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小説講座  作者:
59/59

特別講座 ☆マクガフィン☆


本書は小説の書き方講座と銘打ってはおりますが、小説に関わる(のではないかと思われる)あらゆることに触れております。


今回は、小説の書き方ではなく、小説の理解の仕方です。


ちょっと小難しい内容にも触れますし、小説を書く事に不必要な知識でもありますが、物語の構成についてこういうのもあるんだという考え方を知るいい機会になれば、と思います。


更新内容は【マクガフィン】について。


マクガフィンという言葉を耳にしたことがありますでしょうか?

マク○ナルドの新商品の名前ではございません。


これはサスペンス映画の神様とも称された映画監督であるアルフレッド・ヒッチコックが用いる作劇上の用語だそうです。


どういったものかと言うと以下の通りになります。



【マクガフィン】とは、物語の構成上、登場人物への動機付けや話を進めるために用いられる、仕掛けのひとつである。登場人物たちの視点あるいは読者・観客などからは重要なものだが、作品の構造から言えば他のものに置き換えが可能な物であり、泥棒が狙う宝石や、スパイが狙う重要書類など、そのジャンルでは陳腐なものである。

(出典wikipedia)



これを読んで、解説なしに理解出来た方は素晴らしいです。

私はぽかーんとなりました。


解説いたしましょう。


モチベーション(動機付け)の項目にて説明しましたが、登場人物には動機付けが必要です。

特に主人公の動機は作中の方向性を示すものでもあり、物語の核を担います。


何かをしようと思い行動する、何かをしなければならず行動する。


こういった動機が物語を動かしていくわけですが、核を担うような大きな動機とは別に、場面場面でアクションを起こしていく上で小さな動機というものも生まれてきます。


例えば、恨みのあるAという人物を殺害するにあたって、Aの身の回りの世話をしているBが邪魔な為、Bをまずは排除する必要があるとします。


ここでは、Aを殺害するという根幹を成す動機とは別に、Bも排除するという動機が発生・派生していますよね。

その新たな動機が行動を起こす理由となり、Bを排除するという物語を経て、Aを殺害するという物語にたどり着きます。


つまり動機は一つではなく、場面場面で連なっていくわけです。


動機付けの重要性を再度理解していただいた上で、マクガフィンの解説に戻ります。



【マクガフィン】とは、物語の構成上、登場人物への動機付けや話を進めるために用いられる、仕掛けのひとつである。登場人物たちの視点あるいは読者・観客などからは重要なものだが、作品の構造から言えば他のものに置き換えが可能な物であり、泥棒が狙う宝石や、スパイが狙う重要書類など、そのジャンルでは陳腐なものである。

(出典wikipedia)



改めて記しましたが、前半部分はしっかりと理解出来たと思います。

登場人物の動機こそが物語を起こし、その動機があるから読者・観客は行動に理解を示し、共感に至り、応援していくというのが「本作における物語構成の作り方」となります。


では何が理解できないか。

あえて動機付けという言葉に照準を置きましたが、そこに主眼を置くがゆえに「マクガフィンとは」の後半まで読み進んでハテナを頭に浮かべてしまいます。


結論から言うと、マクガフィンとは動機付けについて言及しているのではありません。


分かりやすく説明すると、主人公が泥棒だとして、とある宝石を盗もうと画策しているとします。

動機付けを含めた背景を敷くとすれば、泥棒稼業を営む主人公が借金のカタに取られた祖父の形見の宝石を取り返そうとしている物語としましょう。

読者の共感を得たいのであれば、借金ではなく不当に盗られたという筋書きの方がいいかもしれません。


さて、舞台は整いました。


動機は不当に盗られた「祖父の形見」の宝石を取り返す、ということでしょう。

ここは言うまでもなく大事です。

ですが、大事なのは主人公としてであり、また読者としてであり、物語の構成上では大事ではなかったりします。

どういうことかと言うと、別に宝石じゃなくてもいいのではないか?ってことです。


祖父の形見が今や懐かしきキン消しでもいいし、ガンダムのフィギアでもいいわけです。

それを盗り返す必然性をしっかり背景に敷けばです。


これがマクガフィンです。


マクガフィンの後半だけを解説します。



~略

作品の構造から言えば他のものに置き換えが可能な物であり、泥棒が狙う宝石や、スパイが狙う重要書類など、そのジャンルでは陳腐なものである。



つまり、

動機は重要ですが、動機の先にある《モノ》というのは実は置き換えが可能だったりもする、ということが言いたことの根幹であるということです。


ストーリー展開上、どこが一番盛り上がるかといえば、宝石を盗り返したシーンとなるはずです。

目標を達成した瞬間、読者もカタルシスを得る瞬間です。

ですが、その最後の瞬間を構成するために、様々な苦難の連続が描かれているはずで、そういったものがあるからこそ最後の瞬間が映えるわけです。


大事なのは動機付け。

その先の求めるモノは、作り手からすれば時として何だっていい時がある、というのがマクガフィンです。



理解が及ぶ説明となっていましたでしょうか?


この用語を知っていようが知っていまいが、小説は書けます。

何も評論家を目指して小説を書く人なんていませんしね。


わざわざ小難しい用語を取り上げてまで私が何が言いたいのかといえば、そろそろネタに困ってきたので取り上げる題材はなんだって良かったってところで、綺麗にまとめて終わります。

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― 新着の感想 ―
『マクガフィン』と『シャレード』、どう違うのでしょうか? 私には同一、もしくは近似したもののようにしか思えないのですが……。 正直、この講座を読んだからと言って、自分の『書く力』が変わった気はしないで…
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