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罰〜突然妹ができて、人生終わりました。  作者: 蓮太郎


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11/31

11.卒業?旅行計画。

「あれ?今日は凛がご飯作るのか?」

ある日の夕方、帰宅した新太郎がリビングに入ると、凛がキッチンに立っている。

「あ、お兄ちゃんおかえり!」


「あぁ、ただいま。」


「今日お母さん誕生日だから、私が作るの!」


「えっ?そうなんだ。」

新太郎は、リビングのソファーに座る凛の母を見た。

「おめでとうございます。」


「ありがとう〜。まぁ、もうおめでたくもないんだけどね。

できれば年はとりたくないわ〜。」


「誕生日はそれでもおめでたいですよ。

無事に1年生きられたんですから。」

新太郎は、凛の母を励ます様に言う。


「まぁ、そうね〜。ありがとう。」

「うん、そうだよ。光さん、おめでとう。」

隣りに座る新太郎の父は、光を見つめて言う。

「も〜、今日何回目?」


「だって、何度でも言いたいじゃないか〜。」

二人はいちゃついている。


「おぃ、そう言うのは寝室で頼むよ。」

新太郎は呆れている。



「二人はほっといて、手伝ってよ〜。」

凛は、新太郎に手招きする。

「あ、うん。」


新太郎は、凛の隣りに立った。

「何をすればいい?」


「じゃぁ、ちょっとこっちきて。」

凛は、リビングから視覚になるコンロ側へと、新太郎を引っ張る。

「あ・じ・み、して。」


「ん?まだ味見する様なの無くないか?」

コンロを見る新太郎の首に凛は腕を回し、キスをした。


「おぃ。」

新太郎は冷静だ。

「どう?」


「もう少ししないと分からないかな。」

新太郎もキスを仕返した。


「うっ。やり返される想定はしていなかった。」

凛は照れている。

「あはははっ!そうだろ。」


「もう一度。」


「ダメだ。」

「バレるぞ。」

新太郎は、凛の耳に口を近づけ小声で言う。


「ちぇ〜。お母さん達見てたら羨ましくなっちゃったんだ。」


「そうだな。」

新太郎と凛が二人の世界にいた頃。


「ねぇ、あの子達、まさかとは思ってたけど。」


「あぁ、丸聞こえだな。」


コソコソといちゃつく新太郎と凛の会話は、リビングに聞こえていた。


「光さん、いいのかな?」

新太郎の父は戸惑っている。

「私はいいと思うわ。血のつながりがないんだから、こうなる気はしていたし。」


「まぁ、光さんがそう言うなら、二人の事は気づかないフリをして見守るか。」


「ふふっ。そうね。」

新太郎の父と、凛の母は顔を見合わせて笑った。


「ハッピバースデートゥーユ〜」

嬉しそうにする凛の母は、ケーキのロウソクの火を吹き消した。

「ありがとう〜。こうして4人揃ってお祝いしてもらえて、本当に嬉しいわ。」


「ゔっ。」

新太郎の父は涙を堪えている。


「ど、どうしたんだよ父さん!?」


「あ、いや、またこうして家族でお祝いができるなんて思ってなかったからな。」


新太郎の実の母、凛の実の父は、昔、良い相手を作り家を出て行った。

新太郎の父も、凛の母も、子供を育てながら必死に働いた。

そんな日々を思いだし、少し涙もろくなっている様だ。


「こうして、これからは、みんなの誕生日をお祝いしましょうね。」

凛の母も、涙目で嬉しそうに笑った。





「さぁ!新太郎!」

次の日、新太郎は涼と日課になった大学の人気の無いベンチに座っている。

「なんだ?えらく気合いを感じるのだが?」


「そりゃー、そうだろ!

明日から夏休みだ!」


「あ〜。そうだな。」


「そうだな。じゃ!ね〜よ!」


「はいはい。で?」


「行くぞ。海へ!」


「・・・あぁ、楽しんでこい。」


「いや、お前も行くんだよ。」

涼は、新太郎を睨む。


「いや、いいよ。家でゴロゴロしてる方が楽だし。」


「お前は俺のオヤジかよ。」

新太郎は呆れている。

「そ、その。あれだ。あれから・・・ひよりちゃんを誘えないんだよ!」


「ん?しょっちゅうデートしてんだろ?」


「デートじゃなくてさ・・・その、卒業案件だよ。」


「・・・あ〜。」


「あんな失態をしたんだ。

勇気が出ない。

・・・そして多分、ひよりちゃんは俺に気をつかっている。」


「まぁ、分からんでもない。

俺の方も、何度かチャンスはあった。

でも、お互いそう言う状態になるとよそよそしい雰囲気になってしまう。」


「だよな。」


「あぁ。」


新太郎と涼は、青空を見上げ、あの日の事を思い出していた。


「空。でっかいな〜。」

涼は小さく呟く。


「あぁ。俺たちはなんてちっぽけなんだろう。」

新太郎も小さく呟く。


「いやいや!違うだろ!う!み!

海の話だよ!

4人で海だ!」


「別にいいけどさ。」


「おっ!ようやく乗り気になったか!

卒業旅行計画。だーー!!!」


「・・・卒業旅行か。

でも、俺あんまり貯金ないぞ?

旅館とか泊まるのか?」



「そこは大丈夫だ。

言って無かったが、うち、割と金持ちなんだよ。」


「何!?涼様の大盤振る舞いと言う事か?」


「チゲ〜よ。

別荘があるんだよ。

食費と交通費はちゃんともってこいよ?」


「あぁ、成る程な。

分かった。ありがたいな。」


「よし!決まりだな!

じゃぁ、凛ちゃん誘っとけよ〜!

あー!ヤバい!デート遅れる!」


「お前も大変だな。」


「そうだな。遅れたら一分ごとに連絡くるんだよな〜。」


「早くいけ。」


「そうする〜。」

涼は、走って消えて行った。


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