EP1-3 兄妹でカレーライス
EP1-3 兄妹でカレーライス
パタパタと足音がすると、玄関に長男の桜夜兄さんが迎えてくれた。
「大きくなったね〜!2人とも〜!」
嬉しそうな明るい声で言うと片腕づつ回して私たちを抱きしめた。ちょっと、上がれないんだけど!とツンと紅音が言うと、ごめんごめんと言いながら、思春期かぁとしみじみした顔をしてつぶやいた。
いつ見ても整った顔立ち。大きくも少し吊り上がった目元に、まるで狐のように愛らしい。普段の顔はクールな塩顔なのに笑うと青年のように若返る可愛い32歳。父さんの仕事を継ぐ選択が無かったら芸能人とかになってそうな目を惹く顔立ちと、フランクでマイペースなのに、芯がしっかりした熱い男というギャップ。
玄関を上がると、桜夜兄さんが、今ね緑夏と暁人がカレー作ってるからおやつに食べるといいよ!とまるで奥さんと息子が私たちのために作ってると言うように頼もしそうに話すと、じゃあな!とリビングへ行ってしまった。
暁人も学校へ行けばいいのに、、。姉さんがぼそっと言うと部屋のある3階へ階段を登って行った。暁人兄さんは紅音姉さんの双子の弟で、小学4年から不登校になってしまった。今まで2人で1つのように支えあっていた関係性が崩れてしまい姉さんは裏切られたとよく愚痴を話したりよく突っかかって喧嘩をする。中学生になっても不登校のままの暁人兄さんに呆れてしまい今は口を聞くことは無くなってしまった。2人の独特な空気感が好きだった私は寂しいなと仲良かった2人を思い出すたびに思う。
暁人兄さんは顔立ちがはっきりしていて、どっちかというと桜夜兄さんに似た目を惹くイケメンな顔をしていて、変声期を早くに迎えたのに声が高くハスキーな声で中性的なギャップがある。臆病だけど純粋な子どもらしさがあってけど頼もしい男らしい一面もある。
部屋着に着替えてリビングへ行くと2人で笑いながら楽しそうにカレーを作る様子があった。いいなぁ。と思わず声が出た。
「おぉ〜!おかえり!久しぶりだね!」
私を見つけると、にひひと笑いながらメガネをくいとあげる緑夏兄さん。
「七海、少し待ってね、もうすぐできる。」
慎重に盛り付けをしながら後に続く暁人兄さん。
「うん、ゆっくりでいいよ。」
どうして、2人はこんなにも拗れてしまうのだろうか。
すると後ろから、緑夏〜!!と勢いよく抱きつく紅音姉さん。「おいー!!危ないでしょうが!」と笑いながら静止して注意する緑夏兄さん。様子を見て笑う私と桜夜兄さん。
大きなダイニングテーブルにカレーと水を用意して
いただきます!とみんなで言うとなんだか幼い頃の毎日が笑いと温かさに包まれた日々を思い出して懐かしい気持ちになった。
いかがでした?
半分になりましたね!
この先、2話、3話と続くので
これからもよろしくお願いします!




