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神様、うちの巫女達が今日も派手すぎます。〜神社に引き取られた俺を待っていたのは三姉妹ギャル巫女でした〜  作者: 仁波昼海


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9/12

巫女の舞

「お疲れ、2人とも。すごい人だな」


人波が落ち着き、神社の縁側のようなところで少しぐったりしている2人に、労いの言葉をかける。


「あ、おつかれー蓮たん。今日この後はまいがあるんよ」

「舞?」


こちらになんとか笑顔を向けて手を振ってくれた長女。聞きなれない言葉を言う。


「おにいさんは知らないよねえ、毎年春夏秋冬1度ずつここの神社では舞を踊るんだよお」


長女の隣に座っていた三女がぐったりした様子ながらネチッこく説明する。


「春は予祝、夏は祓除ばつじょ、秋は...なんだっけ、冬は来復を祈るんだ〜」

「そこ忘れんなよ」


えへ、と小さく舌を出す長女。

あ、ちなみに秋は豊穣ね、と三女が付け足す。


「それをウチら巫女が舞って祈りを捧げる事で、神からもたらされるとされているんだよ」


どう?分かったかな?と理解を求める長女。

まあまあかな、と俺は返す。


「それは姉妹3人でやるのか?」


他に巫女は見当たらない。

舞がどういうものかは知らないが、相場は3人ぐらいじゃないのだろうか。


だが、長女は首を横に振った。


「今回は、ウチとさりな二人でやるんだ」

()()()?」


まるでこれまでは3人全員でやっていたかのような言い草だ。

何か理由があるのだろうか、三女が加えて説明する。


「毎回、この舞はテストが行われて、それに合格した巫女のみがこれを踊れるんだ」

「テスト?」

「昔からの知り合いの神主さんが、私たちの成長を見てくれているの。相応しい巫女になるためにそのテストも実施してくれてるんだ」

「それで?」



「...ちひろねぇは..その...」



「テストに合格できてないんだよ」


「あぁ....なるほどな」



少しだけ含みのある間だったが、どうしても嫌味っぽい話になってしまうだけに、あまり言いたく無かったんだろう。

最後は長女がその役を引き受けた。


「言ったよね、おにいさん。ちひろねえが英語苦手だって」

「ああ、聞いた。なんなら現場をさっき見てきた」


あれは相当壊滅的だった。

まず単語がよくわかっていなかった...?


「ちひろは単純な記憶がすごい苦手なんだ」


核心をつく一言が姉の立場から告げられる。


「英単語でもなんでも。とにかくただ覚える作業ってのが凄く苦手」

「だから舞も?」

「そう」


辛そうな顔をしながら言う。

舞を踊る上にあたっては結構深刻な話なのか。


「だから今回はっていうのは、次合格する可能性を考えてってことなんだな」

「うん、そういうこと」


一応テスト自体はその神主さんもよく考えてくれているようで定期的に行っているらしい。

知りはしないが、恐らく難しいものなんだろうな。


「だから今回はウチら二人で踊るけど、キミにもいつか3人で踊れるとこ見せてあげたいな」

「...あぁ」


下を向きながら言う長女。

見れば分かる。

相当3人で踊れていなさそうだ。


「じゃあ私たちそろそろいくので、おにいさんも見に来てくださいね〜♡」

「あぁちょっと!」


暗い顔をした姉を三女は手を引いて連れていった。


「あ!じゃあ蓮たん、また後で〜!」


連れていかれる去り際、長女は俺に手を振った。

姉妹を持つってのは案外いい所もあるんだな。






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