表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/71

第3章 渾作戦の中止 ― 決戦準備を優先した連合艦隊(1944年3〜5月)

■ 1944年3月

南方戦線の悪化と「決戦地域」の再検討

1944年3月、日本海軍は南方戦線の急速な悪化に直面していた。

米軍はニューギニア北岸で前進

カロリン諸島でも攻勢を強化

ラバウルは孤立し、航空戦力は壊滅

この状況を受け、連合艦隊司令部では 「次の決戦はどこで行われるか」 という根本的な

議論が始まる。

この段階で、 マリアナ諸島が決戦の最有力候補として浮上する。

■ 1944年4月上旬

あ号作戦の検討開始 ― 機動部隊温存論が台頭

4月、連合艦隊は正式に **あ号作戦(中部太平洋決戦)**の検討を開始する。

同時に、海軍内部では次の意見が強まる。

機動部隊は決戦まで温存すべき

南方の局地戦で消耗してはならない

空母航空隊の再建が最優先

この「機動部隊温存論」は、 後の渾作戦中止の重要な伏線となる。

■ 1944年4月中旬

ビアク島攻略準備の兆候 ― 南西方面艦隊が救援作戦を要請

米軍がニューギニア北岸のビアク島攻略を準備していることが判明。 南西方面艦隊は、

ビアク救援のため 渾作戦の立案を開始する。

しかし、連合艦隊司令部では早くも懸念が出ていた。

● 主な懸念

機動部隊の使用は危険

燃料消費が大きい

航空戦力の損耗が避けられない

決戦前に戦力を分散させるべきではない

この時点で、 渾作戦は“危険な作戦”として扱われていた。

■ 1944年5月上旬

米軍のマリアナ侵攻準備が明確化

偵察により、米軍が

大規模な空母機動部隊を集結

マリアナ方面への侵攻準備を進めている

ことが判明。

海軍軍令部はここで 「決戦はマリアナ方面」 と正式に判断する。

この判断により、 渾作戦の優先度は急速に低下する。

■ 1944年5月20日

連合艦隊司令部による「渾作戦再検討会議」

連合艦隊司令部は、渾作戦の是非を巡り 再検討会議を開催する。

会議では、次の問題点が指摘された。

● 渾作戦の問題点

米空母出現の可能性が高い

航空戦力の消耗は決戦に致命的

燃料不足が深刻化する

決戦前の戦力分散は危険

特に、 「機動部隊をニューギニアで消耗させるのは愚策」 という意見が多数を占めた。

この結果、 **「作戦延期案」**が提出される。

■ 1944年5月24日

米軍ビアク上陸 ― 史実では渾作戦発動のタイミング

史実ではこの日、渾作戦が発動される。

しかし、この世界線では状況が異なる。

第一機動艦隊はリンガ泊地で訓練中

空母航空隊の再建が最優先

マリアナ決戦が目前

燃料事情が逼迫

これらの理由から、 連合艦隊司令部は 「渾作戦発動は危険」 と判断する。

■ 1944年5月26日

豊田副武司令長官、渾作戦の中止を決定

連合艦隊司令長官・豊田副武は、 再検討会議の結果を踏まえ、 ついに 渾作戦の中止 を

決断する。

● 中止理由(公式)

マリアナ決戦を最優先

機動部隊の温存

燃料節約

戦力分散の回避

南西方面艦隊には 「航空支援のみ実施」 との命令が下される。

これにより、 第一機動艦隊は一切の消耗なく、 完全な状態で6月を迎える。

■ 1944年6月上旬

第一機動艦隊はリンガ泊地で訓練継続

渾作戦中止により、 第一機動艦隊は以下の訓練を継続できた。

発着艦訓練

集団攻撃

対空火力制圧(ロケット弾)

戦闘機比率60%の新編成

戦艦部隊との連携訓練

この“追加の2週間”が、 後のマリアナ沖海戦での善戦に直結する。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ