表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
赤道  作者: につき
13/20

神話

例えば

都市は

肥大化した

引きこもり


空を断ち切る無数の電線

土を殺し続ける紺の舗装

雲を撃ち抜く歓楽の閃光


見えない境界線を跨ぐ時

人々の面に表れる驚きを

わたしは何度となく見た


 しまった

 こんなところまで

 知らぬ間に来てしまった

 ここでは隠れることはできない

 むき出しで顔を晒すことになる


慌てて引き返してしまう

ここでは借り物の言葉は

偽物の陳腐でしかないと

己を絞り出し続けるから


私たちはずっと

都合の良いことばかりを

見たいことばかりを見ている

そして……

わたしたちが

この星に引きこもってから

一万年以上が過ぎてしまった

或いは

この星が

太陽系に引きこもってから

四十六億年ぐらいになるのだから

もう既に

時は満ちている

閉ざされた窓の外からは

激しい波音が止まない

巨大な帆船が近づいている


我等をテリトリーからおびき寄せ

懐かしき未知へ浚おうとする者たち

かつて剥き出しであった古代人たち

もはや隠す術すら失った未来人たち


これは人類の船だ

帰結を拒絶する

グニャグニャとした

定まらない引きこもりより

飛び出していく抗いの船だ

旅立ちの時は選べない

その時は近づいている

もう直ぐだ

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ