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⭐︎第一部完結⭐︎【かみはで】神様、うちの巫女達が今日も派手すぎます。  作者: 仁波昼海
第1部1章:ハチャメチャストーリーの始まり

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長い縁の結び初め

 古き良き風景の残る古都、京都。観光地として魅力度ランキング上位を誇るこの地だが、京大を中心として学問にも通じている。

 まさに、勉強にはもってこいの場所ってことだ。


「なるほど、deal withは問題とか困難を扱うって意味合いで、treatは人に対しての姿勢や態度、操作などの観点なのか……」


 無数の付箋が貼られた参考書でも、まだ覚えることはたくさんある。

 見慣れぬ神社の中で、スーツケース片手にうろつく男子高校生が一人。


「偉いなぁ、こんなとこまで来て勉強か〜」

「最近の学生はんは合格祈願やないの?」

「ああ〜なるほど〜」


 通りがかった女性二人が、そんな俺を見てひそひそと話している。


「俺は神様は好きだが、だからこそ信じていないんだ。合格祈願なんぞ一ミリたりともする気は無い」


 俺は背後を歩いていく二人に聞こえるよう、少しだけ声を張ってそう断言した。変なやつだと思われても構わない。


「ほななんで神社来とんの……」


 一人がボソッとつぶやく。

 確かに、参拝客からすれば全く理解できない思考回路だと、俺自身ですら思う。見るに堪えない痛い人間だ。


 では、そのような人間がこの神社に来ている意味とは一体何なのか。もちろん「参拝、やってみた!」を撮影しに来たとか、そんなんじゃない。


 それは今日から俺がこの東雲神社に、養子として迎えられるからだ。


 ※


 数日前の夜――


『蓮、君を引き取りたいという方が見つかったわ』


『……え?』


 もう見慣れた孤児院、【天使園】の一角。


 小さい子たちは眠りにつき、静まり返った夜十時。いつも通り勉強をして、分からないところはさゆりさんに聞く。かれこれ三年以上続いているルーティンが壊された瞬間だった。


『東雲神社というところでね、宮司さんが君を迎えてくださると言うんだ』


 勉強している最中の、まさに寝耳に水だった。

 ペンを置き、腕を組んでもたれかかるさゆりさんへ向き直る。


『君ももうすぐ成人だからね。流石に出なければならない年齢だったし、ちょうど良かったよ』


『くれぐれもボロが出ないようにね』

 とは言われたものの……。


 まさか、あの神社に住むことになるなんてな。

 俺はお参りする場所の左奥にある住居へ向かい、声を張る。


「すいませーん、今日からここに住む天野ですけどー」


 扉の向こうから物音ひとつしないが、まさか留守なんだろうか。

 一応今日から住むところだし、触法にはならないよな。靴を揃えて家に上がる。


「……誰もいないのか?」


 未知の場所はもちろん分からないことだらけ。神社ならあるだろうみたいな勝手な偏見だが、何百万もする壺があるかもしれない。不法侵入は免れたとしても器物損害罪は逃れようがないからな……ってそうじゃなくて。

 不安を募らせながら、つきあたり手前の他より少し広い襖の持ち手に手をかけると――


「みらねぇその足袋うちのやつ!」

「わぁごめんごめんなんかでかいなと思ったら」

「んあ? 喧嘩売ってんのか姉貴ぃ」

「まあまあ落ち着きなさい二人とも、さりなのは私が取ってくるから」


「……!」


 ガラの悪そうな女性たちの声が襖の向こうから聞こえ、咄嗟に持ち手から手を離す。よりにもよって女の人か……。まあでもよかった、もし開けていたら何をされていたことか……。


 ――そんな時、突然襖が開いて……むにゅ。


「おわっ!」

「うっ!」


 柔らかな感触が顔に押し当てられ、その勢いのまま体勢を崩して後ろへ倒れる。奥からはさっきまで聞こえていた二人分の声。


「ちひろちゃーん? 大丈夫?」

「どうしたー?」

「……っててー」


 そして俺が顔を上げると――


「……」

「……」


 金髪、黒髪、赤紫色の髪の整った顔立ちをした三人の女性が、かわいらしい下着姿のままこちらを見つめていた。

皆様、お読みいただきありがとうございます!

是非とも評価、ブクマの方お願いします!


題名の初め、はわざとです。

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― 新着の感想 ―
おっとこれは、古き良きラブコメの香り ギャル巫女たちの個性が気になりますねぇ
主人公が神社へ引き取られるという導入が分かりやすく、勉強一筋だった蓮の日常がここから大きく変わっていく予感が伝わってきました。 三姉妹のにぎやかなやり取りもテンポが良く、それぞれの個性が短い場面でも…
Xの企画から来ました。 「神様は好きだが、だからこそ信じていない」という蓮の捻くれた信条が良いキャラ立てで、その人間が神社の養子になるという皮肉な導入が面白いです。孤児院での「ボロがでないように」とい…
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