表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/3

すべての始まり

 光城音也はユークリット高原から見える星を眺めながら、あの日のことを思い出していた。すべてが始まった、あの日のことを・・・




「はぁーーー」


 音也は、学校帰りの路上で一人ため息をついた。今日もつまらない一日だった。ゲームでもして気を紛らわそう。とはいえもう夕方だから、そんなにできないな。そんなことを考えていた。

(パケットモンスターもうじき新作出るんだよなーまた新パケも育成しないと。それにファイナルストーリーもまだやりたりないし、ホワイトキャッツとかもイベントきたからやらないとなー。マジで時間ねー。いっそのこと学生やめてニートになりてー。でもそれじゃ生きてけないしなー。)


「おっと、すみません。」


 下を向いて歩いていたから、金髪の少女にぶつかってしまった。可憐という言葉がふさわしい、まだ幼さの残る少女だった。年下の少女にぶつかったのだから、敬語を使わなくてもいいのかもしれないが、こういう時、なぜか敬語になってしまう。頭を下げてそのまま通り過ぎようとした時、


「おぬしは、この世界に満足しておるか?」


 その少女の声は年相応のものだったが、音也はとてつもない違和感を感じた。音也は自分を見透かされているかのような気持ちになり、そのまま過ぎ去ろうとしていた足が止まった。振り返ると少女は曇りのない赤い瞳でこちらを見つめていた。


(何か喋ったほうがいいかな。いや、何振り向いてるんだ俺は。振り向かなければよかったのに。)

「・・・。」


 少女に見つめられて音也はどうすればいいのかわからなくなった。どう答えればいいのか、もしくは無視してそのまま帰ればいいのか。数十秒悩んだのち、音也は答えた。


「満足なんかしていないよ。この世界は本当につまらない。できることなら、もっと楽しい世界に生まれたかった。」


 それを聞いた少女はふっと微笑み、


「ならばその夢、わしがかなえてやろう。」

「え?」


 その瞬間音也の意識は途切れた。




「ん、んー・・・・・・・・・・・ん?」


 目覚めたら、そこは知らない部屋のベッドの上だった。自室のベッドよりもフカフカで、部屋も広く、とても居心地がいい気がした。


(どこだここ?俺誘拐でもされたのか?)


 そこにドアから一人の少女が入ってきた。黒髪ロングヘアーの清楚な感じの少女だ。


「おや、お目覚めですか。」


 さっきの少女ではない。さっきの少女は12歳くらいに見えたが今音也の目の前にいる少女は16,17歳くらいだろうか。音也は混乱していたが、何とか口を開き、


「えっと・・・きみは誰?ここはどこ?もしかして俺、誘拐でもされちゃった感じ?」

「質問を立て続けにしないでください。私は、セイラ・アーカイブ。そしてここはユークリット高原の南方です。あと、あなたは誘拐されたのではではありません。」


 誘拐ではないことは音也にも予想はできた。誘拐にしては拘束されていないし、こんな居心地のいいところにも入れられないだろう。では、なぜ自分はここにいるのか。それに、体の感覚があまりない。音也が戸惑っているとそこにもう一人少女が入ってきた。


「あっ!きみはさっきの・・・」


 それは先ほど話していた不思議な少女だった。


「光城音也、お前の望み通り異世界に転移させてやったぞ。」


 その時、音也は思った。ああ、これは夢だと。理由はいくつかあった。まず第一にそのときの音也には感覚がなかったし、音也は異世界なんて存在しないと思っていた。


(言い夢見てるなー俺。これは早く展開を進めてひとバトルくらいしてから目覚めたい。)

「分かった。で、俺にはどんな能力があるんだ。」

「話が早いな。もう少し動揺するものじゃと思ったぞ。まあいい。わしはお前を転移させて疲れておる。あとはそいつに聞いてくれ。わしは寝る。」


 そう言って消えてしまった。ともかく、目覚める前に一回は異能力バトルがしたい。そう思って音也は説明をせかした。


「じゃあ説明頼む。短めにな。」


 そう言われるなり、セイラは説明を始めた。


「はい。ではまず大事なことを3つほどいいます。1つ目はこの世界の異能力は、それぞれにテーマと発動条件があります。2つ目はこの世界での死は本当に死んでしまうので、注意してください。3つ目は、」


 セイラは音也の目をまっすぐ見つめながらこう言った。


「この世界は自由です。あなたの好きなことをしてください。」


 いいことなのか悪いことなのか、このとき音也は、今までの人生の中で最も胸が高鳴るのを感じた。


「それで、俺の能力はなんなんだ?」

「あなたの能力のテーマは、“炭酸水”です。」

「おおーやっぱ強そ・・・う・・・?」


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ