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屍が蠢くこの世界で俺は生き抜く  作者: セロ
知性ゾンビ
8/39

食料調達をしよう

またしても遅れてしまい申し訳ありません。どうぞお許しを……

 突然だが、今俺は割とピンチに陥っている。それはなぜか?

 ついに食料が尽きそうなのだ。もって後1日分といったところだ。

 幸いにも今は朝だ。だからこれから近所のコンビニに行こうと思う。


「なあ実、一つ聞いてもいいか?」


「なんだい?ゾンビになってからの体調とか?」


「まあそれも気になるんだけど……ゾンビになってからお腹空いてる?」


「んーあんまりかな。思ったより食欲を抑えられてるみたい」


 なるほど、ゾンビになっても食欲が減っているのか。これは恐らく知性ゾンビ特有のものだろうな。

 もし無知性ゾンビがそうだったらこんなに人の残骸があるはずが無い。

 よし、もう一つ聞いてみよう。


「んじゃあさ、ゾンビになってから人以外の食べ物を食べたいって思う?」


「ないんだなこれが。不思議だよねゾンビって。やっぱり人間とは似てるところもあるしそうじゃないところもあるし。」


「んーそうなのか……」


 ゾンビってやっぱり人肉以外には興味がないのかもしれないな……まああったら嫌なんだけど。

 さて、時間もいいところだし、そろそろ出発しようか。お手製の武器と食料を入れる用の鞄を持って

 家の外に出るとしようか。


「近所のコンビニまではなるべく足音を立てないようにしないとな……」


「そうだね、私がここに来るまでにも音を立てたおかげで五、六人に襲われたし。やっぱり聴力はいいみたい。」


「そういえば今の実の聴力はどうなんだ?」


 今の話を聞いて凄く気になった。もし聴力が上がっていれば色々と便利だろうしな。


「こんなこと言うのもなんだけどさ……集中したら心臓の鼓動が聞こえてくるくらいなんだよね。」


「……え?」


「嘘だと思うじゃん?本当なんだよ……」


 まさかそこまでいいとは思わなかった。これを頼らない手は無いだろう。


 さて、それじゃ出発だ。慎重に行こう。


 しっかしいざ外に出てみるとあんまり景色変わらないんだよな……まあ横見たら死体があるんだけどさ。

 今の所近くにゾンビはいないようだ。これなら歩いて行けそうだな。

 って思って曲がり角を曲がった瞬間に早速いたよ、それも三人。

 これは隠密行動で切り抜けるしか無いな……他の道だと凄く遠回りになるし。


「実、隠密行動でいくぞ、静かに一歩ずつ確実に歩くんだ」


「おーけー、こう見えても私、影を薄くするのは得意なんだよ」


「え?そうなの?知らなかったよ」


 こんな話をしているうちに気づかずに通り抜けることができた。この調子で進んで行こう。


 しばらく歩いていると、一匹だけ佇んでいるやつを見つけた。これまで何体か見て来たが大体二人以上でいたからこれは

 珍しいケースなのだろうか?

「実、一人見つけた。他にいる気配はある?」


「いや、いないね。折角だしやっつけちゃうか?」


「まあそれもいいかもしれない。この武器も使ってみたいしな」


「あ、私ちょっと戦って来ていい?ゾンビとしての戦いをしてみたい」


「わかった。それじゃよろしく頼む」


 さて、俺は影から見ているとしようか。実、割と攻撃したりするのは好きなのかもしれないな……

 実はゆっくりと近づいていく。まるで無知性の歩き方みたいだ。もしかして真似してたりするのかな?

 でもあいつ大分近くまで行ってるぞ、大丈夫なのか……?


 その瞬間、実が手を振りかざしたかと思えば、ゾンビの頭は胴体から吹っ飛んでいた。

 あれ……本当に実がやったのか?

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