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王都ドラゴン魔法薬店~妖精達と一緒にスローライフ~  作者: 三和土
第三章 生活環境を整えよう
56/73

056.方針が決まりました

 幸いな事に、蜘蛛型の魔物自体がそれ程種類が多くなかった。

 いや、実際は種類自体はそれなりに有ったんだけど、割と進化系というか同系統のが多かった。

 それから、毒を持っている種類もそれ程多くは無かったのもある。

 大体五系統ぐらいだったから、生息地はざっと確認したけど、毒の種類と毒消し薬の作り方は一応全部控えておく事にした。


「有難い事に、大体生息地域で毒消し薬の素材の大事な奴が採取出来るのな」

 そして有難くない事に、強い魔物の毒などはその魔物の毒自体が素材として必要になっていた。

 とは言え、こちらは割と過剰戦力気味なので、戦いたくないとかそういった個人的な感情を抜きにすれば、該当する魔物を倒して素材を手に入れる事はそれ程難しい事では無い筈だ。


「問題は、本当にヒース君のお父さんを噛んだのがウィルウルマイヨールだったとしたら、毒を消しただけじゃ治らない可能性が高いんだよなあ……」

 人の住む所には居ない魔物のために、それ程資料は多くなかったけれど、魔物辞典には毒によって内臓の出血が有る事が書かれていた。

 それが本当なら内臓まで治療できる薬と、補助的ではあるが造血薬も必要になるだろう。


「上級回復薬だと、腕とか切り落とされても失くさなければくっ付ける事が出来るけど、臓器が破壊されているのだと効くのかなあ……」

 いっそ腹を切り開いて、上級回復薬を全体に掛けたら効くのだろうか?


「どちらかと言うと、再生薬ではないか?」

 切り落とされて失くした腕を生やしたりする方の薬だろう。と必要な素材などを書き出した紙を手に取って、ユースタスは言った。


「うわ~、やっぱりそっちかな? 再生薬ってお幾らぐらいするんだろう」

 上級回復薬が銀貨五十枚ぐらいだけど、多分それより高いんだろうなあ……。

 ヒース君に請求しても払えるかどうか分からないし、というかもうここまで関わってしまって、情報だけ渡して頑張ってね何て無責任な事が出来る訳も無い。

 調べた段階で、ヒース君の村に行って魔物を倒して毒消し薬を作って、お父さんが元気になる所まで見る心算なのだ。


「上級回復薬の倍以上はするだろうな」

 軍の方でも、なるべく落とした腕や足は拾って戻って来いと言われているぐらいだし。とユースタスは中々にブラックな事を言って笑った。

 ちなみに後でアイビン先生に確認したら、上級回復薬の五倍ぐらいのお値段だそうです。金貨二枚と銀貨五十枚分……。


「期限が切れそうで廃棄間際の奴が有ると良いんだが……」

 とユースタスが言うものの、アイビン先生にこき使われていたから知っているけど、再生薬ぐらい貴重な薬になると、あらかじめストックを作って置かないんだよね。

 上級回復薬をぶっ掛けて何とか繋いで、その間に再生薬なり何なりを作れば良いって感じらしい。

 上級回復薬は流石に常備して置かないと、生死に係る事も有る訳で、そしてケチケチしてもどうせ消費期限が来てしまうからと、割と豪快に使っているみたい何だよね。


「再生薬は魔物の素材も使うからなあ……」

 道中で素材を集めてとかもちょっと難しいんだよね。


 立て替えられない事も無いけど、ヒース君は払えないだろうし、だからと言って俺が被るのも……まあ他に方法が無かったらその時は……って感じかもしれないけど。

 素材の買い取りだけなら、薬よりはずっと安いだろうし。何せ作るのに大量の魔力を使う薬に関しては、貴族しか出来ないからかなり手間賃が吹っ掛けられている訳だし。


「南の森のお土産でもチラつかせれば、アイリーンならちょいちょいっと誤魔化してくれる気がするがな」

 素材自体が古くなっていたとか、幾らでも理由は出て来るだろうし。

 師匠に甘えるのも弟子の特権だぞ。とユースタスは悪い笑みを浮かべる。


「う~ん。言ってみる価値は有るかも?」

 とは言え、もう大分遅い時間になっていて、今から押し掛けた所で研究棟の下働きも動いていない様な時間だから、素材を強請りに行くのは朝になってからの方が良いだろう。


「よし、そうと決まれば一旦家に帰って、店を空ける間のストックを作ったりとか、ヒース君の村に行くための旅行の準備とかしないとだね」

 往復に掛かる日程の分と、向こうで薬を作ったり経過観察したりするので、半月分ぐらい有れば何とかなるだろうか。

 元々デニス達が張り切って薬草を集めて来てくれているから、ストックには余裕が有る筈だし、足りない分は乾燥させた素材を使えば良いだろう。込める魔力の量を気持ち増やせば、回復量自体は変わらない物が出来るだろうし。


 ヒース君の村にも薬師が居るって言ってたけど、道具は借りれるのだろうか。材料が現地調達だから、器材が無ければ毒消し薬が作れないんだけど。

 いざとなったら替えの利かない器材に関しては、壊れない様に梱包して持って行くしか無いだろう。その事もヒース君に確認しなければ。


 後は、道中の食料と、野宿出来るようにマントなり毛布なりも買わなければ。

 まあ、ユースタスが居るから狼の姿になって貰って、寄り掛かって寝れば寝心地はそれ程悪くないだろうし。

 ヒース君の分の荷物も用意しないとだし。


 やる事が一杯有りすぎて、寝ている時間は有るだろうか?

 やらなければならない事が沢山有る時はどうしていますか? ちゃんとどれからするか計画を立てる方ですか? 私は思い付いた順に潰して行く方です。余り効率が良いやり方じゃないですね。


 それはそうと15万字を越えました。

 目の前だけ見て歩いていたけど、何とか進むものですね。

 感想なども頂けたりと、とても嬉しいです。

 まだまだ続きますので、よろしくお願いします。

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