表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
転生少女はテンプレを望む改!!  作者: parade


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

12/31

第11話「リリィちゃんのネックレス」


草原の探し物は、思ったより難航した。


「このあたりって言ってたんだけど……」


リリィちゃんは草の間をかき分けながら、眉をひそめて歩いている。私も一緒にしゃがんで地面を見渡すけれど、光るものは何も見つからない。


「どんなネックレスか覚えてる?」


「うん。銀色の細いチェーンで……真ん中に小さな緑の石がついてるの」


「お母さんの大切なもの?」


「……お母さんのお母さんから、もらったんだって」


おばあちゃんから受け継いだものか。それは絶対に見つけてあげなくちゃ。


「絶対見つけよう!」


「……うん」


リリィちゃんの返事は小さかったけど、さっきよりも少しだけ表情が明るくなった気がした。


二人で草をかき分けること十数分。


「……あ」


リリィちゃんが足を止めた。


彼女の視線の先、根元に細い草が生い茂った岩のそばに、何かが光っている。


「見つけた……!!」


私が草をどかすと、銀色のチェーンと、小さな緑の石がついたネックレスが姿を現した。


「これだ……!!」


リリィちゃんが駆け寄って、ぎゅっとネックレスを握りしめた。


しばらく無言のまま、両手でそっと包んでいる。


「……良かった」


小さな声だったけど、その一言で十分だった。


「良かったね、リリィちゃん」


「……うん」


リリィちゃんはもう一度「うん」と繰り返して、それからちょっと照れたように笑った。


「ありがとう、お姉ちゃん」


「どういたしまして!」


「……名前、聞いてなかった」


「あ、そっか。私はサラ!よろしく」


「サラお姉ちゃん……変わってるけど、いい人だね」


「変わってるはよく言われる!」


二人でくすくす笑いながら、街へと戻る道を歩き始めた。


夕方になりかけた空は、オレンジと紫が混ざり合って、なんとも言えない綺麗な色をしていた。


(こういうの……テンプレよりずっと、好きかもしれない)


そんなことを思いながら、私はリリィちゃんの隣を歩いた。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ