第5話 ユメルサへの協力者(2)
そこへ、加世とさゆ子が3人の集まっているところへやってきた。
「和実ちゃん、お待たせ!」
「2人ともどうしたの?」
「決まってるじゃない! 私たちも藤本副部長に誘われたの」
加世とさゆ子は、私と同様に藤本から誘われてここに集まってきたそうである。くしくも、ここに集まった5人は全員『ひるいちクルージング』のパーソナリティである。
「それじゃあ、私が案内するから後ろからついてきてね」
藤本は自ら先頭を歩きながら、これから行く中華料理店へ私たちを案内している。その間、私たち新人アナウンサー3人は藤本のことについて小声で話した。
「藤本副部長って、新人に対してちゃんと気配りをしてくれるから尊敬するわ」
「それは私も同感だわ。アナウンサーとして的確なアドバイスをしてくれるし」
私たちは、藤本とコンビを組んで番組を進行しているので、直接アドバイスを受けることが少なくない。それでも、私たちは親身に接してくれる藤本のことを尊敬している。
やがて、中華料理店『貴臣楼』の看板を見ると、藤本を先頭に自動ドアを抜けて次々と店内へ入った。そして、私たちは店の奥にあるテーブル席へお互い向かい合うように座った。
言い出しっぺである藤本は、早速メニュー表を開いた。すると、あるメニューに目が止まった。
「ここにBランチがあるけど、みんなもこれでいいかな?」
「酢豚と八宝菜があるし、ボリュームもあるから私もこれにするわ」
藤本が示したメニューは、ランチメニューの中でも安いほうのBランチです。それでも、酢豚と八宝菜をメインにスープ、ご飯、漬物がついて1200円と比較的お得です。これだけあれば十分満足できるので、私たちを含めた5人ともBランチを注文することにした。




