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VRMMOで『封印術士』始めてみました!  作者: 自信だけはある白豚
十五日目
74/89

72

6/??

しばらく周りの警戒を怠らないままで移動を続けていると、バトルロワイヤルなのに人数の上限まで人がいるパーティを2つ見つけた。

1つのパーティは、前衛後衛がハッキリと別れていて隙がないように見える、服装はバラバラの極々普通のパーティだ。

もう一方は、前衛に偏っていて隙だらけに見える、服装がなぜか左胸に変な紋章を付けた鎧といった格好のヤバいパーティだ。

どうやら戦闘になりかけているらしい。

……それよりもバトルロワイヤルというルールなのに、人数は問わないまでもパーティを作っている人ばっかりなんだが?

なに?皆仲良しなの?それとも俺に仲いいやつがいないだけか?

やっぱり森にばかり引きこもっていたことが原因か?

引きこもりなんてするもんじゃないな。


ところでこの2つのパーティはまだ戦闘を始めないのか?

睨み合って牽制していたとしても、流石に長すぎじゃないか?

普通は誰かが我慢できなくなって、特攻するものだろ?

なんで誰もそれをしないんだ。

まるでなにかを待っているようで、正直言って不気味なんだが?

この状況に少し恐怖を感じていた俺の耳にふと、声が聞こえた。


「そろそろ誰かが漁夫の利を狙ってこないのかしら?」


どうやら声の主は、目の前のパーティ。

その1つ―しかもヤバい方―の先頭に立つ女だったらしい。


「そうですねぇ、やっぱり全く動かないのは怪しんじゃないでしょうか?」


同じパーティの一人である男がそんなことを言う。

つまりこの状況は餌みたいなものなのか?

それって2つのパーティで結託しているってことなんだが?

すると先頭に立つ女が、ウンザリしたような顔でもう片方のパーティを見ながら言った。


「コイツら使えないわね。もう捨てて次の敵を探しましょう?」

「承知しました、お嬢様。」


すると、突然片方のパーティが糸が切れた人形(・・・・・・・)のようにその場に倒れた。

え?どういうことだってばよ?


「体が邪魔になるだろうし、ちゃんと処理しておきなさい。」

「はい。」


俺の頭の処理が追い付かないのも構わず、男は倒れた人たちにナイフのようなものを刺そうとする。

急所を狙っているわけでも、力を入れているわけでもないのに何の抵抗もなくナイフが刺さり、刺された人は光の粒子となって消えていった。

それは倒れた人がいなくなるまで続けられた。

そして、そのままそのパーティは森の奥の闇に消えていった。


………ちょっと待て、頭を整理しよう。

まず対立していると思われていた2つのパーティは、対立しておらず結託していた(・・・・・・)

そして餌に引っ掛かる人が誰もおらず、探しに行く方がいいと思ったのか片方のパーティが裏切り、何らかの方法(・・・・・・)で全員を倒れさせた?

最後に特殊な効果のナイフ(・・・・・・・・・)、もしくは特殊な方法で抵抗できない倒れた人たちのHPをゼロにした?


ここまで全部憶測だし、気になる点や説明できない点が幾つかあるように思える。

例えばパーティが結託していた理由とか?

うーん、ちょっと考える必要がありそうだ。

木の上に登って少しでも安全でいられるようにして、考えるとするか。

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