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最強(弱)無双の魔法使いは無敵少女と旅をする。  作者: たけまこと
ドワッフ族の迷宮
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エスぺランのケツを穿つ!

「ぎゃああああーっ」

 

 奇声を発するとその手から何やら棒のような物が伸び始め大きな刀へと変化した。

「これはつまりあれですね。この周りの骸骨を全部倒してあの扇子をぶちのめせば勝ちと言うことですね。」

「だってどうするのよ。相手は刀を持っているのよ。こっちは丸腰じゃないの。」

「刀ならワシも持っておる。各々方は下がっておられよ。」

 

 ゲンナイが前にるが、骸骨は奇声を上げてエマの方に向けて殺到する。

「こら待て、ワシを無視するな。」

「いやーん、やっぱり私の方に来るーっ。」

 骸骨が自分の方へ向かって来るのを見てエマは逃げ出した。

 さっきまでと異なり動きはずっと早くて滑らかに動くようになっている。

 

「やだーっ、気持ち悪いよーっ、刃物持ってるよーっ、変態の露出狂だよーっ。」

「待たんかコラッ。」

 

 部屋中を逃げ回るエマ、それを追う骸骨の集団、更にそれを追う大きな刃物を持った中年のオヤジ。

 

「うん、どこをどう見ても変態の暴走族ですね。」

「パパラパッパパー、ここで救世主の登場です。」

 シドラは胸を張って天を指差した。

 

「シドラ邪魔ーっ!」

「えっ?」

 後ろからエマに突き飛ばされたシドラはエマに踏みつけられ、後に続く骸骨の集団にも踏みにじられ床に這いつくばっていた。

 

「………。」

 

「負けません!こんなことでは絶対に負けませんとも!」

 ガバッと上体を持ち上げ、足跡だらけの格好でてシドラは叫ぶ。

 

「これではらちがあかん。エマ殿、それがし単独でボスを倒してくる故しばらく時間を稼がれたい。」

「あ~ん、あたしってどうしてこんなに不幸なの~?」

 

 いやいや、その不幸にわざわざ飛び込んだのはエマ自身でしょう。

 

「母さんどうしよう、このままじゃエマさんが。」

「どうしようと言っても相手は刀を持っているからねえ。」

「こっちにも武器があれば何とか成るんだけどなあ。」

 

 ゲンナイは扇子を取り囲む骸骨の群れ相手に一人で立ち向かう、しかし骸骨が扇子を取り囲み行く手を阻む。

 刀を持つ骸骨を何度も斬り伏せてはいるが他の骸骨に阻まれコアを破壊出来ずに復活を許してしまう。

「やはり斬り伏せただけでは駄目であるな。コアを潰さなければ何度でも復活しおるわ。」

 ゲンナイはチラッと横を見るが軽く頭を振る。

「これしきの相手ワシ一人でやっつけてやるわ。」

 ゲンナイは大声を上げると再び骸骨との戦闘を続ける。

 

「やーんもう、しつこいよーっ。」

 エマを追いかけていた骸骨達の前にいきなりシドラが表れ先頭の骸骨に体当たりをする。

 後ろを追っていた骸骨が次々と前の骸骨にぶつかり後ろにひっくり返る。

 

「ぎゃああああーっ。」

 先頭の骸骨が刀を振り上げるがその手をシドラは。ガッシリと捕まえる。

 残った手を骸骨の胸に突っ込む。骸骨はビクッとなり動きを止める。

 

 そのままゆっくり手を引き抜とその手には刀の柄のような物が握られていた。

 そのまま引き抜いていくと刀身が表れる。それとともに骸骨の持っていた刀がどんどん小さくなって行く。

 骸骨から離れたシドラの手には骸骨が握っていた刀が握られていた。

 

「奥義、真剣白羽盗り!」シドラが叫んで見栄を切る。

 

 後ろでエマが手を振っている。

「いや、違う違う、文字が……。」

「ふんっ。」

 大仰に刀を振るうと骸骨の頭が真っ二つになり中からコアが表れる。

 それをシドラは器用に刀で弾くとエマの方に放り投げた。

 

「エマさんこのコアを握って武器の事を考えてください。」

「え?ど,どう言うこと?」

「あなたの武器が現れます!」

「ぶ、武器なんてあたし使った事ないよ。」

「大丈夫です。骸骨を叩き潰す事をイメージしてください。」

「こ、こうかな?」

 エマが精神を集中させると手の中のコアにチリが集まってくる。やがてチリは何かの形を作り始めた。

 

「なーによーこれ?」

 エマが握っているのは巨大なハンマーというか、木槌であった。

「シドラーっこんなのができちゃったー。」

「おお、素晴らしいそれで骸骨をぶちのめして下さい。」

「こんなのでやつけられるの~?」

 エマは力いっぱい木槌を振り回す。

 

「ガボッ」

 木槌の直撃を受けた骸骨はバラバラになって吹っ飛んだ。

「おお、これはなかなか。」

 吹っ飛んだ骸骨からコアが転がりでる。

 

「おお、そんな使い方が有ったのか。」

 コアを拾い上げたお母さんはそれを握りしめる。

「棍棒になれ、棍棒に。先の太くなったイボイボのあるやつ。」

「お母さん!なにか別の事考えていない?!」

 ベルトラが何かわめいているようだが気にしたら負けだ。お母さんの手の周りにチリが集まってくる。

 

「よーし、来た来た、来たーっ。」

 しかしお母さんの手の周りに集まってきたチリは骸骨の頭に形を変える。

 丁度口の中に手を突っ込まれた形だ、頭だけの蓋骨がカタカタと笑う。

「なんだい棍棒にならないじゃないか。」

「お母さん早く離さないと体がどんどん出来てきているわよ。」

「ま、これはこれでもいいか。」

 

 お母さんは半分出来始めた骸骨の体を振り回すと向かってくる骸骨に叩きつけた。

 両方共バラバラになって砕けるが、相手の骸骨からコアが弾きでる。

「もらったー。」

 お母さんは拳の頭蓋骨をコアに叩きつけるとコアは砕け散る。

 お母さんの手の骸骨も砕けるが直ぐにチリが集まってきて再生する。

 

「こりゃいいや。」

 そう言うと次の骸骨目指して殴りかかる。

「お母さんあたしも。」

「よっしゃあっ。」

 お母さんは次の骸骨を粉砕すると現れたコアをベルトラの方に蹴りとばす。

 

「貰った~っ。あたしも行くわよ~っ。」

 

 3人は刀を持った骸骨たちを次々と粉砕してゆく、ドワッフ女恐るべし。

「あたしドワッフ族じゃないんだけどな~。」

 

 エマが何かぼやいているようであるが、この際無視をしておこう。

 

「よしっそっちは行けそうであるな。それならこちらも……。」

 ゲンナイがはたと気がつくと打ち合っている骸骨の後ろにシドラがしゃがんで刀を構えている。

 いつの間に、いや何をするつもりかと考えた瞬間シドラは骸骨の背後から剣を突き上げた。

 

 俗に言うカ○チョウのアレである。

 

 尻に剣を突き刺された骸骨は天を仰ぎ動きを止める。目が有れば白黒させているアレである。

 ゲンナイは少し顔をしかめるが、素早く骸骨を真っ二つに断ち割る。

 はじき出されたコアをシドラが潰すとほふく姿勢のままゴソゴソと次の相手の背後に移動する。

「まるでゴキブリであるな。」

 そうつぶやいてゲンナイは次に襲ってくる骸骨と剣を合わせる。

 いつの間にか、まるで影のようにシドラが骸骨の後ろにしゃがんでおり再びカンチ○ウ攻撃を仕掛ける。

 

「コヤツ出来る!まるで気配を感じさせずに移動しておる。」

 再び骸骨を両断しながらゲンナイはシドラを見ていた。

「いったいどこでこんな技を身に着けたのであるか?」


 知ってるけど思い出したくもない、エマが覗かれた温泉宿である。

 

「うおおおおぉぉ~~~っ。」

 エマ木槌を振り回し、お母さんたちが骸骨を振り回す。女性陣の攻撃の苛烈さに見る見るうちに骸骨は数を減らしていく。

「ウオッシャーッ!こっちは片付けたわよ。そっちは。」

「あたしたちもこれで終わりよ。うおりゃああぁぁーっ。」

 お母さんが最後の骸骨を粉砕していた。

 

「こちらもこれで終わりです。」

 シドラが最後の骸骨にカン○ョウ攻撃を行っていた。

「うっ。」それを見ていたエマが顔をしかめる。

 

「こいつを忘れていた。ベルトラ!」

「はいよ母さん。」

 お母さんとベルトラはお互いの拳に食いついている骸骨同士をぶつけ合う。

 

「エマさん頼んだよ。」

「ウッシャアアッ!」

 二人の手から転げ落ちたコアをエマの木槌が砕く。

「これで後はあの扇子だけね。」

 

 全員が扇子の像を見る。

 

「見て、なんだか様子がおかしい。」

 倒されて砕け散った骸骨のチリがゾワゾワと動きながら扇子の像に向かって移動している。

「なんか扇子の像が大きくなってきていない?」

「確かにそうであるな。さっさと壊してしまうに限る。」

 ゲンナイは扇子の像に刀を振り下ろす。しかし骸骨と違いコアは頭には無いらしくゲンナイの刀の切り口は直ぐに塞がってしまう。

 

「まずいであるな。このまま大きくなられたらコアに刀が届かなくなる。」

 やがて部屋中のチリが扇子に吸い込まれてしまうと扇子の像の高さは三メートル位になる。

 

「見て、動き始めた。」

「でかいわね骸骨を捨てるんじゃなかった。」

「だめよ、壊し続けないと暴れるんだもの。」

 扇子の像はエマたちの方に向き直ると両手を高く上げて大きくひろげる。

 

「オーッホホホホーッ、皆さん良くここ迄いらっしゃいました。私が皆さんを歓迎して差し上げますわ。ホーッホホホホホーッ。」

 像は気に触るような男の声で叫ぶ。

「あんたねえ、そんなオネエ言葉のセリフをガニ股の大股開きで言わないの。」

「ま、失礼ね私のどこがガニ股なのよ。」

「そんな処がよ。」

 

 いつの間にか扇子の後ろに現れたシドラが扇子のお尻めがけて剣を突き上げる。

 

「ぐへええっ……。」

 扇子は天を仰ぎ動きが硬直する。

 それを見ていた全員が顔をしかめ、お尻に手をやる。

 シドラはそのまま剣を柄まで押し込むと後ろに飛び去る。

 やがて扇子体からチリが落ち始めると体が徐々に崩壊を始める。

 程なくして扇子の体は崩れ去りその後にはチリがうず高く積もっていた。

 

「なんとも呆気ない最後で有るな。」

「もう少し華麗な倒し方は出来なかったの?」

「いけなかったでしょうか?コアが丁度あの位置に有りましたので。」

 全員が微妙な表情を作っていた。

 

「見て、チリが穴に吸い込まれていく。」

 うずたかく積もったチリはまるで回収されるように床に空いた穴に吸い込まれていく。

「扉が開いていますねそれでは次の部屋に行きましょうか。」

 

 扇子の像の後ろに有った扉が開いていた。


扇子ではなくとも扇子の恰好をした魔物を倒して意気揚々のシドラ

果たして扇子の報復は?……以下巨乳の次号へ


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