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しばらく周りの警戒を怠らないままで移動を続けていると、バトルロワイヤルなのに人数の上限まで人がいるパーティを2つ見つけた。
1つのパーティは、前衛後衛がハッキリと別れていて隙がないように見える、服装はバラバラの極々普通のパーティだ。
もう一方は、前衛に偏っていて隙だらけに見える、服装がなぜか左胸に変な紋章を付けた鎧といった格好のヤバいパーティだ。
どうやら戦闘になりかけているらしい。
……それよりもバトルロワイヤルというルールなのに、人数は問わないまでもパーティを作っている人ばっかりなんだが?
なに?皆仲良しなの?それとも俺に仲いいやつがいないだけか?
やっぱり森にばかり引きこもっていたことが原因か?
引きこもりなんてするもんじゃないな。
ところでこの2つのパーティはまだ戦闘を始めないのか?
睨み合って牽制していたとしても、流石に長すぎじゃないか?
普通は誰かが我慢できなくなって、特攻するものだろ?
なんで誰もそれをしないんだ。
まるでなにかを待っているようで、正直言って不気味なんだが?
この状況に少し恐怖を感じていた俺の耳にふと、声が聞こえた。
「そろそろ誰かが漁夫の利を狙ってこないのかしら?」
どうやら声の主は、目の前のパーティ。
その1つ―しかもヤバい方―の先頭に立つ女だったらしい。
「そうですねぇ、やっぱり全く動かないのは怪しんじゃないでしょうか?」
同じパーティの一人である男がそんなことを言う。
つまりこの状況は餌みたいなものなのか?
それって2つのパーティで結託しているってことなんだが?
すると先頭に立つ女が、ウンザリしたような顔でもう片方のパーティを見ながら言った。
「コイツら使えないわね。もう捨てて次の敵を探しましょう?」
「承知しました、お嬢様。」
すると、突然片方のパーティが糸が切れた人形のようにその場に倒れた。
え?どういうことだってばよ?
「体が邪魔になるだろうし、ちゃんと処理しておきなさい。」
「はい。」
俺の頭の処理が追い付かないのも構わず、男は倒れた人たちにナイフのようなものを刺そうとする。
急所を狙っているわけでも、力を入れているわけでもないのに何の抵抗もなくナイフが刺さり、刺された人は光の粒子となって消えていった。
それは倒れた人がいなくなるまで続けられた。
そして、そのままそのパーティは森の奥の闇に消えていった。
………ちょっと待て、頭を整理しよう。
まず対立していると思われていた2つのパーティは、対立しておらず結託していた?
そして餌に引っ掛かる人が誰もおらず、探しに行く方がいいと思ったのか片方のパーティが裏切り、何らかの方法で全員を倒れさせた?
最後に特殊な効果のナイフ、もしくは特殊な方法で抵抗できない倒れた人たちのHPをゼロにした?
ここまで全部憶測だし、気になる点や説明できない点が幾つかあるように思える。
例えばパーティが結託していた理由とか?
うーん、ちょっと考える必要がありそうだ。
木の上に登って少しでも安全でいられるようにして、考えるとするか。




