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眠いんだよ!
あと途中から何書いてるか分かんなくなってきたんだが?
まあ、頭空っぽにして読んでくだしい。
俺は今、イベントの最初にいた草原に来ていた。
……えぇ、結局必死の抵抗虚しく負けましたとも。
いっそ清々しい散り様だったわ。
しかし!
俺は確かに勝負には負けたかもしれない!
だが、俺はイベントには勝ったんだよ!
そう、つまり……滑り込みで本選出場決定だぜー!
俺がやられる数分前に一人、他の場所でやられたらしい。
誰がやられたのかは知らない。
「気持ち悪いですよ、負け犬……いえ、負け豚さん。」
「煽るなよ、バカ野郎!?つーかなんだその造語は!?」
「いやー、体型的に負け犬って言うのは犬に失礼かと思いまして……。」
「おい、泣くぞ。コミュ症になるぞ。……すでにコミュ症みたいなもんだったわ。」
「いや、わたしと話せたりプレイヤーたちにツッコミをしてたりした人を、コミュ症と呼ぶのは無理が……。」
「初日にプレイヤーが多すぎることを言い訳にしてギルドに行かなかった上に、時間があってもクエスト受注にはほぼほぼ行ってないぞ?」
「それコミュ症なんじゃなくて、ただめんどくさいだけじゃ……。」
ん?確かに人混みとかクエスト受注はめんどくさいと思ってるだけで、普通に人と話すことはできてるな?
あれ?
「……実は俺はコミュ症じゃなかった?」
「コミュ症というよりただのめんどくさがり?ですね。」
「まあ、確かに?種族進化した時も『街に戻ったらめんどくさそう』って思ったから森に一週間篭ったわけだしな。」
「あぁ、さっきの話でそんなことも言ってましたね。」
ん?お前がコミュ症だろうが関係ないから、話し相手について語れって?
最初の言葉から分かる通り、さっきまで森で戦っていた女性プレイヤー――名前はリンと言うらしい――だ。
なんで喋っているかって?
まあ、意気投合した感じ?
フレンド登録までしたし、話はまあまあ合うしいいやつだよ?
たまに煽ってくるのを除けば……だけど。
あ、リンは流石に戦闘の時以外はあの黒一色の格好じゃないらしく、今は街中用の服に着替えている。
赤色で肩のでているワンピース姿にサンダルだ。
……夏用かな?いや、ゲーム内に四季ってあるのか?
まあ、とにかくそんなわけで今喋っているわけだ。
そうしてリンと談笑していると、一人の見知った男が近づいてきた。
「おー、サンタさんじゃん。久しぶりだよな?串焼きいるか?」
「ん?鈴木じゃないか。なんで料理人のお前がここに?」
「イベントと言えば稼ぎ時だろうが!」
「へー、そうなのか?」
なんで稼ぎ時なんだろう?
俺にはさっぱり分からんな。
「分かってなさそうだから教えてやるが、こういうイベントって観客側は見るしかできないからな。それのお供に料理が売れるんだよ!」
「なるほど、人が多いがゆえのメリットってわけだな。」
「あぁ、見ろ!人がゴミのようだ!」
「バルス(フラッシュライト)。」
「「目が!目がぁぁぁぁ!」」
「いや、そこまで強い光じゃないだろ。しかもなんでリンまでやってるんだよ!?」
結局鈴木とリンは、周りがざわめきだすまでずっと回り転がっていた。
……俺のフレンドって頭おかしいやつしか居ねえのか?
白豚「……サンタ、類は友を呼ぶって知ってるか?」
サンタ「は?あとがきのやり方変えたと思ったらなに言ってるんだ?」
白豚「いや、お前がおかしいからフレンドも頭おかs…おい、バカやめろ!プレゼント投げてくんな!しかも『アッシュフォール』かよ!」
サンタ「『ファイアボム』」
白豚「あ、マジでそれはやめろ!やめてくれ!焼豚になっちまうからやめろー!?」
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サンタ「ふう、スッキリしたぜ。ところで類は友を呼ぶってどういう意味だったっけな?焼く前に聞けばよかったな。」




