アメ=遠藤亜魅編 第五部
初めて会ったのは、街の中。
ガードレールの上に乗っていて、
はっきり言ったら、めちゃめちゃ美人。
灰色のコートと、真っ黒な髪と目。
思わず、私は見とれてしまった。
ちょっと近づいてみたらすぐ分かる。
血のにおい。
皆が避けて通っていく
理由が分かった。
「あなた、ヒト、殺したでしょ」
なぜかよく分からないけど、私は声をかけた。
「あんた、誰。つーかあんたもヒト殺してるんじゃねぇの?」
「正解。まぁ、あなたの同類っぽいもんかな」
「へぇ〜。あ、もうちょっと詳しく話したい。あたし奢るから、ちょっとおいでよ」
ミーウェイに誘われていった場所は
怪しげなカフェ。
「あたしは木村未兎。あんた、名前は?」
「私は・・遠藤亜魅」
「ふーん。面白い名前」
「あんたもだよ!っと、未兎って呼べばいい?」
「いいよ、あたしも亜魅って呼ぶから、つーか呼ぶつもりだったし
おーい!瑞貴!グレープジュース!あんたは?」
私は、グレープジュースが大嫌いだった。
「オレンジ」
「じゃ、オレンジジュースッ」
奥から出てきたのは
髪がウニ頭の
小柄な少年。
「紹介するよ。高野瑞貴。こいつも同類。あたしの友達」
「ふーぅん・・。ヨロシク。瑞貴」
「ナニコイツ。すんげーむかつく。おい、お前名前は?」
コイツが後のコウヤ。ぶっきらぼうだったので、私も同じように答えた。
「遠藤亜魅」
「うっわー。マジでむかつく。まぁいいや。どーして連れてきたの」
「なりゆきってやつよ」
こうして、小悪魔通販のメンバー3人がそろった
アンナが来るまでに、そう時間はかからなかった