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スライムからパンを作ろう!〜そのパンは全てポーションだけど、絶品!!〜  作者: 櫛田こころ


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第738話 こっちも忘れていた

 ケントの誕生日について、あたしはすっかり聞くのを忘れていた。


 異世界からやってきてから、約一年も経つのに……頭からすっぽりと抜け落ちていたことを!?


 あたし自身の誕生日については、前にデートで祝ってもらったというのに!? あたしは彼女として……祝わなくちゃいけないことをすっぽかしてしまってた。


 陛下が各部屋に魔法蝶で知らせてくださったからわかったけど、シェリーの前でまあひどい落ち込みを見せてしまった。



「ま、まあ、エリー? お互い忙しくて抜けてたにしたって、本人が気にしてなかったんなら次で挽回すれば」

「……うん。まだ、当日じゃないけど」



 でなくても、今から誕生日への贈り物になるような品ってどーすればいいの?? ここはリオーネどころか山奥の温泉施設。歓楽街が近いわけでもないし、ケントが喜びそうな市場なんて皆無。


 食材を調達したって、パーティーへの食材になるだけ。


 ケント個人に贈りたいものって……考えたら、恋人になれたはなれたけど彼の趣味とかも含めてあんまり知らない方が多い。ポーションパンを作れる以外のことって、性格とかその辺しかわかってないような??



(……えぇ? 何あげればいいの???)



 贈り物はリオーネに戻ってから仕切り直すにしても、調達するものの『基準』がわからない。料理に関してはケントの方が技術も含めて圧倒的に上だし、作ろうと思えばケーキも作れちゃうから……祝い用のケーキを別のところで用意しても意味がない気がした。


 というか、ここで陛下が急遽パーティーを開くということだから調理人らに作らせている可能性は高い。なら、そこは却下するしかないだろう。



「エリー? 贈り物については難しく考えなくてもいいんじゃない?」

「え? なんで??」



 シェリーの言葉に、ほけっとしてしまったけど。彼女は『ふふ』と可愛らしい笑顔で言葉を続けた。



「戯言かと思われるだろうけど。ケントにはエリーって可愛い恋人が出来たじゃない? いっしょにお祝い出来ることが最高かもよ?」

「……あたしが、いるだけで?」

「あら。私だって、今までジェフがいなかったんだもの。寂しい誕生日だったわ」

「……そーでした」



 片想い歴が長い経験者の言葉には重みを感じるわね……。あたしは突発的じゃないけど、ケントには恩人以上に惹かれる感情があったから……今があると思うの。


 『スバル』のメンバーじゃないけど、立ち上げるのにも協力はしたし。Bランク冒険者以外にも、こうして『シリウスの風』のメンバーになれるように尽くしてくれた。そんな素敵な恋人への贈り物を『いっしょにいるだけ』でいいのか……は、シェリーのこれまでと比較すれば『良い事』になるのだろう。



「それと、キスは出来たの?」

「……出来た、けど。ちょっと失敗した」

「……噛んだ?」

「お互いに……」

「あらら」



 メンバーで報告し合えるのはいいけど、ジェフとかトラヴィスにも知られたら……もっと時間作れよとか言われそうね? この護衛任務もどきの慰安旅行が終わってからでも……、任務が忙しくなかったら、あたしからデートに誘ってもいいのかしら?


 ケントは定休日にはしっかり休むってタイプだから、あんまり誘わずでいたけど……別に、一日独占とかしなくてもいいはず。


 とりあえず、今晩のパーティーでは……皆の前だけど、ほっぺにキスくらいは披露してもいいわよね?? 大胆過ぎかしら?

次回は金曜日〜

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