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スライムからパンを作ろう!〜そのパンは全てポーションだけど、絶品!!〜  作者: 櫛田こころ


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第751話 頼まれた『例のパン』

 雪の季節も落ち着き、そろそろ通常営業も問題ないかなって思っていた頃に。


 ロイズさんに、ギルドに来てほしいと呼ばれました。なにかの依頼だったとしても、僕が来てほしいっていうのは少し珍しい。少し前は、簡単な依頼だったら魔法蝶で連絡してくれるのに?



「……オークションに、目新しいポーションパンを出してほしいんだ」



 という依頼に、僕は『おんや?』と思った。


 いっしょに来てくれたカウルとラティストも不思議に思ったのか、いっしょに目を合わせたしね?



「目新しい、ですか?」

「……その感じだと、気づいているか。作ってほしい種類のパンがあるんだ」

「……お師匠さんのわがまま発動からの?」

「ああ。ヴィー自身が表立ってポーションパンを作れないからな? その分、代金は上乗せすっから……お前さんに依頼したい」

「……どの、パンを?」



 だいたい予想はつくけど、一応聞こうと質問してみる。ロイズさんは、僕の聞き方でわかったのか大きくため息を吐いた。



「……倍倍バーガーシリーズ、だ」

「「「……ああ」」」

「効能もだが、ボリュームもあって味がいい。あれを……次からの目玉商品にしたいんだ。カツサンドだとそろそろ真似しようとしている連中もいるしな?」

「なるほど。メニュー一新ほどじゃなくても入れ替えも兼ねて?」

「ああ」



 作るのは少し大変だけど。オークションでは『効能』以外に『美味しさ』重視のポーションパンを卸しているからね? カツサンド以外のメニューも、そろそろ飽きがきてもたしかにおかしくはない。


 とくれば、オークションでも試験的に倍倍バーガーシリーズを組み込めば、『スバル』で売らずともこっちでお金は動くからね? とんでもない金額になっても、僕の口座は生産ギルドできちんと管理されているから問題ないし。



「とりあえず。お肉、フライで四種類くらいでいいですか?」

「……待て。くらい、ってことはやろうと思えばまだ出来るのか?」

「試作しないとわかんないですけど。思いつきでも試したことはないので」

「……なら、四種からでいい」

「チーズ倍倍とかもいいですねぇ」

「食いたくなるから、実物出来てからにしてくれ!!」

「……ロイズさんも食べたいんですか?」

「ヴィーが試作したのも食ったが、お前さんの方がはるかに美味いのは知っている」

「ご愛顧いただきありがとうございますー」

「……とりあえず、五日後に試作込みで納品可能か?」

「じゃ、それぞれ三個ずつ納品しますね~?」

「頼んだ」



 どれかひとつはロイズさんも食べたいだろうし、僕らも試作すれば食べられるからウィンウィンというやつになるのかな??


 ラティストは少し上機嫌で横を歩くし、カウルは抱っこされながらも『ふふふ』と笑っている。倍倍バーガーシリーズはちょっと封印しなきゃってメニューだったから、これで定期的に食べられることが嬉しいのだろう。


 僕も嫌じゃないけど……あの効能だと、どれくらいで競り落とされるのか気になるんだよなあ?

次回は月曜日〜

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