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この眼の名前は!  作者: 夏派
三章
21/22

《番外編》 人物紹介

 ピンポンパンポーン ここから先は、本編に関係はあるが、やり取りは関係がありません。軽い気持ちで見てください。


「ってわけで、そろそろ人物紹介をした方がいいと思うんだけど、アンタらどう思う?」


 エナがテーブルに手をついて俺たちに言ってくる。ここはエナの家のリビングだ。


「異議なしだな。貧乳のくせにたまにはいいこと言うじゃねー」

「うるさい黙れコロスぞ?」


 罵倒を浴びて黙り込む2号を片目に俺は言う。


「でもまだそんなに登場人物出てきてないだろ。必要か?」


「確かにモブを除く私たちみたいな精鋭は数こそ多くはないけど、ここで一旦語っておくべきだと思うのよ」


「ギルドの奴らをモブ呼びするのはどうかと思うぞ」


 2号のツッコミを無視しつつ、エナは語る。


「まぁ、ぶっちゃけて言うと私も乗り気じゃないのよね。ただ私たちのキャラをしっかり確立しておかないと云々。って作者が言ってくるから……」


「この作者も物語ばっか進めて、キャラに全然触れてないもんな」


「そゆこと。ってわけで私から紹介していくわね」


 そんな感じで皆さん、作者のわがままにお付き合いくださいませ。


「最初はこの私、パーティのリーダーで、美人でスタイルも良くて心も穏やかでみんなのよりどころであるエナよ!!」


「「まてまてまてまてまてまてまて」」


 俺たちに止められ不機嫌なそうな顔をするエナ。


「何よ、なんか文句でもあるわけ?」


「文句しかないけど?!」


「お前自分で言った言葉を反芻(はんすう)しやがれ!!」


「何よ事実しか言ってないのに……」


「コイツの自己評価は思ってた以上にすごいもんだな」


「これは先が思いやられる」


 身長は俺よりも小さく、肩付近まで赤髪を伸ばしたエナは、自己紹介を続ける。


「あとはそうね、借金があります。それに料理も得意ね!! 毎日いろんな料理を作ったり、仲間想いかしらね!」


「「はい、ダウト!!!!!」」


 俺と2号は同時にエナを指差す。


「借金以外全部嘘じゃん!」


「毎日毎食おんなじ料理しか食べてませんけど?」


「仲間想いなんて言葉、お前に一番似合わねーよ」


「コイツはダメだ! 俺が見本を見してやるよ」


 そう言って2号は立ち上がる。


「俺の名前はヒロト。特徴だが」


「はい! ダウト!!」


 エナが急に割り込んできた。


「なんだ? なんだ? どこにダウト要素があんだよ」


「……いえ、ただ言いたかっただけよ」


 ……俺たちのリーダーは本格的にダメかもしれない。


「なんだよ、じゃあ続けるぞ。職業は剣士だ。師匠がいてそいつは……」


「やめろやめろやめろやめろやめろ」


 はい何回言ったでしょうか。いやそんなことより、


「お前何勝手にネタバレしようとしてんだよ!!」


 俺が言うと、青髪で肌が少し黒のイケメンは反応する。


「あれ? これはまだダメだったか。じゃあその代わりに、1号の性事情でも」


「あー!! それこそやめろアホ! コイツはダメだ! 次は俺だ」


 え? もしかして1号。まさか私で……。とエナが呟くが俺はそれを無視して、立ち上がる。


 誰がアンタに興味があるのやら。


「俺はこの物語の主人公、田中風太。ジジイのションベンを摂取し、転生させられるという悲劇の主人公だ。パンイチ転生の主人公で、チート能力もない主人公だけど、主人公として俺はこの物語を……」


「「主人公主人公うるさい!!!」」


 エナと2号が同時に俺に言ってくる。うるさかったか? だって事実だろ。


「こんなのが主人公ってのがおかしいのよ! 普通転生系の主人公なら、強い力を持っていてイケメンっていうのが相場でしょ!」


「俺の顔の方が主人公ぽいぞ!! それにパンイチ転生はまだ分かるけど、なんで20話たってもパンイチなんだよ!!」


「それはお前もだろうが!!」


 あ? やんのか。と言って2号は立ち上がる。


「この際だ、どっちが主人公か決めてやるよ」

「無理だね! お前はずっと主人公の近くにいる男枠だ!」

「それ言っちゃおしまいだろ!!」

「ザマァねーな!」


 俺たちはそう言って取っ組み合いを始める。パンイチとパンイチが押し合いをしているのは、本当に酷い絵面だ。


 そんな時、


「あーのー、ボクも紹介いいですか?」


 椅子に座って手をおずおずとあげているのは、白髪のショートカット。この中の誰よりも小さく、胸も小さい。格好は黒ローブである。


「そうね、ネネちゃんも紹介しないとね」


 今まで俺たちのくだらないやり取りを黙って見ていたエナが口を開く。


 俺たちは取っ組み合いをやめる。


「……ぼ、ボクの名前はネネです。職業は獣使いで、この間このパーティに入っt」



「「止めろ止めろ止めろ止めろ止めろ」」


 俺と2号が焦ってネネに言う。彼女はキョトンとした顔をしている。


 それに対して2号は口を開く。


「お前はアホか? まだお前がこのパーティに入ったことは本編では……グハァッ!!」


「お前は何ネタバレしてんだ! この馬鹿野郎!!!!」


 俺の拳が2号の頬をえぐる。


「ホントよ刀変態。まだネネちゃんが私らのパーティに入ったことは本編で書いてないじゃない」


「このぺたんこぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!! テメーも何ネタバレしてんだよ!!!」


「いいでしょ? それくらい! もう分かってるわよ読者だって! わ、ちょ、近づかないでよパンイチ!!」


「言い訳あるかー!!」


「(……そんなわけで、4人目のボクもお願いしますね?)」


 ネネが小声で何かを言っていたが聞こえない。


 今日のパーティもこんな感じだ。



 果たして作者はちゃんとキャラクターの特徴を伝えることができたのか。


 それは謎である。





              番外編 完

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