158_登場人物のその後
――― ソウテイ王国 ―――
ロング・ソルダーク三等勲民
知る人ぞ知る家柄だけの無能。王太子の命令に背き、諸侯軍を率いて帝国領に侵攻したが、大敗を喫して逃げ帰ってきた。
王都に戻った王太子によって、大敗の責任を負わされることになり、四等勲民に降爵させられたうえで隠居させられる。バーレン特別州の諸侯軍が先に命令違反していたため、降爵はワンランクで済んだ。
さらに、アレクを誹謗中傷したことで、デーゼマン家に謝罪を迫られた。それを断ったことにより、デーゼマン家が軍事行動を起こそうとするが、王家がこれを仲裁してソルダーク家に多額の賠償金の支払いを命じた。
これらのことから、ソルダーク家は多くのものを失い、それまで潤沢な財政を支えていたいくつかの利権を手放すことになった。
ミディアム・ソルダーク
父ロングと共に帝国へ進軍し行方不明になっていたが、帝国の捕虜になっていた。捕虜交換で多額の金銭と引き換えに王国に帰ったが、その時にはすっきりとした体形になっていたらしい。
逃亡生活がトラウマになったためか、精神に異常をきたしていた。そのため、廃嫡されて弟がソルダーク家を継いだ。しかし、弟が当主になった後、病死したと届け出があった。
モズグ・セジル五等勲民
バーレン特別州に移封された元三等勲民。
帝国領を東進していたが、帝国軍に囲まれた時に戦意を喪失し、帝国軍に捕縛される。
捕虜交換で返されたが、領地は帝国領になっていた。また、命令違反と敗戦の責めを負って七等勲民へ降爵と隠居させられ、息子が爵位を継ぐ。領地なしの法衣貴族に。
最初に命令違反をしたため、ツーランクの降爵になっている。
ボルトネス・コーエン十一等勲民
セジル家に仕えていたが、敗戦濃厚になり殿を務めた。
コーエンの奮闘を王太子が称え、十等勲民に叙されるのは休戦から一年近く経過した頃の話である。
フーズ・アッシュ五等勲民
バーレン特別州に移封された元三等勲民。
モズグ・アッシュと共にバーレン特別州の諸侯を率いて帝国領へ侵攻した。撤退中(逃げまどっていた時)に帝国軍に囲まれて雑兵に首をとられる。
アッシュ家は七等勲民に降爵され息子が家を継ぐことが許されたが、セジル家同様法衣貴族に。
最初に命令違反をしたため、ツーランクの降爵になっている。
モークス・ブリエス六等勲民
王国少将。キミリス城の守将であったが、バーレン特別州の諸侯を抑えることができず、王太子から非公式に叱責された人物。
非公式とは言え、王太子に叱責されたためか、休戦から半年で閑職に左遷されている。以後、出世とは無縁であった。
セルマン・スバレン九等勲民
一騎討ちの代表となり、その戦いぶりを王太子に褒められ褒美をもらう。
今回の戦いは名目上は引き分けだが、実質的な敗戦だったため陞爵はなかったが、休戦から半年後に領地替えによって旧領であるバレッド州に帰ることができた。
フォルム・アリスタイン五等勲民
王太子の側近。今回の戦いで息子が戦死し、ソルダーク家を憎む。
一説には、ソルダーク家の七男に家督を継がせたのは、フォルムらしい。以後、ソルダーク家の裏にはフォルムの姿があったとかなかったとか。
――― テルメール帝国 ―――
デラーズ・フォン・テルメール
テルメール帝国第六代皇帝。
父(四代皇帝)が早くに他界し、その跡を継いだ兄(五代皇帝)も在位四年で九年前に他界したため、デラーズが即位した。
十五男で庶子だったため、皇帝になる予定はまったくなかった。
戦の才能に恵まれた人物で戦場では先頭に立つ。ただし、ゲルバルドが出るなと言えば、その言葉を受け入れるだけの度量もある。
ゲルバルド・フォン・アストリア
皇帝デラーズの側近中の側近。デラーズの執事だったが、デラーズが皇帝になった時に元帥として軍を統括する地位に就いた。
戦略、戦術の面でデラーズを補佐し、デラーズが皇帝になれたのもゲルバルドの知恵があったからである。そのことは、デラーズも認識していて、ゲルバルドの知恵を頼んでいる。
魔術士のマーガスの弟子だった時期があり、その縁でデラーズと出会っている。
サンダー・カルコス
平民出身の元中将で、元南部方面軍の司令官。
一度は王国侵攻を成功させたが、王国の失地奪還戦において敗退し帝国に逃げ帰った。敗戦の将であったが死罪にはならず、三カ月の謹慎と降格で済んだ。その後、デラーズの護衛隊長になった。意外と、護衛隊長が気に入っている。
ゲレイロ・フォン・モニス
テルメール帝国の筆頭大臣
政治の専門家。デラーズのブレーンの一人。
マルドレイク・フォン・メンフィス
テルメール帝国の中央軍第三軍団司令官。階級は大将。
謀叛を起こしたカルツ討伐のために出陣する。しかし、カルツ側に寝返ってしまうのだが、それはデラーズの思惑通りだった。
戦場でデラーズと戦い戦死した。謀叛人なので家は潰れている。
ケルツ・フォン・テルメール
皇帝デラーズの異母兄。カール・フォン・オードストロフに担がれて謀叛を起こして敗れる。
デラーズに囚われたという噂もあるが、戦後彼の姿を見た者はいない。
カール・フォン・オードストロフ
二年ほど前に家督を譲られて侯爵家を継いだ。しかし、閑職についていたことから皇帝への不満を募らせ、ケルツを擁して謀叛を起こす。
ドーナス(商業で栄えている)町を治めていたが、謀反が失敗に終わって爵位、領地、財産の全てを没収されて一族郎党ことごとく死罪になった。
イクサル・フォン・ドーザン
帝国少将。バーレン特別州軍の殿を務めたコーエンの投降を受け入れた人物。コーエンの奮闘を目にして、国は違えど武人の意地を見た。
モーニス・フォン・マーガス
宮廷魔術団団長。三角帽子を被ったマント姿がトレードマーク。
年齢不詳。二十代の容姿だが、すでに五十年ほど宮廷魔術団団長の座に就いていて、噂では二百歳を越えているらしい。(エルフではない)
デラーズには「婆さん」と呼ばれ、ゲルバルドには「マーガス団長」と呼ばれている。
ドミニク・フォン・イシュタム
帝国少将。帝国子爵。
一騎打ちの代表者。王国のスバレン九等勲民との戦いで引き分けに終わっている。
一騎打ちを行う自由を得ているため部下はいない。
愛用の槍は、ミスリルをふんだんに使った逸品。
次の更新は5月12日になります。




