表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
操り人形の王  作者: 真知コまち


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

30/30

30話 悪意を含んだ笑顔は、本当に怖い


  どしどしと歩き、部屋に近づいて来る、トール。

 「ヘル!聞かれてしまったか・・・」


「え~と・・・」


 何となく気まずい二人・・・


 「・・・ふー入れ!何か用事たのみがあって、訪ねたのだろ?」


「・・・はい」


  部屋のソファーに腰かけたヘルに、水を淹れたジョッキを差し出す。

 「ミノタウロス・・・難しいな・・・」


「どうして?」


 「ミノタウロス…別名、森の番人」

 「魔獣が巣くう森の最奥で、集落を造り住み、森を汚す侵入者を排除する」

 「人間が一歩でも森に足を踏み入れたならば、容赦なく集団で狩り殺しに来る」

 「ミノタウロス集落の殲滅には、国家規模の兵力を要すると言われている…」


 ミノタウロス…怖!

 狩り殺すなんて言葉、初めて聞いた!

 国家規模の兵力って…魔獣ってそんなに強いんだ…

「・・・ありがとうございます、トール兄様…諦めます」


  「お待ちください、ヘル様!私に一つ、心当たりが!」

   ヘルの影に忍び、二人の会話を盗み聞きしていたクラストが現れる。


「・・・何時から居たの?」


  「私は常に、ヘル様を見守っております!」

   毅然とした態度でお辞儀をする、クラスト。


 怖いな~ミノタウロスより怖いかも~

「…で、心当たりって何?」


  「ミノタウロス狩りに特化した冒険者が居ると、聞いたことがあります」


「じゃあ…ミルクの採取も、その冒険者に頼めば!」


  「いえ。おそらく、彼らが受ける目的いらいは、ミノタウロスの角です」

  「ミノタウロスの角は、万能薬の材料として、高値で取引されています」

  「ミルクは、保存も運搬も難しく、簡単には引き受けてもらえないかと…」


「でも…トール兄様の頼みなら、どんな冒険者でも聞いてくれますよね?」


 「う、う~ん…知り合いの冒険者では無いからな~」

  歯切れの悪い返答を続ける、トール。


 トール兄様は、魔獣王ドラゴンを単独で討伐した。

 魔獣の大規模討伐にも参加しているから、大抵の冒険者とは、顔見知りのはず…

 何か隠している匂いがする・・・

「では、参りましょう。トールお兄様!」


 「え?どこへ?」


「勿論・・・冒険者が集まる所ですよ?」

 日頃の鬱憤のせいか、ミルクを追い求める衝動のせいか、ヘルの笑顔は悪意に満ちていた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ