48話 【落陽】について
「陛下、この度は戦勝おめでとうございます」
食事を終え立ち上がった僕達にグレンディルの挨拶に合わせて皆が一斉に一礼する。
「ありがとう。皆の働きもあって大勝利を得る事が出来た。これからもよろしく頼むね。
…とりあえず、天幕に移動しようか」
このまま立ち話というのはおかしいので、大天幕に入りそれぞれ席に座る。
グレンディルが徐に、
「レティシア様達のおかげもあり、死者も全て蘇生出来て実質死者無しという前代未聞の結果になった訳ですが、やはり一番は最初の規格外の大規模魔法でしょう。
あれはどういった魔法なのか宜しければ教えて頂けませんか?」
「あれは簡単に言えば、小さな太陽を創り出す魔法ですね。強烈な熱線を放つから塹壕を掘って熱線に晒されないようにして貰ったのですよ」
僕の説明に感心の声が一同から上がる。
「その様な魔法が使えるとはさすが陛下方であらせられますな。
しかし、あれ程の威力であれば敵本陣と中央の間に落とせば、それだけでほぼ全滅させていたのでは?」
第五師団長のゾルグートからの疑問に、
「そうすると、向こうにいた『炎と氷の傭兵団』も壊滅する危険性が高かったからですね。
戦闘による竜族の殺傷は規定内ですけど、さすがにいい顔はしなさそうですし」
そう理由を説明すると、
「確かに『炎と氷の国』に睨まれると色々厄介な事になりますな…これは小官が浅はかでした」
納得したゾルグートは謝罪しつつ頭を下げる。
「いや、構いませんよ。
ところで僕も訊きたいのですが、アースドラゴンの前にフレイムリザードの肉を吊るした状態の農奴兵達は兎も角、ラムケ元公爵の兵や王国軍の一般兵達があっさり我が軍に加わったのはいったいどう説得したのですか?」
と、僕が尋ねると姉上とアルも同調してグレンディル達に目を向ける。
するとグレンディル達は若干困惑した表情で互いの顔を見合わせて、
「それは勿論、陛下方が圧倒的な『力』を示されたからで御座いますが…」
代表してグレンディルが答えた。




