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スローライフ悪役令嬢は、王子の溺愛に気付かない。  作者: ラズベリーパイ@天安門事件


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楽しみが増えた

 次の日ヘレンはやけに意気消沈していた。

 私の武術もまだまだだと言っているが、なにかあったのだろうか? 

 何かあったのだろうかと思って聞いても答えない。


 また、都市にいた時のように、たまに自分の腕試しをと言ってどこかの格闘家なり剣術家なりに襲い掛かりに行ったのだろうかとも思うが、ここは田舎町なのでそれはないだろう。

 囁かれる都市伝説の“暗黒メイド”の伝説は彼女が元であるといった話もあるが、その話は置いておくとして、彼女がまだまだというのは一体何なんだろうという気がしないでもない。

 けれど彼女が話す気がないのならばそれ以上は私は聞けない。


 そして今日は一緒にクロト達の家に来たいらしい。

 謎だ。

 そして市に行くときの支払いは彼女がしてくれるそうだ。


 いざという時は値切ってくれるらしい

 頼もしい限りだ。

 それは置いておいて、また私は昨日のうちに料理人に地元の野菜や果物の話も聞いた。


 すでにいくつか購入して試したらしい。

 とても美味しいという。

 そしてこの村の市に向かうと伝えると、野菜などを買ってきてもらえたら調理をしてくれるという。


 楽しみが増えた。

 こうして迎えに来た、シルフと、クロト達の家に向かう。そういえば、


「今、シルフはクロト達と一緒に家に住んでいるんだったかしら」

「……そうなるね」

「昨日の夜、メイドの一人に聞いたのだけれど、夜に今の時期蛍が見れて綺麗であるらしいの。その内みんなで見に行きたいなって」

「……そうだな、日にちを約束して見に行きたいね」


 シルフも蛍に興味があるようだ。

 でも今の会話は、ちょっとシルフの返事が遅れていて何か引っかかるようなと思っているとそこで、クロト達の家が見えてきたのだった。


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