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15-ルビー様を素人呼ばわりとは許せませんね


 ルビー様考案のカツアゲが成功しました。

 見逃してあげるかわりに、アイテムを要求する手法。

 そして、アイテムを落としたことを確認してキル。


 アイテムも手に入って、競争相手のフレンドに迷惑をかける。


 ダーク路線に走った私達にはピッタリの戦術です。


「やっほー、サファイアちゃん。ナイスキル」

「ルビー様も、ナイスキル!」


 ハイタッチ!

 慎重さでルビー様は手がはいではなかったけど、ハイタッチ。


「でも、カツアゲって大丈夫でしたか?」


「大丈夫、大丈夫。『サファイアちゃんから攻撃はしない』っていう約束だし、サファイアちゃんが使ったのは攻撃じゃなくて『ご褒美』だし、最後のトドメを刺したのはアタシだしね」


 だしだし、可愛いルビー様。

 そうだ、今度私の出汁で、特製ドリンクでも作ろうかな。どれくらい、体を洗って、加熱殺菌すればいいか、調べてみよう。


「それもそうですね!」


 何はともあれ、初連携PKは大成功です。

 普通に倒しただけじゃ、相手がレッドネームでない限り、アイテムドロップがありません。

 だから、PKはただ迷惑行為です。

 

「さーて、アイテム、アイテム」


 ルビー様は、さっきの(見た目が)盗賊さんが落としたアイテムの確認を楽しそうにしてきます。


「ふむふむ、ちゃんとNFTアイテムみたいだね」

「やりましたね」

「……よし! 私らの存在が認知される前に、カツアゲしまくるよ!」

「よく分からないけど、おー!」


 こうして私達は、あと二人組に同じ戦法を使って、アイテムのカツアゲに成功するのでした。

 


★☆


 私達の放課後PK活動(休日も含む)を始めて、二週間くらい経ちます。


 巷では、暗殺姫の二人組として、お祭り状態みたいです。


 本来、PKは長続きしません。

 フレンドの数がパラメーターに補正がかかるこのゲームで、PKはフレンドを裏切る行為。PKをすればフレンド全員に重いペナルティが発生するから。


 そんな環境で、同じプレイヤーが何度もPKを繰り返す。それは実現が難しいのです。


「最近、カツアゲが成功しませんね」

「だね、もう潮時かなー」


 いつもの狩場。

 ビギナー向けのPVPエリア。

 私とルビー様は木の上で作戦会議をしています。

 

 私達のカツアゲ戦法も噂が広まり、なんなら、私達目的で接触してくるプレイヤーばかりです。

 

「ルビー様、次はどうしましょうか?」


 風でなびく綺麗な黒髪、赤い瞳は名前の通りルビーのように澄んでいて、白い肌はお餅のように。


 大きすぎないお胸にお尻。

 リアルの私はどこもかしこも重くてデカいから羨ましい。

 リアルのルビー様は体型はもうちょっと貧相だが、私はどっちも大好きだから問題ない。


「もうちょい同じ狩場で、人来なくなるまで遊び続けようぜ」

「その心は!」

「フィールドの難易度高いと、組織的にMPKや狩りをしてるわけだから、敵対視されると面倒!」

「まるで仕事みたいですね!」

「トップ層は、マジでこのゲームだけで生計立ててるって噂だしね。いくら私達が単体でそれなりに強くても、ガチのガチガチで正統プレイしてるトップ集団とやりあえるとは思えない」


 ゲームにそこまでの情熱を捧げる集団が本当にいるのかは怪しいところですが、ルビーさまが言うなら間違いないですね。


「じゃあ、今日もいつも通り私が特攻するね」

「うーん、今日はアタシもサファイアちゃんに同行するぜ」


 ルビー様のイケてるウインク。 

 サファイアの心はもう盗まれてますよ? 


「やったー! ルビー様と一緒だよ!」

「喜びすぎじゃん」

「一人で先行するのも寂しいですよ」

「アタシも一人で待機は心細いんたぜ?」


 ルビー様に抱きつく私。

 いい匂い!


「おいおい、甘えるのは、あとだぜ子猫ちゃん」

「にゃーん」


 こんな感じで楽しくゲームができるって幸せだな。


★☆


 鞭技――『天地双龍打』!


 しかし、防壁のようなもので防がれました!


「へへ、アンタらが噂の暗殺姫だろ?」


 盾を持ってます。すごく大きいやつです。硬そうです! クリティカルが発生したのにピンピンしてます!


「ヤバっ、対策されてるわ」


 ルビー様は苦虫を噛んだような顔をしながら、魔法詠唱の準備に入ります、


「当然だろ、いくらお前らが強いって言っても、雑魚狩り専門だろ?」


 盾を持った大男の後ろには何人も仲間がいます。

 大剣を持った鎧のアタッカーの女性。

 杖とローブのマジックキャスターの男性。

 弓を持ったガンナーの猫耳少女。

 メイスを持ったヒーラーのシスター服。


「――うわっ、危な」


 物陰から投げナイフが飛んだ来て、ルビー様の詠唱を邪魔されました。


 伏兵にもう一人。

 パーティー上限の六人で行動しているみたいです。


 もしかして、絶対絶命なのでしょうか。

 いえ、こんなところで、私とルビー様の時間を邪魔されるわけにはいきません。


「しゃーない。大技は使えないみたいね」


 ルビー様は杖に簡易な魔法陣を纏わせ、杖を空へと掲げました。


 ――『フレイム・オーラ』!


 私とルビー様の周囲に炎のリングが2つ、クロスしたエフェクトが発生しました。


「属性エンチャントでどうにかなると思ってんのかよ。炎耐性の装備にスイッチすれば、耐性でダメージ軽減されるんだぜ、素人かよ」


 カッチーン!

 ルビー様を素人呼ばわりとは許せませんね。

 

 鞭技――『天地双龍打』!


 ルビー様を馬鹿にした報いだ!


「効かねぇよ!」


 2頭の龍が炎のエフェクトを纏い、大盾へと突撃。

 天龍は盾を破壊して、地龍が大男を穿ちます。


「―ガッ!」


「な!」

「嘘でしょ!」

「なんで!」

「……!?」


 後ろで守られている人達は、タンクが一撃でダウンさせられて驚いているみたいです。


「ルビー様の愛を舐めないでくださいね!」


 ドヤッ!


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