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渡す

これは選択肢の答えです。第九十六話を読んでないなら、そちらからどうぞ。

 お雪の命には代えられない。


 止める川姫達を振り切り、オレはしぶしぶ勾玉をバックベアードに差し出した。


「素晴らしい……これが勾玉か……。ふぬっ!」


 バックベアードは勾玉を強く握り締めると、何やら呪文のようなものを唱えた。すると勾玉は音もなく砕け散った。

 それと同時に宙吊りになったお雪に、衝撃波を放った。

 お雪は床へと強く叩き付けられた。


「貴様――っ! 何てことを!」


「我が約束を守ると思ったか? だから貴様らは甘いというのだ!」


「くっ……」


 確かにオレのやったことは甘かったかも知れない。でもそれはお雪を思うからこそだ。


「タ……クマ……」


「お雪――っ! 死ぬな!」


 夥(おびただ)しい量の出血――色白のお雪が次第に真紅に染まっていく。


「オレはもう……何もいらない! お雪……オレはお前が居てくれるだけでいいんだ。愛してる……」


「あり……がとう……タクマ……私も……」


「お雪――っ!」


 オレはより冷たくなっていくお雪に、唇を重ねた。


 失って初めて気付く大切な人――。オレの目にはもうお雪しか映らなかった。


「呆れた物だ。貴様もそいつの場所(ところ)に連れてってやろう! 死ね!」


 バックベアードは怪しく目を光らせると、オレとお雪は抱き合ったまま石になっていった。


 後悔はない――永遠(とわ)にお雪と一緒に居れるのだから――。



BAD END



残念ながらBADENDです。選択肢を選び直してください。

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