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第33話 君が他の女の人に目移りしそうな場所も絶対ナシ

「来週末行きたいとこある?」


電話越しに彼女に尋ねられた。


「どこでもいいよ」

「どこでもいい禁止って前言ったよね?」

「あ、ごめん」


そういえばそうだった。


「なら屋内で」

「雑すぎでしょ」


せめてもうちょっと絞ってくれないと、と彼女。


「普通ってこういうのどうやって決めてるのかな」

「他の人がってこと?」

「うん」

「え、なに、話変えようとしてる?」


普通に興味で、と言って話を変える。


ちょっと考える時間が欲しかった。


「私の友だちは…」


あーどうだったかな、と言いながら彼女の声が少し遠のく。

頑張って思い出そうとしているみたい。


その間に『デートスポット 最寄り おすすめ』で検索。


いろいろ調べながらどれが良いか考える。


「私の友だちはどっちが言い出すのか待ちになってるって聞いたね」

「空気の読み合いしてるの?」


らしいよ、と彼女。


ただ本当に行きたいところがあれば話は別で、すぐに決まるとか。


「ちなみに私の友だちの友だち、結婚してるって言ったじゃん」

「あーなんか前に言ってたね」


赤ん坊の泣き声をアプリで翻訳して育児をしてるっていうあの人か。


「出産前までは、夫の人が行きたいって言ったところを奥さんのその人が色々調べてプランを立てるって感じだったらしいよ」

「へぇー」


まだサンプル数がうちとほか2件しかないけど、色々な決め方があるみたいだ。


「君の友だちのところはどうなの?」

「あんまり恋愛の話とかしないからなぁ」


でも相手が切り出すまで会話を引き延ばす術を最近覚えた、みたいな話をしてたな。

そうなってくると、彼女の友だちと似た系統なのかもしれない。



「で、来週末出掛ける場所決まった?」


かなり時間あげたけど、と彼女。


やっぱりバレてたか。


「これは絶対イヤってのある?」

「私が、ってことでしょ?」


もちろん。


「まあ海と山はまずないかな」

「海と山はナシと」


それは想定内。


「混雑してるところも無理だね」

「混雑も無理」


だんだん条件が厳しくなってきたな。


「あと、君が他の女の人に目移りしそうな場所も絶対ナシ」

「…なるほどね」


まあ混雑していないところってことにしておこう。


「話すことがなくなったからって、君がスマホで時間を一分置きに確認するような場所も絶対だめ」

「…うん」


癖でやってしまうヤツだ。

本当に話すことなかったとき、頼れるのはスマホしかいない。


「で、一番重要なのが…」


彼女は一呼吸置いた。


「ちゃんと一緒に行ったっていう記憶に残ることかな」

「なるほど」


記憶に残る、ね。

確かにそれも重要かも。


「ちょうど良さそうなが一件ありました!」

「なんかうさん臭い言い方になったね」


気持ち悪いからやめて、とバッサリ切られたので普通に話しかたに戻す。


「プラネタリウムってどう?」

「最近できたってヤツ?」

「そうそう」


電車で少ししたところにできたらしい。

カップルシートもあってまさにピッタリ。


「ちょっと調べさせて」


友だちがなんかオススメって言ってたんだよね、と言いながら調べ始めた。


この場所を選んだ理由の一つは、友だちが付き合ってる彼女と行ったと言っていたからだ。やっぱり友だちの口コミの方が信用できる。


「へぇー『混雑しやすい時間帯を避ければ、落ち着いた雰囲気を楽しむことができるでしょう』か…」


なんか良さそうだね、と彼女が呟いた。


「私、ここに行きたいけど」

「いいね」


じゃあそうしよっか、と次のお出かけのプランが決まった。


「じゃあその前後のプランも考えてね?」

「え?」

「いや、いつも私してるし」


3日前には予約したほうがいいよーとアドバイスして彼女は電話を切った。



「…うーん、困ったなぁ」


電話予約とかあんまり好きじゃないんだけど。


とりあえずプラネタリウム周辺の飲食店を探してみることにした。

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