貰いましたよ
それから数日が経過した。
その間に、森には言ってサナ達と大量としか言いようのないベリー類を摘み、ジャムを作ったり、そのジャムは果実を作った焼き菓子等を作った。
村長さんが来た際に、それらを渡すと好感触だった。
日持ちする菓子であれば、村おこしのお土産として持って行ってもらい、他の人に広めてもらえるかもしれない。
そういった考えもあるようだった。
また、村長さんの息子がここしばらく世界中で旅をしながら料理や菓子を学んできたらしい。
場所が変われば品も変わる、との事でそちらの方も異国の食べ物を出したりして村おこしに出来ないかと模索しているようだ。
その異国の食べ物の一つに、“わらび餅”というものがあるらしい。
なんでも山菜の一種で“ワナビ?”というものがあり、そこからデンプンをとり、それを使った変わった触感のお菓子だそうだ。
ただその“ワナビ?”という山菜はここ周辺には生えておらず、かわりに“ノリジャガイモ”という芋の一種から取れるデンプンを代用しているようだ。
また、南の方では別のジャガイモのデンプンを使い、“タピオカ”という粒上の物を作り、飲み物やスープ上のデザートに入れて楽しむそうだ。
まだまだこの世界には私の知らないものが沢山ある、そう私は思う。
そんなこんなでかわったものをてにいしたり味を見たりして、時にヘレンを巻いてシルフと村の周りを見に行って新たな花畑を見つけたりした。
また、以前約束していた香水を貰い、つけているとサナが、
「あれ? リズ、香水をつけているのですか?」
「ええ、シルフに貰ったの」
「……私もその花の香水を、クロトに貰いましたよ。その時は嬉しかったな……」
遠くを見るようにサナが呟き小さく笑う。
クロトとサナは、駆け落ちするくらいにお互いが好きであるためか、ときどき私達の前でもいちゃついている。
仲がいいなと思って羨ましさを感じてしまう。
その様子を見つめながら、私も、“誰か”大切な人に出会えればと思う。
そこでシルフが私に、
「今日はどうする? 実はこの村の近くに天然の洞くつがあるらしいんだ」
「どんな場所なのかしら?」
「何でも中で鉱石や宝石の原石が拾えることもあるらしいよ? それほど高級なものではないし、採れる量も少ないけれど」
「水晶などかしら? ガラスの原料にはなるけれど、それほど沢山取れなければ鉱山のようには使えないわね。だから放置されているのかしら。でも、磨いた水晶はとても綺麗だけれどね」
「水晶が好きなのかな? リズは」
「うん、触れていると不思議な気持ちいなるの」
大した意味もなく呟いた言葉だけれどそこでシルフが、
「そういえば水晶には、魔力を込めて保存したり祝福の力を付加させたりする効果があったな」
「……いえ、偶然だと思うの、うん」
「そうだな……誰かにその水晶を上げたりリズはしなかったか?」
「しないわ。水晶は高級品ではないから。あ、でも、前にヘレンにはペンダントを一つ上げたわ」
「……ヘレンなら安心だな。そういえば以前、一緒に二人きりで湖を見に行った時に手に入れた石はどうした?」
「大切に宝石箱にしまってあるわよ?」
「あれもリズの身を守るのに使えるだろうから、持ち歩いた方がいいのでは」
「気にし過ぎの気もするけれど、心配されたようだからそうするわ」
そう私は答えたのだった。
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