あらすじ1 「転生」平井和正著
放課後、高校三年の少女二人は帰宅のバスを待っていた。
活発そうな少女・みどりと内気そうな少女・由紀。
幼馴染とも言える少女ふたり。
由紀の秘めたる思い人、江島の事で、みどりは彼女をからかう。
そこへ偶然にも江島本人が現れ、みどりのからかいは更に執拗になるのだが……
その時、運転を誤った大型トラックがバス亭へ突っこむ大惨事が起る。
無傷で意識を取り戻した由紀は、同様に無傷なのに性格の一変したみどり、消息を断った江島、そして自身に起る怪現象に困惑するのだったが……
平井和正初期中短編の傑作中の傑作。
特に初期の、虎の時代と呼ばれる中短編群で、情念の作家とまで称された平井和正先生の作品としてはかなり異色な作品。
時としてグロテスクな、あるいは人の心の闇に触れそうな描写がありながらも、とても美しい物語。
たぶん最初に読んだのは高校生の時。角川文庫の短編集(タイトルは忘却の彼方)に収録されていたものだったと思う。
書かれた年代は異なるが(ほとんど筆者が生れた年に発表)対象読者層が高校生だった事もあり、当時の筆者の心にも相当刺さった筈。
なのについ最近まで思い出さなかったのは、平井和正先生の超長編作品群を追っ掛けて圧倒されていたから、だと思う。
諸事情により手放さざるをえなかった(リム出版のハードカバーとかハルマゲドンの少女とか持ってたんですよ~。同時期に全部失くしてしまったけど)サイボーグブルース読みたさに、つい最近購入した「日本SF傑作選4 平井和正」(ハヤカワ文庫:1520円+税)の第一部を締め括る中編として収録される。
地元の結構大きな書店で購入した同書の奥付が初版初刷(2018年)だったのは嘆いたら良いのか苦笑ったら良いのか悩みどころ。
ちなみに拙作「レディ・ブルー」は「サイボーグブルース」へのオマージュのつもり。
しかし、本文より長いあとがきとは、こはいかに……




