣を持っている

 千春の姿は誰にも見えていない

 生徒会に所属している何人かの生徒たちと、神谷を含む教師たちが体育館の壁際に集まっている

 生徒会の生徒と、教師たちの何人かはマイクを持っている

 鳴海たちが朗読している場面は、◯1456、◯1459、◯1462と完全に同じ


明日香「(朗読劇用の波音物語を読みながら大きな声で)白瀬波音!!!!貴様はここで終わりだ!!!!」


◯1465森(500年前/夜)

 ◯1424、◯1436、◯1438、◯1256、◯1459、◯1462と同日

 曇り空

 月が雲に隠れていて、周囲は薄暗い

 明智軍の武士たち5人と日本刀で戦っている波音、奈緒衛

 波音、奈緒衛と明智軍の武士たちの日本刀がぶつかるたびに火花が飛ぶ

 凛は波音たちから離れている

 波音たちの近くには一頭の馬がいる

 馬には荷物が乗せてある 

 濃い霧が出ている

 波音が使っている日本刀は、◯1248、◯1250、◯1252で千春が波音博物館で見ていた物であり、滅びかけた世界の老人が盗んだ日本刀と同じ物

 波音は明智軍の武士2と4の刀を日本刀で受けている

 追い込まれている波音

 波音の後ろでは奈緒衛が明智軍の武士4と5を相手に戦っている

 刀で素早く斬撃を繰り返している明智軍の武士4と5

 日本刀で明智軍の武士4と5の刀を受け流しながら徐々に後ろに下がって行く奈緒衛

 奈緒衛は短刀を取り出し刀二本で応戦し始める

 明智軍の武士1は縦笛を吹き続けている

 明智軍の武士2と3が刀に強い力をかけ波音を押し出そうとする


波音「(日本刀で明智軍の武士2と3の刀を受けながら大きな声で)私の死を・・・勝手に決めるな!!!!」


 明智軍の武士2の腹を蹴る波音

 腹を押さえその場で膝をつく明智軍の武士2

 刀にかけていた明智軍の武士3は体勢を崩す

 波音は明智軍の武士3が体制を崩した隙を狙って首を跳ね落とす

 明智軍の武士3の首下から大量の血が吹き出て倒れる

 明智軍の武士2との一対一の戦いになる波音


◯1466緋空寺/境内(昼前)

 ◯1420、◯1421、◯1422、◯1423、◯1426、◯1428、◯1430、◯1432、◯1434、◯1437、◯1439、◯1440、◯1441、 ◯1442、◯1443、◯1444、◯1445、◯1446、◯1448、◯1449、◯1450、◯1452、◯1453、◯1454、◯1455、◯1457、◯1458、◯1460、◯1461、◯1463、◯1464と同日

 ◯1463の続き

 寺は人の手入れが全くされていない

 寺の屋根の一部分は壊れている

 雑草が生い茂り、かつて舗装されていたであろう道は砂利で荒れ果てている

 手水舎に水は入っていない

 寺の賽銭箱はひっくり返っている

 緋空寺の境内で日本刀をぶつけ合っている菜摘と早季

 菜摘と早季の日本刀がぶつかるたびに火花が飛ぶ

 早季は制服を着ている


早季「(刀を菜摘の日本刀にぶつけながら)海人の末裔の魂を宿し妖術を使うなら運命を果たせ!!」

菜摘「(日本刀で早季の刀を受けながら大きな声で)私の運命を・・・勝手に決めるな!!!!」


 菜摘は日本刀で勢いよく早季を押し出す

 早季は菜摘に押し出され倒れそうになる

 刀を刀を構え直す早季


早季「(刀を構えたまま)運命は変えられません・・・あなたが今ここで私と戦って、敗北するのも運命です・・・(少し間を開けて)さあ菜摘・・・共に人類の醜い箇所を切り捨てましょう」

菜摘「(日本刀を構えたまま)嫌だ!!私には壁を破壊する義務がある!!」

早季「(刀を構えたまま)世界を破壊するんですか・・・」

菜摘「(日本刀を構えたまま)運命を変えるんだよ!!二度と悲劇を繰り返さないために今日奇跡を起こすんだ!!」


 菜摘は早季を狙って素早く日本刀で突く

 早季は菜摘の突いてきた日本刀を刀で受ける


◯1467森(500年前/夜)

 ◯1424、◯1436、◯1438、◯1256、◯1459、◯1462、◯1465と同日

 曇り空

 月が雲に隠れていて、周囲は薄暗い

 明智軍の武士たち4人と日本刀で戦っている波音、奈緒衛

 波音、奈緒衛と明智軍の武士たちの日本刀がぶつかるたびに火花が飛ぶ

 凛は波音たちから離れている

 波音たちの近くには一頭の馬がいる

 馬には荷物が乗せてある 

 濃い霧が出ている

 波音が使っている日本刀は、◯1248、◯1250、◯1252で千春が波音博物館で見ていた物であり、滅びかけた世界の老人が盗んだ日本刀と同じ物

 明智軍の武士2と日本刀をぶつけ合っている波音

 奈緒衛は日本刀と短刀の二本で明智軍の武士4と5の刀を受け流している

 明智軍の武士1は縦笛を吹き続けている

 明智軍の武士3の生首が転がっている

 明智軍の武士3の首下が倒れている 

 明智軍の武士3は首下から血を垂れ流している

 波音は明智軍の武士2を狙って素早く日本刀で突く

 明智軍の武士2は波音の突いてきた日本刀を刀で受ける

 明智軍の武士1が縦笛を吹くのを止める

 縦笛を投げ捨て刀を凛に向ける明智軍の武士1

 明智軍の武士1は刀を向けたまま凛に迫る


奈緒衛「(日本刀と短刀で明智軍の武士4と5の刀を受けながら)クソッ!!凛!!」


 ゆっくり後ろに下がる凛

 凛と明智軍の武士1との距離が徐々に狭まる

 

波音「(日本刀を明智軍の武士2と刀をぶつけながら大きな声で)凛!!!!戦え!!!!」


 波音は日本刀で明智軍の武士2を押し出す

 明智軍の武士3が使っていた刀を拾い、凛の方に投げる波音

 波音が投げた刀は凛の近くに落ちる

 刀を構え直す明智軍の武士3


◯1468波音高校体育館/三年生を送る会会場(昼前)

 ◯1420、◯1421、◯1422、◯1423、◯1426、◯1428、◯1430、◯1432、◯1434、◯1437、◯1439、◯1440、◯1441、 ◯1442、◯1443、◯1444、◯1445、◯1446、◯1448、◯1449、◯1450、◯1452、◯1453、◯1454、◯1455、◯1457、◯1458、◯1460、◯1461、◯1463、◯1464、◯1466と同日

 ◯1464の続き

 体育館の中には全校生徒が集まっており、その中には三年の双葉や一年の細田周平もいる

 体育館には大きなテーブルとパイプ椅子が並べられており、テーブルの上にはお菓子やジュースが置いてある

 一般生徒たちはテーブルに向かってパイプ椅子に座り、飲み食いをしながらステージを見ている

 朗読劇用の波音物語を持って体育館のステージの上に立っている鳴海、明日香、汐莉、雪音

 鳴海、明日香、汐莉、雪音は波音物語の朗読を行っている

 鳴海、明日香、汐莉、雪音の前にはマイクスタンドが置いてある

 鳴海、明日香、汐莉、雪音のことを白色の照明が照らしている

 鳴海、明日香、汐莉、雪音の後ろにはリードギター、サイドギター、ベース、ドラム、その他機材が置いてある 

 体育館の電気はステージの照明以外消えている

 下手側のステージの袖に響紀、詩穂、真彩がいる

 響紀、詩穂、真彩は袖からステージを見ている

 嶺二は体育館二階の調整室にいる

 千春は体育館の後ろの方で鳴海たちの朗読を聞いている

 千春の位置からはちょうど体育館二階の調節室の窓ガラスが見えている

 千春は刃の欠けた剣を持っている

 千春の姿は誰にも見えていない

 生徒会に所属している何人かの生徒たちと、神谷を含む教師たちが体育館の壁際に集まっている

 生徒会の生徒と、教師たちの何人かはマイクを持っている

 鳴海たちが朗読している場面は、◯1456、◯1459、◯1462、◯1465、◯1467と完全に同じ


雪音「(朗読劇用の波音物語を読みながら大きな声で)戦うのだ!!!!」

明日香「(朗読劇用の波音物語を読みながら)正気か?あのような小娘が戦えるわけがなかろう」


◯1469森(500年前/夜)

 ◯1424、◯1436、◯1438、◯1256、◯1459、◯1462、◯1465、◯1467と同日

 曇り空

 月が雲に隠れていて、周囲は薄暗い

 明智軍の武士たち4人と日本刀で戦っている波音、奈緒衛

 波音、奈緒衛と明智軍の武士たちの日本刀がぶつかるたびに火花が飛ぶ

 波音たちの近くには一頭の馬がいる

 馬には荷物が乗せてある 

 濃い霧が出ている

 波音が使っている日本刀は、◯1248、◯1250、◯1252で千春が波音博物館で見ていた物であり、滅びかけた世界の老人が盗んだ日本刀と同じ物

 波音と明智軍の武士2は向かい合って日本刀を構えている

 奈緒衛は日本刀と短刀の二本で明智軍の武士4と5の刀を受け流している

 凛は明智軍の武士1に刀を向けられている

 明智軍の武士3の生首が転がっている

 明智軍の武士3の首下が倒れている 

 明智軍の武士3は首下から血を垂れ流している

 凛の近くには明智軍の武士3の刀が落ちている

 凛は明智軍の武士3の刀を拾う

 凛の持っている刀の先が震えている 

 カタカタと音を立てている凛の刀


波音「(日本刀を構えながら)凛をみくびるなよ」


◯1470緋空寺/境内(昼前)

 ◯1420、◯1421、◯1422、◯1423、◯1426、◯1428、◯1430、◯1432、◯1434、◯1437、◯1439、◯1440、◯1441、 ◯1442、◯1443、◯1444、◯1445、◯1446、◯1448、◯1449、◯1450、◯1452、◯1453、◯1454、◯1455、◯1457、◯1458、◯1460、◯1461、◯1463、◯1464、◯1466、◯1468と同日

 ◯1466の続き

 寺は人の手入れが全くされていない

 寺の屋根の一部分は壊れている

 雑草が生い茂り、かつて舗装されていたであろう道は砂利で荒れ果てている

 手水舎に水は入っていない

 寺の賽銭箱はひっくり返っている

 緋空寺の境内で日本刀をぶつけ合っている菜摘と早季

 菜摘と早季の日本刀がぶつかるたびに火花が飛ぶ

 早季は制服を着ている


波音「(声)刀一本で運命は変えられる!!」


◯1471森(500年前/夜)

 ◯1424、◯1436、◯1438、◯1256、◯1459、◯1462、◯1465、◯1467、◯1469と同日

 曇り空

 月が雲に隠れていて、周囲は薄暗い

 明智軍の武士たち4人と日本刀で戦っている波音、奈緒衛

 波音、奈緒衛と明智軍の武士たちの日本刀がぶつかるたびに火花が飛ぶ

 波音たちの近くには一頭の馬がいる

 馬には荷物が乗せてある 

 濃い霧が出ている

 波音が使っている日本刀は、◯1248、◯1250、◯1252で千春が波音博物館で見ていた物であり、滅びかけた世界の老人が盗んだ日本刀と同じ物

 波音と明智軍の武士2は向かい合って互いに日本刀を構えている

 奈緒衛は日本刀と短剣の二本で明智軍の武士4と5の刀を受け流している

 凛は明智軍の武士1に刀を向けられている

 明智軍の武士3の生首が転がっている

 明智軍の武士3の首下が倒れている 

 明智軍の武士3は首下から血を垂れ流している

 凛は刀を構えている

 凛の持っている刀の先が震えている 

 カタカタと音を立てている凛の刀

 波音は日本刀を構えたまま明智軍の武士2に向かって走り出す

 隙を突いて短刀で明智軍の武士4の腹を刺す奈緒衛 

 奈緒衛は明智軍の武士4の顔面を日本刀の柄の部分で殴る

 明智軍の武士4の腹に刺さった短刀を引き抜く奈緒衛

 腹から血を吹き出して倒れる明智軍の武士4

 引き抜いた短刀で明智軍の武士5の膝を斬る奈緒衛

 明智軍の武士5は斬られた膝を片手で押さえる

 明智軍の武士1が凛に向かって刀を振り下ろす

 凛は明智軍の武士1の刀を日本刀で受ける


波音「(日本刀を明智軍の武士2と刀をぶつけながら大きな声で)良いぞ凛!!!!私の教えを思い出して動くのだ!!!!」


 明智軍の武士1は凛に向かって素早く斬撃を繰り返す

 凛は防戦一方になっている

 明智軍の武士5の腹を日本刀で斜めに斬る奈緒衛

 腹から血を吹き出して倒れる明智軍の武士5

 奈緒衛は凛の元へ急いで駆け寄る


◯1472波音高校体育館/三年生を送る会会場(昼前)

 ◯1420、◯1421、◯1422、◯1423、◯1426、◯1428、◯1430、◯1432、◯1434、◯1437、◯1439、◯1440、◯1441、 ◯1442、◯1443、◯1444、◯1445、◯1446、◯1448、◯1449、◯1450、◯1452、◯1453、◯1454、◯1455、◯1457、◯1458、◯1460、◯1461、◯1463、◯1464、◯1466、◯1468、◯1470と同日

 ◯1468の続き

 体育館の中には全校生徒が集まっており、その中には三年の双葉や一年の細田周平もいる

 体育館には大きなテーブルとパイプ椅子が並べられており、テーブルの上にはお菓子やジュースが置いてある

 一般生徒たちはテーブルに向かってパイプ椅子に座り、飲み食いをしながらステージを見ている

 朗読劇用の波音物語を持って体育館のステージの上に立っている鳴海、明日香、汐莉、雪音

 鳴海、明日香、汐莉、雪音は波音物語の朗読を行っている

 鳴海、明日香、汐莉、雪音の前にはマイクスタンドが置いてある

 鳴海、明日香、汐莉、雪音のことを白色の照明が照らしている

 体育館の電気はステージの照明以外消えている

 鳴海、明日香、汐莉、雪音の後ろにはリードギター、サイドギター、ベース、ドラム、その他機材が置いてある 

 下手側のステージの袖に響紀、詩穂、真彩がいる

 響紀、詩穂、真彩は袖からステージを見ている

 嶺二は体育館二階の調整室にいる

 千春は体育館の後ろの方で鳴海たちの朗読を聞いている

 千春の位置からはちょうど体育館二階の調節室の窓ガラスが見えている

 千春は刃の欠けた剣を持っている

 千春の姿は誰にも見えていない

 生徒会に所属している何人かの生徒たちと、神谷を含む教師たちが体育館の壁際に集まっている

 生徒会の生徒と、教師たちの何人かはマイクを持っている

 鳴海たちが朗読している場面は、◯1456、◯1459、◯1462、◯1465、◯1467、◯1469、◯1471と完全に同じ


鳴海「(朗読劇用の波音物語を読みながら大きな声で)凛!!!!下がれ!!!!後は俺がやる!!!!」

明日香「(朗読劇用の波音物語を読みながら)奈緒衛は明智軍の武士の背中を二本の刀でクロスに斬り付け、凛の元へ駆け寄る」

鳴海「(朗読劇用の波音物語を読みながら)凛、怪我はないか?」

汐莉「(朗読劇用の波音物語を読みながら)私めは平気でございます!!それより波音様の助太刀をしてください!!」

鳴海「(朗読劇用の波音物語を読みながら)いや、波音は大丈夫だろう」

汐莉「(朗読劇用の波音物語を読みながら)何故です!?何故助けに行かないのです!?」

鳴海「(朗読劇用の波音物語を読みながら)助ける必要がないからだ」


◯1473緋空寺/境内(昼前)

 ◯1420、◯1421、◯1422、◯1423、◯1426、◯1428、◯1430、◯1432、◯1434、◯1437、◯1439、◯1440、◯1441、 ◯1442、◯1443、◯1444、◯1445、◯1446、◯1448、◯1449、◯1450、◯1452、◯1453、◯1454、◯1455、◯1457、◯1458、◯1460、◯1461、◯1463、◯1464、◯1466、◯1468、◯1470、◯1472と同日

 ◯1470の続き

 寺は人の手入れが全くされていない

 寺の屋根の一部分は壊れている

 雑草が生い茂り、かつて舗装されていたであろう道は砂利で荒れ果てている

 手水舎に水は入っていない

 寺の賽銭箱はひっくり返っている

 緋空寺の境内で日本刀をぶつけ合っている菜摘と早季

 菜摘と早季の日本刀がぶつかるたびに火花が飛ぶ

 菜摘は息切れをしている

 早季は制服を着ている


早季「(菜摘の日本刀を刀で受けながら)白瀬波音のように助太刀無しとはいかないようですね」


 菜摘は早季と距離を取る


早季「(刀を構えたまま)菜摘、もうお疲れですか?」

菜摘「(日本刀を構えたまま息を切らしながら)ハァ・・・ハァ・・・私は・・・みんなを救うんだ!!」


 菜摘は日本刀を構えたまま早季に向かって走り出す

 菜摘は早季に向かって日本刀を勢いよく振り下ろす

 早季は菜摘の日本刀をかわす

 菜摘はその後も早季を狙って日本刀を振り続けるが、早季は全て軽々とかわす


菜摘「(早季を狙って日本刀を振りながら)運命を変えてやる!!壁を壊して・・・」

早季「(菜摘の日本刀を刀で受けて)たわいない」


 早季はそのまま刀で菜摘の日本刀を空中へ弾き飛ばす

 菜摘の日本刀は空中へ舞い上がり、地面に突き刺さる

 菜摘の日本刀が突き刺さった場所は、早季の真横

 緋空寺の境内にある鐘が大きな音を立てて鳴り響く

 早季は地面に突き刺さった菜摘の日本刀を引き抜く

 早季は菜摘の日本刀に軽く息を吹きかける

 早季の息を吹きかけられた日本刀は砂になり、崩れ落ちる

 菜摘は息切れをしている


早季「これではただのおもちゃですね」

菜摘「(息を切らしながら)ハァ・・・ハァ・・・ハァ・・・そうだね・・・所詮私は海人じゃないし・・・波音さんでもないから・・・」

早季「負けを認めますか」


 少しの沈黙が流れる

 早季は菜摘に左手を差し出す


早季「(菜摘に左手を差し出したまま)菜摘・・・最悪な時代を防ぐには、あなたの力が要ります。立ち上がって、地球を救うのです。人類を導きましょう」


 再び沈黙が流れる

 菜摘は呼吸を整えながら目を瞑る

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