☆第二十五話 一反木綿VS河童
川姫はバトルフォースを展開する。
一反木綿 LV8 ランクなし 特性 浮遊
HP54 MP5
攻撃力8
素早さ25
1.2.3 通常攻撃
4.5 ミス
6 巻き付き
川姫はバトルフォースを展開したものの、力量がない為一反木綿の力を最大限に引き出すことが出来なかった。しかし、タクマが居ない今、一反木綿を操れるのは彼女しかいない。
「俺っちの力が発揮出来ないとは、こりゃ、不利だぜ。と言いたいとこだが、ちゃんと奥の手はあるぜ。川姫の姉さん、ほらよ」
一反木綿が川姫に渡した物は、DDに似た紅く染め上げられたダイスだった。
「これは?」
「DFD……即ち、ディフェンスダイス。一回の戦闘に一度だけ使用できて、攻撃を無効化か半減してくれるダイスだぜ。偶数なら無効化、奇数なら半減ってな感じだぜ」
「へぇ、役に立ちそうね」
「だけど、使い所を見極めんのが難しいんだ。やれるかい?」
「タクマさんが居ないから、やるしかないわね」
「頼んだぜ」
「姉さん方、そろそろいいべか?」
「いいわよ」
河童 LV10 ランクD
HP??? MP??
攻撃力???
素早さ???
スキル『水鉄砲』
「木綿ちゃん、妖怪百科事典がないから、全てのステータスがわからないわ」
「お雪の姉さん、それは仕方ないこと。あとは川姫の姉さんと俺っちを信じてくれ。HP以外は戦えばわかるってもんよ」
「確かにそうね。川姫、木綿ちゃん、頑張って」
「おう」
河童の前に出る一反木綿。静寂の中、お互いを睨み付ける。先手をどちらが取るかで、まずは素早さが明らかになる。
「八卦よ~い。のこった~」
河童は沈黙を破り、駆け出す。どうやら素早さは河童に分があるよだ。
河童は軽やかな身のこなしで、一反木綿に一つ二つとパンチをぶちこみ12のダメージを与えた。――HP42/54――
必殺技ではない今の攻撃。つまり通常攻撃は、"12"のようだ。
「一反木綿さん、こっちも反撃よ。それ~」
川姫の振ったDDは3を示した。即ち、通常攻撃。
「了解。河童野郎、俺っちの攻撃受けてみな」
一反木綿は体を鞭のように振るい、8のダメージを与えた。――ダメージ合計8――
「やっぱりHPは、わからないのね」
「心配するなって、俺っちに任せろって」
川姫と話し込む一反木綿に、河童が忍び寄る。
「余所見してる暇はないべ。うりゃ」
河童は素早く一反木綿の背後に回り込み、重いパンチを繰り出す。一反木綿は12のダメージを受けた。――HP30/54――
「いてぇぇ。マジでいてぇ。ちくしょ~。川姫の姉さん、次だ次」
「わ、わかったわ。あんなに女子が苦手だったのに、人が変わったようだわ」
「何か言ったか? 早くしようぜ」
川姫は催促され、DDを振った。出た目は6。伝家の宝刀"巻き付き"だ。
一反木綿は空を駆け抜け、河童の体に巻き付く。背中の甲羅も、頭の皿もぐるぐる巻きだ。その姿はまるでミイラ男――。
「これがどうしたべ?」
「お楽しみはこれからだぜ」
一反木綿はギシギシと音を立て、河童を締め付けていく。グイグイと肉にめり込むその木綿は、凶器とも言える。
5ダメージ……4ダメージ……7ダメージ……三回に渡る巻き付きは、合計16ものダメージを与えた。――ダメージ合計24――
「はぁ、はぁ、今のは死ぬかと思ったべ。もう許さねぇべ。喰らえ、水鉄砲――っ!」
河童の背後に、三途の川の水が集まる。これはもはや水鉄砲どころの話ではない。巨大な津波レベルだ。
「くそ、マズイことになっちまったぜ。どうする? 川姫の姉さんよ。DFD使うか?」
「う~ん」
「考えてる暇はないぜ」
川姫はDFDを振ったなら、『振る』へ。
川姫はDFDを振らなかったなら、『振らない』へ。
どちらか選択し、未来を切り開いて下さい。




