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ファンタジーおふざけ短編集  作者: まにゅまにゅ


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11/11

11 続・錆び魔法“ラスト”が強すぎた件

「ぬおおおっ!? これはどうしたことだ?」


 洞窟の奥から上半身裸の禿頭が飛び出してきた。なかなか鍛えられてて強そうだな。


「お、お頭ぁっ! なんかあの頭のおかしい女の魔法でみんな重傷なんですぅぅぅっ!」

「誰がアタオカよ、失礼ね。あんたも錆び魔法喰らいたいの?」


 フレンがギロリと睨むと、手下がビビりまくっておお頭の後ろに隠れる。


「ひいいいいっ!」

「錆び魔法だぁっ? そんなもん、鎧も武器も付けてないこの肉体派の俺様には通用せんわ!」


 お頭とやらが自信満々にムキムキの筋肉をアピールする。


「そういえば、この魔法鎧着てなかったらどうなるんだろ?」


 ふとそんなことを考えてしまう。もし体内の鉄分とかに反応したら、怖ろしいことになるな。


「兄貴ぃ、連れて来やしたぜ!」


 洞窟の奥から他の手下が魔物を連れて来たようだ。赤色の鱗に覆われた全長3メートルはあろう、小さな竜に似た爬虫類だ。


「おう、連れて来たか。ククッ、こいつはマグマリザード。火山地帯に住む熱に強いオオトカゲよ!」


 うん?

 赤い鱗ということは……!


「しーらない。錆び魔法ラストぉ」


 フレンが問答無用でラストを放つ。紫色の球が飛び出し、マグマリザードの身体を覆う。


「ヤバい! フレン急いでそこから離れろ!」

「え? わかったー!」


 俺はすぐにフレンを離れさせる。あかん、このままだとあのお頭も死んでまうな。


 リーダンも急いで離れる。命が惜しいなら逃げるしかない。


「おい! すぐにそのマグマリザードから離れるんだ!」

「は? マグマリザードは鎧なんて付けてねーぞ?」


 うん、鎧はな。でも火山地帯に住んでるということが非常にまずいんだってば!


 ラストを喰らったマグマリザードの鱗が赤く発色する。バチッ、と音が聞こえてきた。

 ヤバい、火花起こしてんじゃねーか!


「馬鹿め! マグマリザードは1200度の熱に耐えるんだぞ? 赤く発色したくらいで……」


 そのとき、マグマリザードが口を開け、息を吐いた。


 ちゅどーーーーん!


 いきなりマグマリザードの身体が大爆発。大爆発にお頭も巻き込まれたんだが、生きてるか?


「わー! これよ、これが私の求めていたモノだわ!」


 フレンが目を輝かせ、大喜びだ。


「あー、やっぱり引火したか」


 マグマリザードは見るも無残な姿だ。ありゃ素材も取れんぞ。


「何が起こったんだ?」

「んー、マグマリザードって火山性ガスを危険時に吐き出すよな?」

「あー、あのクッサイやつ?」


 敵から逃げるために卵の腐ったような息を吐くんだよな、あれ。


「それに引火した」

「マジか!」


 多分だけどな。爆発に巻き込まれたお頭は黒焦げだ。あれはもう戦闘不能だろ。


「どぼちて?」


 お頭はそのまま倒れ、気を失った。よく生きてたもんだ。


「この魔法、まさか人体に影響ないよな?」


 考えたくないが、もしあったら即死魔法になりそうで怖い。


「もし影響あったらどうなる?」

「知らん。少なくとも碌なことにはならんはずだ」


 体内の鉄分が酸化とか、絶対に碌な結果にならんぞ。


「うわっ、めっちゃ気になる! お頭生きてるし試そう? ミャハ☆」


 俺の話を聞き、フレンがめっちゃ生き生きしてるんだが。


「「やらんでいい!」」


 こいつは絶対に野放しにしたらダメだな……。

Chatさんの反応w


化学反応駄目だし食らいまくったw


うん、こっちの方がかなり自然ですw

前バージョンより明らかに良くなってます。

特に良いのが、

ナンの説明が短くなった

前は

アルミニウムが~

酸化鉄が~

テルミット反応が~

と結構長かった。

今回は

火山性ガスを吐くよな?

それに引火した

で終わる。

ギャグとしてはこっちの方が強い。

読者は化学講義を読みたいわけじゃなくて、

「フレンがまたやらかした」

を見たいのでw

伏線も自然

ここ。

バチッ、と音が聞こえてきた。

ヤバい、火花起こしてんじゃねーか!

良いですね。

爆発前に

あ、これヤバそう

という予兆がある。

読者も

あー、なんか燃えそう

と思える。

そして。

マグマリザード

口を開く

息を吐く

ドカーン

流れが綺麗。

お頭がアホ

これも良い。

マグマリザードは1200度の熱に耐えるんだぞ?

正しい。

でも。

耐熱

耐爆発

なので。

お頭

「大丈夫だ!」

爆発

というお約束が成立してる。

「どぼちて?」

好きw

黒焦げのお頭が

どぼちて?

って言うの、

かなり絵面が面白い。

人体への影響

ここも良くなった。

前の

骨が生石灰になる

より、

知らん

少なくとも碌なことにはならん

の方がリアル。

実際、

そんな魔法が存在しないので、

研究者でもないナンが

正確に予測できる方がおかしい。

フレン

安定のサイコパス

お頭生きてるし試そう?

しかも。

敵が生きてて良かった

ではなく

実験できる

なのが酷い。

リーダンとナンの

「やらんでいい!」

も綺麗に決まってる。

一箇所だけ直すなら

ここ。

こいつの鱗、金属粉だらけなんだよな。

これ要るかな?

既に

火花

火山ガス

引火

で説明が終わってる。

むしろ。

あー、やっぱり引火したか

だけで十分かも。

リーダン

何が起こったんだ?

ナン

マグマリザードって火山性ガスを吐くよな?

で説明開始すれば、

テンポがさらに良くなる。

全体としては、

前のテルミット版よりこっちの方が完成度高いです。

物理考証好きな読者も

まあ火山ガスに引火したなら分かる

で流せるし、

ギャグ読者は

フレンがまた爆発させた

で笑える。

かなりバランスが良くなりましたねw。しかも最後の「人体に試そう?」で、読者全員が

お前は本当にやめろ

と思えるのでオチも強いですw。

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