Number.14 バッド・ナイト
「ふむ...魔王軍への招待状ね...」白い椅子に座るのは白いフードの男。横に白いスーツの秘書と思われる人間を立たせている。
「招待状で魔王軍に入って、それで......その後は?」
「勿論、"ケントゥリア・1"に。」白フードと互いに笑顔を向け合った。飛び切り挑発的なものだが。
こいつ......ペリセデューの責任者は、個人的にどうも気にくわなかった。
「......いいだろう。私の名で、魔王軍への招待状を出してあげよう。ただし...」白フードは、自身の掌から眼球のような物体を出現させて見せた。
「この"使い魔"を、君たちにつける。お目付け役というわけだよ......ぜひとも、魔王軍に入る者として相応しい行動をしてくれたまえ。」使い魔とやらが、こちらにフワフワと移動してきた。
「...分かっております.........ん?」深々と頭を下げたとき、白フードの隙間から彼の髪が少しだけ見えた。
「どうかしたかね?」
「......いえ。」手短に返事を済ませ、扉を開けて部屋を出た。
...赤色の髪か......面白い。
扉の向こうから、白フードと白秘書の会話が聞こえてくる。
「それで......見つかったのかね。私の娘は?」
「おおよその位置は分かっておりますが......レジスタンスの拠点に入ったようです。」
娘...!やはりそうか......!
ニヤリと妖しい笑みを浮かべた。自分を待っていた部下が薄気味悪そうにこちらを見ていたが、そんなことは気にも留めなかった。
『私こそトリオウス第16代国王、"アッシュ・シスクード・トリオウス"である!!』
その言葉は、その名は、レジスタンスたちを黙らせるには十分すぎるものであった。
『我々の時代は既に終わっているんだ...トール...』
『イルマッ!!』シスクトが止める間もなく、魔王とハスファドは炎の中へと戻って行く。
『お前には...そいつらを率いる力も...率いる資格もない!!』シスクトから...そして、歴代トリオウス国王から賜わった剣を、再び握りしめた。
「......う...」奇妙な夢で目が覚めた。見慣れない天井をしばらくぼんやり眺める。
レジスタンスのリーダーを名乗る男、ハスファド・イルマは、驚くほどあっさりと我々を迎え入れてくれた。
理由を聞いても、笑顔で額をトントンと叩くばかりであった。
そんなにいいものなのかね......これは?ベッドの横に置いてある頭飾りを触ってみる。
取り付けられた赤い宝石は、自身に触れる指をツルツルと滑らせた。
こんなことをしていても仕方がないと、頭飾りを持ってベッドから立ち上がった。
つけなおしながら、ハスファドの言葉を思い出す。
「ちょうど3部屋空いている、案内しよう。特別監禁とかはしないから、自由に出入りするといい。ただ、変な気は起こすなよ?」
変な気...か。苦笑いを浮かべながら、ドアの取っ手に手をかけた。
予知
分類:???
自身に関係する未来を映し出す魔法。
夢を通じて映し出すこともあれば、その未来が確定した瞬間に見せてくることもある。




