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伝説の始まりは現実の終わり  作者: 一ツ柳八重
アンダーグラウンド
21/52

共鳴現象

うまく表現するのに最後、苦労しました。

温かい目で見てもらえれば嬉しいです。

 意識が落ち着くと、そこは何もない白い空間だった。

 辺りを見回すも、洞窟と言う感じも無く、本当に真っ白。


「ここは?」


 唯一違う感覚があることに気が付いた。

 先ほどから、前に進んで探索しようとしているのに、進んでる気配もないどころか、無重力のような感覚がある。

 例えるなら、そう、ジェットコースターで体が浮いているようなそんな感じ。


「どうしたら」


「こんにちは」


 声が聞こえた。

 目の前だ。

 何もなかったところに一人の女の子が立っている。

 綺麗な黒髪だ。それにすごくいい声。


「君とは初めましてだね」


「君は?」


「私はエメラルドの所有者。名前は――」


「え? なんて?」


 名前の部分だけ聞き取れなかった。


「なるほど。共鳴は私も初めてだったから、こうなるなんて知らなかった。博士も教えてくれなかったし。ごめん」


「それでここは? 今共鳴って言ったけど」


 雄二さんの言ってた共鳴現象。

 同じ七光鉱石だと起こる、相手とのリンク現象。


「ここは共鳴した空間。所謂アクセス機を通じた意識空間。でも、肉体はそのままの場所に置いてある」


「じゃあ、僕の体って」


「うん。ゴブリン王の所に放置」


「それ、危なくない? 人としても女としても」


「うん」


 え? じゃあ、戻った瞬間、すでに滅んでる可能性があるってことだよね?

 そしたらどうしよう、もう男で居られなくなるのかな?


「でも大丈夫。ここの空間では意識のみで、向こうに戻っても、特撮である不思議なことが起こった、状態で頭にリンクした、あ! 分かった! 的な状態でしかないから」


「それっていいの?」


「うん。だって、もしその間に殺されたら、アクセス機取られるでしょ?」


「た、確かに」


 ここの空間ってもしかして、現実とゲームの世界に移動する際に意識が保管されてる空間なのかな?


「で、本題。君には三つここで知っていってもらう。一つ七光鉱石について、二つ受け入れる力について、三つ発現させる方法について」


 一つ目はまだ知らないことがあるっていう事なのだろう。

 二つ目は受け入れる力? スキルの事かな? 確か雄二さんの言う事だと、七光鉱石はリンクした際に相手の習得しているスキルを、自分なりにアレンジして使用を可能にするだったっけ? それで受け入れる力って?

 で、三つ目のはたぶん受け入れた力の使用法とかそんな感じだろうか?


「一つ目のから。この世界はゲームと言ってるけど、厳密には違う。鏡博士がある理論で構築されたあるべき世界の一つ」


「それってどうゆう」


「元の世界と言われてる現実世界には何光年も離れた所に、人が住めるであろうと言われてる星が存在してる。その星を例えば電子上でリンクさせて同じ位相を地球上に投影する、そんな事が出来たとしたらどう?」


「ちょっと待って。何言ってるのかわからないんだけど」


 じゃあ、この世界は僕のいた現実と同じ時間軸っていう事なの?


「勉強不足ね。もっとわかりやすくいう。VRゲームと言うのがあるわよね? それは電子的にその座標に作られた別のサーバーと接続して疑似空間を体験すると言う物。VRの場合はゲームとして非現実をモニターを通して観測してるのに過ぎない。つまりモニターを見なければその場所と言うのは、モニターを見た位置と同じと言う事になる。でもモニターを見た際には、その世界が構成されてるサーバーに意識が存在していると言う事」


 それってつまり。


「この世界は現実に存在する別の惑星?」


「そう。それを現実世界の座標と、この世界の座標を照らし合わせて電気信号と電気情報に変え出力している……と言っても、体の細胞レベルで電子情報を埋め込んで実体化させると言う、本来なら到底実現できないもの」


「でも、この世界は生身なんでしょ?」


「生身。私が言った説明だとアバターなんじゃって思ったんでしょ。わかる範囲で言えば、アバターと生身の融合状態。動くためにアバターに電気信号を送っているのが、現実の人のようにこの世界では生身がコントローラーって言う訳。だから、肉体にそのままダメージがいき、この世界で死んだらアバター元自体がなくなると言う事。もちろん、アバターは遺伝子情報をスキャンして全く同じように打ち出すから可能なことだけどね」


「でもそれじゃ、おかしくない? アバターとしても存在してるなら死ぬ前にアバターが修復するんじゃ?」


 そう。クリス博士も言ってたように肉体が動かなくなるのが、粒子の結合で飛ばされたからと言う事を踏まえて、この子の話を元に考えると、肉体にはダメージいかないんじゃ?


「肉体はコントローラー。プレイヤーの処理はここ」


 彼女は人差し指で頭を二回突っついた。


「脳がコンピューターの役割をしてる。アバターと脳は一心同体。同時にアバターの器は生身。切られたら痛くないのはシステム上でアバターが受けてる。脳は痛みを倦怠感として処理するようにこの世界のマザーコンピューターが変換してる。この世界でプレイヤーの行動補佐は脳が行い、マザーとつながってるのがアクセス機。世界の設定以外はすべて、自分の脳で行っているの。過剰なダメージを受けたらそこに傷が残る」


 そうか。だから僕含めてゲームとしか感じないんだ。

 そして一部の人やニュースではデスゲーム。


「わかったら次行く。そこで七光鉱石の話。この世界のマザーコンピュータの心臓にアクセスして世界の位相を完全に同じにしてしまう事が可能な権限を持っている。それを行えば、アクセス機を持たない人の遺伝子データのみがコピーされこの世界に転写される。間接的に人が殺せるかもしれない状態を作り上げれる。その逆も然り。重病でも、その病気のデータまでこの世界に転写される訳だけど、それを情報データとして直すことも可能」


「バグとして直せるってこと?」


「そう。でも今の世界ではそれはできない。ロックがかかってるから。私たちの七光鉱石によって」


 この世界は、思ったよりも大きく危険な世界だったのかもしれない。

 錦戸さんとかの思ってたよりも。


「そのカギを開けるには七光鉱石が全てリンクするか、死んだ際に受け継いでいき、一人の人の元に集まるか、どちらかだから、死なない様に高出力、リンク、継承が行えるようになってる」


 つまり、チートじゃないって言っていたのは、七つすべてで一出力と言う事なんだ。

 減衰しないのは七つあるからだって言う。


「わかった。それだったら僕はどうしたらいいの?」


「そこで二つ目。君の望みを叶える。復讐でしょ? 私とつながったのはその一点」


 復讐。聞こえは悪いが、人を殺す殺されるは嫌だ。そんな世界なら壊れてしまえとも思ったのは事実で、特に雄二さんの考えは殺さないといけない。


「うん」


「私から受け継ぎできるのは、破壊の力。継承物は投影装備。魔法に近いもの。ぶっちゃけ私これしかできない。接近戦は女の子だし? プリ何とかみたいな勇者じゃないし」


 プリなんだって?

 まあ、そこは聞かないことにしとこう。

 確か、破壊の力で投影武装。

 聞いてるだけですごい中二病っぽい感じなのですが?


「物は試し。見てて」


 そういうと、彼女は滑るように離れていった。


「いくよ?」


「うん!」


 見えてたので手を振ってみた。

 意外に子供っぽいけどなんかかわいいなって思ってしまうのはおかしいんだろうか?


「大地に芽生える自然の力」


 なんか言い始めた? 

 そして、何だろうか? すごく透き通ってきれいな声の中に恐怖すら感じる威圧感が乗っている。


「祖は破壊から生まれ、生を創る。我、汝と共に世界を渡ろう。我、汝と共に禍になろう。我汝に誓う、その力をわれの前に示し顕現せよ。アースディメイション」


 緑色の奔流が彼女を包み込み、大爆発を起こす。

 その破壊力は、僕を軽々と吹き飛ばし、意識がリアルなら保てないレベルだ。

 何よりも痛い! 痛覚ないのに痛い!


「軟弱」


 気が付くと、彼女にお姫様抱っこされていた。

 改めてみると、黒髪が緑色の透き通った髪になり、ふわふわ浮いていて、粒子を振りまいている。支えてる手には、薄く緑色の篭手、胸には胸当てがついてる。

 降ろされた僕は改めて見ると、鎧水着じゃないのか? っていう感じの服装? に見える粒子で作られた衣装だった。


「恥ずかしくないの?」


「は? 君男だからって、当たりかまわずそう言わない方がいい」


「え?」


 そう言われて、気が付いた。

 胸もないし、服装も普通だった。

 背も、元に戻っている。


「私彼方みたいな初心な人は好きだけど、声に出して言う人は嫌い。どっかの博士みたいだし」


「ごめん」


「継承の仕方は私のこの力の本質を理解する事。つまり殴り合い」


「はい?」


「殴り合い」


 いや、二回言われても分からないんですが?

 さっきの爆風で意識飛んだような、飛んでないような感覚で、何より痛みありましたよね?


「この空間では痛みある。現実とゲームの間」


「ちょっと待って! それ死ぬ! こんなの死ぬって!」


「君男の子でしょ? 死なない程度にするから」


 そう言って、構えて突っ込んでくる。

 たったそれだけの動作なはずなのに、見えないはずの光景が目に映る。

 とっさに右手を振って剣を構える。


「せーの」


 普通の、ごく普通の右手のパンチ。

 当たった瞬間、緑の爆発。

 剣が粉々に砕けて吹き飛んだ。

 身体はまだ言う事が効かない。

 踏みとどまれなかった。


「ちゃんと耐えて」


「そんなこと言っても、自由が利かないんだからさ!」


「意識空間。考えだけじゃダメ。自分を操縦する感じ。第三の目」


 そう言った瞬間、距離を詰められ回し蹴り。

 腹部に痛みが走って泣きそうになる。

 さっきの感じ。言われたこと。

 操縦、操縦。


「こんな感じかな?」


 姿勢を人形で整える感じで腕を動かし、態勢を整える。


「まだ」


 今度は後ろ!?

 平手を受けて吹き飛ぶ。

 何度も同じミスはしない!

 今度は、空中で態勢を整え、右手に剣を出す。


「その剣じゃダメ。自分の力を具現化させるの」


 今度は剣を狙って向かってくる。

 剣を腰で構え、力をためる。

 彼女は、右腕を後ろに引きひっかく姿勢。

 思いっきり振りぬく。

 赤い粒子が斬撃を飛ばし、目の前一帯を染めるはずだった。


「それ、スキルじゃない。スキルであって使えてない」


 目の前に緑色の奔流が起こり消し飛ばされる。

 左手が真横になっている。

 左手で消し飛ばしたのか。


「ズドーン」


 右手を振り下ろす。

 剣を消し、両腕で守る。

 下が膨れ上がり、爆発。

 耐えきれず、十数メートル押された。

 無茶苦茶な。


「かかってきて」


 息を整えて、策をめぐらせる。

 普通にやっても駄目だ。

 いくら男の姿だからと言っても、身体能力は女子と同じ。

 そもそも、筋力が付かない分重いものに対しての耐性がない。じゃあどうするか? 決まってる。今彼女と同じ方法を考えるまで!

 すると、頭痛が起きて、何かが抜けた。

 体から半分精力を吸われた感じ。

 なんなんだ、今のは。


「君、二重人格? それとももう一つのデータがあったの?」


「そんな事無いけど?」


「君の中から黒いものが消えた。それはたぶん向こうに行った」


「え?」


「向こうはたぶんだいじょうぶになったと思う」


 そんな事を言われたが、今は分からない。


「とりあえず続き」


「うん!」


 これは必ず為になる。

 剣を出し、向かう。

 振りかぶり、振り下す。

 左手で弾かれる瞬間に手を離し、左手を右側に移動させる。

 赤い粒子が散る。

 瞬間、左手を握りながら左に振りぬく。

 半粒子状で追尾してくるが、先端から剣の形を形成していく。

 当たった感じはあった。


「小手先」


 彼女の右手が左側に移動した。

 剣だった所がそれを切り裂く。

 振りぬき終わると、僕の左手には、剣先が折れたのが具現化されてた。


「もう使えないね」


「君がしたんでしょ」


 少しすると、赤いラインが走り砕ける。

 粒子状にならなかったのは、物自体が存在できなくなったから、分解する必要性がなくなったからだろう。


「どうする?」


 さて、僕は粒子から出す方法しか知らないわけなんだけど。

 だけど、方法がある。

 雄二さんが言っていた。

 正拳は格闘家が最も基礎にするもので、それがスキルになる。同時にスキルは戦い方により習得する。錦戸さんも。

 そう。ここから導き出されるのは。


「第二ラウンドやろっか」


 今度は構えないで走る。

 二メートルくらいのところで、右腕を後ろに大きく振りかぶる。

 粒子を集めるイメージ。

 赤い粒子が右腕に集まる。

 そのまま勢いを乗せで腕を叩きつけるように彼女に触れようとする。

 振り払われる。


「っ!」


 少し痛いけど、先ほどのように吹き飛ばされなかった。

 数メートル後ろに交代する。

 さっきの事でわかったこと。

 粒子同士は相殺される。特に、七光同士は弾くわけでもない状態になる。

 次だ。

 蹴りを入れる構えを取り走る。

 今度は足に!

 赤い粒子があるまって、渦を形成する。

 回転力を載せて飛び上がり、そのまま蹴る。

 今度も弾かれると思ったが、柔らかい感触があり、それに弾かれた。

 え? 何今の?


「君の威力何もしなくても弾かれるのね」


「はい?」


 胸のあたりの装甲が薄くなっていて、そこに赤い線がある。

 その軌道で間違いなく当たった。

 でも柔らかいものに弾かれた。

 そう、粒子を薄くされて身体能力だけで、弾かれたのだ。


「化け物?」


「失礼」


 デコピンする感じで、右手を彼女が弾く。

 緑の球が肩に直撃。

 見えなかった。

 激痛が走る。


「ぐ!」


「痛いでしょ?」


 当たり前のことを聞く。


「この出力が普通。君のは使いこなせてない」


 深く吸う。

 右腕の感覚を確かめると普通に動くことが分かった。

 痛い。でも、やらないと。

 右腕に、赤い粒子を纏おうとするが、炎のように揺らめく。

 その状態で、駆け出す。

 全力で殴る!

 左手で受け止められる。

 顔がのぞく。

 無表情。

 右腕を引き、左腕に集めてわき腹めがけて殴る。

 右手で払われる。

 その勢いは消えずに、体が浮く。

 前のめりになるように制御。

 右腕に力を溜めて、左に振りぬく。

 身体が回転する。

 足に意識を集中させ、そのまま顔めがけて蹴る。


「やっぱり防ぐよね」


「いい線。でもまだ弱い」


 そう言い構えをとってくる。


「やり切って見せる」


 そう呟いた。


少しずつ進められたらと!


もしよろしければ、評価やコメントお待ちしてます!

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