世界樹との出会い
俺 空暮 桜太は高校生活を謳歌していた
勉強もまぁまぁできてる方だし友達にも恵まれ放課後にカラオケやゲームセンターなど色んな場所へ行き楽しんでいた
そんなある日
カラオケが終わり友達と別れ家に帰る時、親子が俺の前を歩きながら言い合いをしていたのが目に入った
「ママ 歩くの疲れた 抱っこ〜」
「りっくんもう少しだから頑張って」
「嫌、抱っこ 抱っこ 抱っこして!」
「いい加減にしなさい 置いてくよ!」
「嫌だァァ 抱っこぉぉ」
「もう置いてくからね」
泣きながら立ち尽くす少年を見て俺にもそういう時期あったなぁと思っていると少年が照らされていくのが見えてふと光源の方を見ると車が歩道へと向かってくるのが分かり咄嗟に少年の元へ走り少年を突き飛ばす「りっくん!!」という母親の声と【ドン】という音がし俺の視界は暗転した
(なんだここは 暗い 何も見えない あ、そうか少年を助けて死んだのか この暗闇の流れに身を任せるか)
死を実感してると謎の声が聞こえてくる
「…れだ」
(なんだ 気の所為か 声が聞こえたような)
「誰だ」
(やっぱり聞こえる )
「誰だと聞いておるじゃろう!」
(俺か? 俺は空暮 桜太…って何考えてんだろ 聞こえないのに)
「そうか あくれおうた か では待っておるぞ」
(待っている? 何の話だ 俺は死んでるんだぞ?)
謎の声に疑問を抱いているとだんだんと意識が遠退いてき夢でも見ていたかのように目が覚める
「ぶあ! はぁはぁ 俺は死んだはず」と驚き辺りを見渡すと草木ばかりの森に居た
(どこだここは…)と思っていると先程聞いた声が聞こえた
「やっと目覚めたか」
「誰ですか?どこにいるんです?」
「何を言っておる後ろにおるじゃろうて」
後ろを向いてみると大きな1本の木しか無かった
「いや 後ろにはバカでかい木しかないんですが…」
「そのバカでかい木じゃよわしの根の上で寝ておったのに 全く失礼な奴じゃ」
木が話しかけてきてた事に驚きつつ疑問に思っている事を聞く
「すみません なんで俺は生きているのでしょう そしてここはどこでしょうか?…」
「まぁ戸惑うのも無理はない説明してやろう」
「お願いします」
「うむ お前は元の世界で死した後魂が時空を彷徨いこの世界へ迷い込みこの世界の神がそれを感知し元の肉体と同じような見た目の肉体を作りそこに魂を定着させた訳じゃ」
「なるほど? 神が新たな人生をくれたのは分かりました が その事を知っているあなたは何者? 何木?なんですか?」
「わしは神にこの地を任された 世界樹 ユグドリアじゃよ」
「ユグドリアさん 俺はこれからどうしたら良いのでしょう 他に人はいないんですか?」
「居るには居るがこの島にはおらんな」
「それはどういう?」
「この世界には色んな種族の人種が居るがこの島 そう【天空島 スカラディア】にはお主以外の人種はおらぬ」
「そうですか…」
「そしてどうすればいいかだが お主にお願いしたい事がある」
「お願いですか」
「そうじゃ わしは今まで時折神と通信するだけで他に話す相手がおらんのだ だがお主1人に話相手してもらうにもお主もこの世界の人とも話したいじゃろ」
「確かに 人と話したい欲が前の人生でもありました」
「そこでじゃ お主にこの地を他の者が来ても大丈夫なように開拓して欲しいのじゃ」
「開拓って俺何も持ってないですよ」
「そうじゃな だからお主にこれをやろう」
なんだろうと思っていると次第に地面が揺れ始める
「地震?!」
「安心せい 大丈夫じゃ」
目の前の地面から球体状の根が現れその球体の根が半分に割れるその中に木の枝が入っていた
「木の枝?」
「これはただの木の枝ではない わしの木の枝で仙人にしか使うことの出来ない不思議な力を持つ物じゃ」
「それ渡されても俺は使えないですよ 俺人間だし」
「あぁ 言い忘れとったが 神が体に魂を定着させただけでは精神や生命力までは回復しないんじゃ」
「じゃぁ俺はそんなに長く生きられないんじゃ?」
「じゃが お主がわしの根の上で寝てる間にわしの根からお主の体に精神力や生命力を補うためのわしのエネルギーを流した わしのエネルギーが合わなかった場合そのまま寝たまま一生起きなかったんじゃが起きたから問題ないな」
(とんでもない事言ったな今)
「そしてわしのエネルギーが流れたお主は今人ではなく仙人になっとる訳じゃ じゃから使えるはずじゃよ」
(あ、人間辞めてたんだ俺…)
「ほら 世界樹の枝を持ち適当な木を切ってみよ」
「木の枝でどうやって…」
「木を切る道具を強くイメージしてみよ」
(木を切る道具…斧か)と思い斧をイメージすると手に持っていた世界樹の枝が斧へと変わっていく
「うお! 斧になった?! でもこんな小さいのじゃ時間が…」
「まぁとにかく切ってみよ」
斧を思いっきり振るすると遠くの木まで一気に切り倒せやり過ぎな感じがしドン引きする
「やば…」
「ほらの いけたじゃろ?」
「凄いけど調節出来ないとまずそうだな」
「そこでじゃ お主にこの地の開拓を頼みその代わりわしが力の使い方やこの世界の事を教えよう どうじゃやってみんか?」
死んで突然不思議な世界の不思議な場所で目を覚まし不思議な木と出会い 人間を辞めて不思議な力に目覚めたりと不思議な事ばかりで戸惑いはまだあるけどワクワクしてる自分がいる
「ユグドリアさん 俺やるよ 」
「よし これから楽しくなるのぉ」
ここから空暮 桜太の新たな(仙)人生(活)が始まる




