聖なる夜にリア充を添えて。
付き合って一年経つ記念日でもある
クリスマス当日。
ワクワクする紫乃に対し、
毎年恒例のゲームに参加したいと
馨が言い出して…?
その後、いつも行っている行きつけのゲームセンターに私達は向かった。
馨君がゲーム好きと知った初めての場所、そして私と彼が初めて名前を呼び合った場所でもある思い出の地。
きっとこんなことを図々しく覚えているのは、私だけなんだろうなとふと悲しくなる自分がいる。
馨君は私なんかとは違う。
これが、男と女の違いなのかな……?
そういえば姫野が前、彼氏彼女で温度差があるとわかれるって……
「何ボーっとしたんだよ、柴乃」
はっと我に返ると、すぐ目の前には馨君がいた。
なにかをもらったのか、物を上に投げてはキャッチしを繰り返している。
「か、馨君、勝負は?」
「いったろ? すぐ終わらせるって」
ステージ上にある画面には、『WINNER、K・A』と書いており、たくさんの人がわーわー勝利をたたえている。
あまり目立ちたくないせいなのか、サングラスとニット帽をかぶっていた彼は私にほれと、持っていたものを渡してくる。
よくユーフォーキャッチャーで見るような、かわいらしいキーホルダーのようだった。
「やるよ、それ。俺は優勝できればいいからな。好きじゃなかったら渉とかにでもあげてくれ」
「あ、ありがとう……」
「付き合わせた礼だ、俺について来い」
そう言うが否や、馨君は誰に何を越えかけられても無視をし続け、足早にゲーセンを去る。
彼に連れられること十分弱。私がいた場所はー……
「……大きな……クリスマス、ツリー……」
広い公園のようなところに置いてあったのは、きらびやかな装飾で輝いていたクリスマスツリーだった。
周りの建物にはイルミネーションがキラキラしており、まさにクリスマス一色って感じでとてもきれいにみえる。
「ここのツリー見たカップルは、この先もずっと永遠に結ばれるんだと」
キレイな光景に目を奪われている私に、説明するように言う。
彼はクリスマスツリーから目をそらさず、思い出すように私に語り掛けてくれた。
「なあ柴乃……七夕に願いことしたの、覚えてるか?」
「……覚えてるけど、なんでいきなり」
「俺は、共に生きたいと願った。病める時も、健やかなるときもともにいれるように……って」
まさかと思えば思うほど、体の体温が熱くなってしょうがない。
それに気づいているように馨君は、ふっと微笑みかけて……
「俺達がもう少し大人になって、お前も同じように願うんなら……俺の言葉に、答えてくれないか? もちろん無理にとは言わないが」
ああもう、ダメよ柴乃。
こんなの断る理由がないじゃない。
怒ってたはず、怒ってたはずなのに。
どうしてこんなに、涙が出てくるの……
「……何よ……いっつも、勝手ばっかり……!」
「俺も男だぞ? 大事な人との記念日を、おろそかにはしねぇよ」
そう言って私の前に、一つの髪飾りを差し出す。
それはかわいく、菊の花をかたどったもので。中央には紫色の石が、はめこまれていて……
「柴乃。よかったら、聞かせてくれないか? お前は七夕に、何を願ったのか」
「………そんなの、あんたと一緒よ……バカぁ……」
あふれ出る涙が、嬉しさを表現しているようにとまらない。
優しく抱きしめてくれる彼の暖かさが、とても優しく私を包み込む。
渕脇柴乃、十八歳。
彼と過ごしたクリスマスは、また私にいい思い出をくれたのでした。
(つづく!!)
クリスマスイコールリア充、
なんて言われますね。
私自身も最近は仕事やら記念日やらで
クリスマスっぽいことが全然できません
ちなみに菊の花には、あなたを愛しています、
という意味があります。
ほんとね、こういうことするから
馨君はかっこいいんです……
次回は21日を予定してましたが
25日に更新します。
クリスマスの次はあの行事!
しかも主役は…!?




