旅立ち 冒険の書・3
<被膜スキル>
被膜スキルについて。
異世界人の体は……
ボディービルダーのポージングオイルで覆われている。
残念ながらその輝きは、他者からも自分にも理解されない。
この非国民め!
考えを改めるがよい!
でも異世界人だから、国民じゃないけどね!
ネットリとした祝福のオイルは、頭の上から足のつま先まで。
ワキ毛一本まで、余すことなくコーティングされている。
戦場で際立つブーメランパンツを凌駕するその柔軟性。
伸縮性を持ち父性の愛で、異世界人を優しく包み込む。
優しく、優しく、大事な袋もな!
男たちの輝く汗、熱き血潮、マッスルパワー。
男色の心が籠められ、異世界人を守っている。
この偉大なる祝福のオイルの性質を変換・操作するスキル。
設定希望の方は、ランクを選択後。
スキルを押しながら、効果を声に出して説明してください。
直樹:
「これは酷い……」
しかし……
しかしだ!、筋肉系スキルは、渡りに船。
試してみる価値はある。
<被膜スキル1>
初級サービス
『被膜スキル1』という文字を押しながら、
「筋力の強化」と声に出す。
反対側のページに『不可』と現れた。
しばらく原因を考える。
クッソ。
筋肉の魔術ではないのか?
自由に歩けると思ったのに。
そうか……
被膜スキルだったな。
俺の体を包むと主張する、被膜を操作するものか?
被膜スキルで使用できるのは、被膜のみ、なのだろうか?
だが、イケるな。
テーピングによるサポートと同じ要領だ。
もう一度、『被膜スキル1』の文字を押しながら、声を出した。
直樹:
「被膜を利用した、筋力のサポート」
反対側のページには……
可
初級サービス 超高速構築 残り時間 3時間 ポイント購入 不要
消費使用ポイント 10000000
構築しますか?
はい いいえ
と表示される。
直樹:
「は?」
1000万って、なんだ!?
俺の持っている使用ポイントは、100だったはず……
直樹:
「使えん!
返品を要求する!」
迷わず、いいえを選択した。
冒険の書は、こんなにも使えないものなのか?
初めから、俺を騙すためにか?
こんな大掛かりな仕掛けを作ってまで……
しかし、不可から可には変わった。
そうだ!
冒険の書のことは、冒険の書に聞けばいい。
<質問と回答>
直樹:
「被膜スキルを作るとき、使用ポイントを減らす方法を知りたい」
『回答中、残り時間、24時間、ポイント購入、1ポイント』
ポイント購入の文字を押す。
Q:被膜スキルを作るとき、使用ポイントを減らす方法を知りたい
A:スキル全般に言える事だが、事細かく条件を設定すると使用ポイントは節約できる
購入ポイント 残り4987へ。
結果を質問と回答へと記載。
すぐに質問する、もちろんポイント購入だ。
直樹:
「被膜スキルを作るとき、条件を設定の具体例は?」
A:効果の発動時間、部位:顔・足の裏、条件:雨の中・攻撃を受けた時、など具体的に
購入ポイント 残り4986へ。
なるほどな。
さっきのスキル設定……
発動時間は不明、筋力補強がどれだけかも不明。
<被膜スキル1>
直樹:
「被膜を利用した、身体のサポート。
目的は普通に歩きたい。
走ることはしない、走った場合は解除 効果時間は30分。
ふらついて倒れそうなときは、足を移動させて倒れないようにしてほしい。
10秒ごと上半身の重心を体の中心に来るように補正してほしい。
足を上げるときの筋力のサポート、ももを引き上げるような感じで頼みたい。
片足ずつ交互で効果が欲しい」
可
初級サービス 超高速構築 残り時間 3時間 ポイント購入 不要
消費使用ポイント 5
構築しますか?
はい いいえ
はいの文字を押す。
はぁ……疲れた。
コレでいいかな?
何度も何度も、やり直しをした。
消費使用ポイントの低減、自分の歩行イメージの具体化。
初めてにしては上出来だ。
~したい・頼みたい、という言葉が有効だったとは……
人と会話しているみたいだったな。
さっき作ったスキルは、歩けない体を強引に歩かせるというものだ。
人形劇の人形のように、被膜を使って操作する。
実際に使用しないと、わからないが。
筋肉の負担が減るはず。
今の自分では、5分も歩けば疲労がたまるだろう。
休み、休み、歩けばいいのだが……
疲れた、回復が欲しい。
筋肉の回復ができれば、歩行機能の回復が当然早まる。
そう!、魔術スキルだ!
感想、レビュー、ブクマ、評価、お待ちしております。
おかしい部分や修正点、加筆部分なんかを知りたいです。
よろしくお願いします。




