↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
伝説の始まりは現実の終わり  作者: 一ツ柳八重
第二章 奴隷都市ブロッサムプリズン
49/53

合流・可能性

前回からかなり空きましたが、特訓の一部です。

この話が終わってからは、別視点になる可能性がありますが、よろしくお願いします。

 この感覚は、身体ができてないから拒絶しているのだろうと感じる。

 それでも抑えつけようとしたら、両腕が外側に強制的に弾かれ、クリエイト中のが周りに爆ぜる。

 紅い粒子を纏い、手りゅう弾? の様に周りに被害を与え、僕はまたもや樹木に体を打ち付ける。


「っく!」


 そして、少しせき込みはしたものの、意識は失わなかった。

 その代償だろうか? 両腕が重くて動かない。

 この感覚忘れてた。

 本来は、この仕様が正しいのであり、激痛なんて狂っていた。

 そのまま両腕に視線を向けると、赤くただれていたし、かなりグロテスクな状態になっていたが、紅い粒子が少しずつ修復している。

 本当にプログラムというのがここまで機能している事をありがたいと感じる事は、これより先にはないだろうとさえ思える。

 少し動けないかな。

 そう考えながら、先ほどまで立っていた場所を確認すると、何か独特の金属塊がそこに落ちている。

 少し息苦しさもあるが、高温でやったからなのだろう。

 そして、周りにはじけたものを見ると、そこにも金属が付着していた。


「これ、怒られるんじゃ?」


 そんな不安を持ちながら、空を見上げる。

 さっきの爆発が嘘のように星が瞬いていて幻想的な光景が目の前に広がっていた。

 こんなにきれいな世界なのに、なんで僕は。


「由紀、そこにいるのか?」


 そうすると、聞き覚えのある声が聞こえてきて、その方角を向くとスキンヘッドの男性が茂みから出てきた。


「錦戸さん?」

「そうだ。さっき紅い粒子がはじけたのが見えてな。その前からこんな時間に森に行ったと聞いて追いかけてきたんだ。女児、というには成長しているか、女性を一人で行かせるのは危険だからな。あの爺さん気が利かないから」


 心配してきてくれたようだ。


「ありがとうございます」

「何。礼には及ばない。それと、誤解しないでほしいんだが」


 少し困った顔をこっちに向けてくる。

 なるほど。それは問題ないからしっかりと答えとかなければいけない。


「大丈夫です。錦戸さんは心配だっただけですよね。自警団やっているんですから」

「わかってくれて何より」


 そう答えたら、安心してくれたようで、隣に腰掛ける。


「こんな坊主で、嬢ちゃんは嫌じゃないか? 若い子は怖がるって聞いたんでな」


 確かに最近はその風潮があるけど、実際私の周りではいないので、気にもしたことなかった。


「ありがとうございます。私は平気です。逆にイケメンとか優男みたいな人のほうが不安です」

「助かる」


 このご時世、男性が女性の近くにいるだけで、セクハラ扱いする人もいる。それを警戒するために確認を取るのは自衛としては正しい事なんだろう。

 そして、いま動けない為に静かにまた空を見上げる。


「嬢ちゃん、その腕は?」

「クリエイトの練習をしようと思って。今度街のみんなを助ける際に力の制御ができないといけないって考えたんです。ですが、見事失敗ですね」


 動かない腕を動かそうとしてみて、はにかんでみる。

 すると、錦戸さんは、ポケットから何かを取り出し、腕にかけた。


「これはサファイヤ、ヨシュアに効果がある回復薬だが、たぶん嬢ちゃんにも効果があるだろう」


 そう言うように、少しずつだが感覚が戻ってくる。


「七光鉱石はそれぞれに少なからず影響を及ぼす。特に俺の覚えてる限り構造が近いもの、若しくは何かの法則で繋がっているものは、特に効果がわかりやすい」


 確かにルビーとサファイヤは同じもののはずだ。


「そうなると、この世界にはコランダムの持ち主もいるんですか?」


 構造が同じならコランダムも僕たちと同じ効果を持つはずだ。


「それは試したが、コランダムは効果がなかった。同じ成分なのにな」

「だから、何かの法則っていったんですね」


 それで納得した。


「そうだ。だから七光鉱石は特別なんだ。っと少しじっとしときな。回復したからと言って、身体にダメージがなくなったわけではないからな」


 その言葉に従い、おとなしく座っとく。

 さっきの話の内容を考えてみる。

 さっきの話だと、僕の持つルビーとヨシュアさんの持つサファイヤは色や不純物の違い以外は同一の宝石だ。

 だけど、不純物だけの違いで言えば、コランダムが本体と言ってもいい。

 理由は、コランダムにクロムが混入された場合はルビー、チタンが混入していた場合はサファイヤと呼ばれるからだ。

 そうなると、一つ気になる事がある。

 ヨシュアさんのスキルであった、同位体に関する謎だ。

 彼のスキルで、ピンクサファイアなどの統合を行ってた気がする。

 もし、その鉱石がプレイヤーにあった場合は同系統とみなされるのか? という疑問だ。

 そこまで細かくない可能性もあるけど、七光鉱石のみというのは考えられなかった。

 そもそも、もし七光鉱石にのみ相互関係が存在していた場合、この回復システムというのか、回復に関する研究の意味がない。

 それぞれに合った粉が一番効果的なら、すべての鉱石に対応したものが必要になる。

 もっと言えば、それぞれ独立しているなんて事になると、それこそ莫大な量になる。

 僕のだと、クロムという成分が主要になるし、さらにさっき聞いたコランダム自体が回復機能を備えてるはずだ。

 ここにもし法則があるとしたら。


「七光鉱石は鉱石ではない?」


 それしか考えられない。

 若しくはそれ以外が鉱石ではない可能性だ。

 七光鉱石は特殊な性能を持っている。

 さらに言えば、始まるときに特別な処置を受けていた。

 その処置こそが、他の鉱石との違いなのではないだろうか?


「待たせたな。今応援を呼んだ。家に帰りたくないと思ってな」

「いいえ。お気遣いありがとうございます」


 素直にお礼を伝える。

 そして、こっちに戻ってくる時に何かに躓き、バランスを崩した。


「っと! これは何だ?」


 躓いたものを拾い上げる。

 少し焦げ付いてはいるが、綺麗な球体になっている。


「なかなか重いな。密度が高いのか?」

「それ、私が作ったやつです。さっき失敗した時にできた金属のようなものです」

「クリエイトってそんなに難しいのか?」

「簡単に言えば、構造再現みたいなものですね」


 そう言って、少し腕を動かし人差し指を伸ばして親指を立てる。

 そのまま、前に打ち出す鉄の球をイメージする。

 できるだけ小さく、そして弦を引く感じて弧を描くように思いっきり。

 紅い粒子が指先に集まる。


「おいおい!?」

「大丈夫です。クリエイト。バン」


 そう言って、打ち出す。

 紅い粒子が収束して、鉄の球が打ち出される。

 そんなに威力はないが、目の前の地面に少し埋まった。

 紅い粒子が残り香の様に揺蕩う。


「ほぉ。なるほどな。さっきのは鉄の球を打ち出す感じで作ったのか」


 埋まってしまってる鉄の球を掌に持ち横に座る。

 錦戸さんの掌にあるのはパチンコ玉くらいの銀色の球体。


「これはかなりの高純度な鉄だな」


 それを物珍しいそうに眺めながら、掌で転がす。


今回の話も読んでいただきありがとうございます。

現状の問題点や、クリエイト能力の可能性を少しでも出せていたら、嬉しいです。


今回の練習で一時的にクリエイトは終わり、この後は時間が飛ぶ予定です。

また楽しみに待っていただけたら嬉しいです。


感想などもお待ちしています!

来たものに関してはきちんと確認してますので!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。