ガシャドクロ
この話は選択肢の答えです。第七十話を読んでいないなら、そちらからお読み下さい。
「ガシャドクロに決まってんだろ? でも確か、今はどうなってるかわからないって言ってたよな?」
「おぉ、流石じゃな。よく覚えておったな。うむ、確かに今もガシャドクロが鏡を持っているとは言い切れんな。じゃが、手掛かりがない今は、ガシャドクロを見つけるしか方法はないのじゃ」
「見つけるって、何処にいるかわからないのか?」
「およその見当はついておるが、定かではない。それより今は、甘寧達を追うことが先決じゃろ?」
上手く話をすり替えられた気もするが、妖怪大翁の言ってることは正論だ。それに、義経達の怪我もあるし、草薙の剣だって一本だたらが鍛え上げてるしな。
「じいさんの言う通りだ。急がば回れってな」
「そういうことじゃ」
納得のいったオレは、道なき道を突き進んだ。
暫くすると、轍に馬車の車輪がハマって動けなくなっている旅人が目に入った。
「ほら、もっと押せよ」
「十分押してるよ。これ以上は無理だ!」
困っている人を放ってはおけない。この旅で、新たに芽生えたオレの良心が、自然と二人に手を差し伸べた。
「手伝おうか?」
「そいつは有難い。轍にハマって動けなくなっていたんだ」
「オレに任せておけ。水天翁出番だ」
旅人を助けるべく、オレは水天翁を具現化した。水天翁は、片手一つで轍にハマった馬車を脱出させた。
「こいつは凄い妖怪だ。アンタ一体……」
「鬼骨王を倒すテイマーと言った所だ」
「何?」
オレがそう言った瞬間、二人は表情を曇らせ言った。
「お前が、鬼骨王様の言っていた邪魔なテイマーだな? これは都合がいい。おい、飛頭蛮! こいつを倒せば俺らの株が上がるぞ」
「おうよ、蛟。俺達はついてる。やっちまおう」
どうやらオレの助けた旅人は、鬼骨王の部下だったようだ。こうなりゃ、やることは一つ。オレは水天翁のバトルフォースを展開した。
水天翁 LV23 ランクA 特性 水に強い
HP305 MP58
攻撃力70
素早さ53
1 クリティカル
2.3 通常攻撃
4 ミス
5 プラチナの爪
6 濁流
「ほう、流石に片手で馬車を押しただけのことはあるな。だがな、俺らを甘く見ない方がいいぜ」
飛頭蛮はそう言うと、本当の姿を現した。
飛頭蛮 LV20 ランクB
HP205 MP20
攻撃力45
素早さ25
――飛頭蛮……通常は人間の姿をしているが、夜な夜な首を外し攻撃を仕掛けてくる妖怪。中国から渡って来たといわれている――
飛頭蛮が本当の姿を現すと、蛟も負けじと真実の姿を晒した。
蛟 LV20 ランクB 特性 水に強い
HP195 MP15
攻撃力35
素早さ15
スキル『水鉄砲』
――蛟……飛頭蛮と共に中国から渡って来たと言われている水神。水を自在に操ることから、水の精とも呼ばれる――
二体相手だが、大したことないなと、オレはニヤリと笑った。気を付けるべきことは、蛟の属性が水天翁と被っていることぐらいか。
「水天翁、軽く捻ってやれ」
オレは、DDを握り締めながらそう言った。




